中南米の実力者。「ソト vs. ヘレナ、バルセナス」「フレイタス vs. フェルナンド・サウセド」を紹介します。
オルランド・ソト(パナマ)
身長170cm:オーソドックス(右構え)
アセリノ・フレイタス(ブラジル)
身長168cm:オーソドックス(右構え)
①オルランド・ソト 3R TKO カルロス・ヘレナ
(WBAフェデラテン・ジュニアライト級王座決定戦、1995年9月)
ソト:左ジャブ、右ストレート、フック
ヘレナ:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
3R:右ストレートでヘレナがダウン
(感想:ソトがタイトル獲得。パナマ・トクメン出身の黒人ソト。身長170cmで、リーチは180cmある。デビューから連戦連勝。全勝のままトム・ジョンソンのIBF世界フェザー級王座に挑戦したが、判定負けで初黒星。再起戦でWBAフェデラテン・フェザー級王座を獲得したが、初防衛に失敗。その再起戦でジュニアライト級王座を狙う。ヘレナはプエルトリカン(バヤモン出身)。身長175cmで、リーチは178cm。アマチュアで実績。1992年バルセロナ・オリンピックにフェザー級で出場(メダルは獲得ならず)。プロではこれまで全勝。これが初のタイトル戦となる。ベネズエラ・マラカイでの一戦。共にガードを上げてジャブ、ワンツー。ソトはファイタータイプ。接近して左右フック、ボディ打ち。ヘレナは良いワンツー。3R、右ストレートでヘレナがダウン。再開して激しい打ち合い。攻めるソト、応戦するヘレナ。レフェリーストップ。ソトが連打をまとめて勝利。ヘレナは残念。ちょっとストップが早かったような気がする(南米ではストップが早いのが常識? まだ、戦えそうな雰囲気だったが)。その後のヘレナ。KOでこの王座を獲得、連続防衛。しかし、ヘナロ・エルナンデスのWBC世界J・ライト級王座への挑戦は判定負け。WBC米大陸王座(J・ライト級)獲得、連続防衛。フロイド・メイウェザー・ジュニアのWBC世界J・ライト級王座に挑戦してTKO負け。その後もリングに上がり続けたが、世界戦はメイウェザー戦が最後となった。)
②オルランド・ソト 12R 判定 エドガル・バルセナス
(WBC米大陸フェザー級タイトル戦、2001年9月)
ソト:左ジャブ、右ストレート、フック
バルセナス:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:ソトがタイトル獲得。ヘレナ戦後、崔龍洙のWBA世界J・ライト級王座に挑戦してKO負けしたソト。ヒルベルト・セラノ、デリク・ゲイナー、アントニオ・ディアスにも敗北。アセリノ・フレイタスのWBO世界J・ライト級王座に挑戦したが、KO負け。その再起戦で米大陸王座に挑戦。王者バルセナスはメキシカンで、これまで19勝(13KO)6敗4分。三連敗を喫したこともあったが、開眼。米大陸王座を獲得、連続防衛。ただ、フィリップ・ヌドゥ(WBAフェザー級インターコンティネンタル王座戦)、ロビー・ピーデン(北米フェザー級王座戦)に敗北している。フロリダ州タンパでの一戦。互いに器用さで勝負。ディフェンスしながらジャブ、ワンツー、右ストレートからの左フック、ボディ打ち。相手の隙を突くコンビネーションで一進一退。両者譲らず、互いのパンチがヒット。次第に両者に疲れが見え始め、動きのキレが落ちてくる。終盤はディフェンス&パンチの正確さでソトがやや優勢。12R終了。判定は2-0(ダウンシーンは無し)。良いパンチで打ち合った好試合。当てる巧さで微妙にソトが勝利。ただ、手数は多かったが、共に「一発のパワー」に欠けた。その後の二人。バルセナスは再起戦にKO勝ち。しかし、再起二戦目はTKO負けで事実上のラストファイトに。ソトは米大陸王座の初防衛に成功したが、その後は四連続KO負けでキャリア終了。共に良いところがある強い選手だったが、世界王座は獲れなかった。)
③アセリノ・フレイタス 10R 判定 フェルナンド・サウセド
(スーパーライト級戦、2004年12月)
フレイタス:左ジャブ、右ストレート、フック
サウセド:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
9R:左フックでサウセドがダウン
(感想:ブラジル・サルヴァドール出身のフレイタス(ニックネームは「ブラジリアン・ボンバー」)は世界スーパーフェザー級、ライト級の二冠王。デビューから29連続KOを記録し、これまで35勝(31KO)1敗。WBO世界ライト級王座戦でディエゴ・コラレスにTKO負け。これが再起戦となる。サウセドはアルゼンチンの選手(フロレンシオ・バレラ出身)。16勝3敗2分であるが、KO勝ちは一つもない。IBFのユース王座、WBOのアジア王座(いずれもスーパーフェザー級)に挑戦しているが、獲得できず。ブラジル・サンパウロでの一戦(リングアナはジミー・レノン・ジュニア)。攻めの姿勢のフレイタス。ジャブ連打で接近してフック攻撃(後ろ姿、動きがフリオ・セサール・チャベスに似ている)。サウセドはディフェンシブ。フットワーク&ブロック。意表を突くタイミングでストレート、フック。パンチ自体は悪くないが、攻撃のリズムがよくない(なぜこれまでKO勝ちが無かったかを物語る試合ぶり)。左ボディ打ちに迫力があるフレイタスだが、サウセドはブロックしてしぶとく反撃。9R、右アッパーからの左フックでサウセドがダウン。さらに左マブタのキズのチェック。その後もフレイタスが相手にプレッシャーを掛け、10R終了。判定は3-0(フルマーク)。フレイタスが攻勢点で勝利。KO率が高いパンチャーでもディフェンシブな相手を崩すのは難しいようだ。サウセドは粘ったが、そこまで。その後の二人。サウセドは多くの試合。アルゼンチン王座(ライト級)、南米王座(フェザー級)を獲得するなど地元で連勝。インドネシア・ジャカルタでクリス・ジョンのWBA世界フェザー級王座に挑戦して判定負け。アメリカでランセス・バルテレミーのIBF世界スーパーフェザー級王座に挑戦してこれも判定負け。地元での地域王座戦では好調だったが、世界王座は獲得ならず。フレイタスは決定戦でWBO世界ライト級王座を奪回。しかし、WBA王者ファン・ディアスとの統一戦&初防衛戦でTKO負けし、それが事実上のラストファイトに。)
①「vacant WBA Fedelatin Junior Lightweight Title
Orlando Soto vs. Carlos Gerena」
②「WBC Continental Americas Featherweight Title
Edgar Barcenas vs. Orlando Soto」
③「Super Lightweight
Acelino Freitas vs. Fernando David Saucedo」
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