WBCスーパーフェザー級シルバー王者。ヘスス・サルバドル・ペレス戦、ビャチェスラフ・グセフ戦、ルイス・クルス戦を紹介します。
ファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)
身長175cm:オースドックス(右構え)
①ファン・カルロス・ブルゴス 8R 判定 ヘスス・サルバドル・ペレス
(フェザー級戦、2008年)
ブルゴス:左ジャブ、右ストレート、フック
ペレス:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:ティフアナ出身のブルゴス。「ボクシング一族」で、叔父のホセ・ビクトル・ブルゴスはIBF世界ライトフライ級王座を獲得。父がアマチュアボクサーだった影響を受け、9歳でボクシングを始める。プロ入り後はこれまで19戦全勝(14KO)。WBC米大陸フェザー級暫定王座を獲得している。ペレスはコロンビア人で24勝(14KO)21敗3分。かつて無敗のままティム・オースティンのIBF世界バンタム級王座に挑戦したが、TKO負け。それ以来、負けが増えていき、このところ連敗中。カリフォルニア州オンタリオでの一戦。長身のブルゴスは慎重なタイプ。ジャブ、ワンツー、左フック、ディフェンス。ペレスはジャブを出すが、フックは振りが大きく、的確ではない。ワンツーからの左フックに良いものがあるブルゴスだが、3Rにジャブの連打を浴びてダウン。しかし、レフェリーはこれをスリップ扱い。サウスポーにスイッチするペレス。器用さはあるが、特に効果無し。接近戦。ボディの打ち合い、もみ合い。8R終了。判定は2-0。ブルゴスがディフェンスと攻撃の正確さで競り勝った。全勝を守ったブルゴスだが、正直なところイマイチ。打ち合いながらもどこか慎重。コンビネーションで攻めて欲しかったところ。ペレスはよく鍛えた体つきだったが、フックがヘタ。その後も連敗してキャリアを終えた。)
②ファン・カルロス・ブルゴス 10R 判定 ビャチェスラフ・グセフ
(フェザー級戦、2009年)
ブルゴス:左ジャブ、右ストレート、フック
グセフ:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:全勝を守るブルゴス。ロシアのグセフとアメリカで対戦。グセフはこれまで16勝(3KO)1敗。WBAインター王座(フェザー級)を獲得している。カリフォルニア州オンタリオでの一戦(ヘスス・サルバドル・ペレス戦と同じ会場)。距離を取って長いジャブ、ストレートのブルゴス。グセフはジャブで接近してショート連打。互いにスピードとパワーはそこそこ。次第に機敏な動きに(共にスロースターターらしい)。映像では長いパンチのブルゴスが優勢に見える展開。グセフは右目をカットしながらも前に出るが、ディフェンスされてしまう。10R終了、判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ブルゴスがワンツー、ボディ打ちで勝利。エキサイティングな勝ち方ではなかったが、これが彼の戦い方なのだろう。グセフは右を当てるシーンもあったが、試合の主導権を握れるような攻めができなかった。後、グセフはIBFインター王座(スーパーフェザー級)などを獲得。世界には手が届かなかったが、実力はあった。)
③ファン・カルロス・ブルゴス 10R 判定 ルイス・クルス
(WBCスーパーフェザー級シルバー王座決定戦 & WBOラテンアメリカ・スーパーフェザー級タイトル戦、2011年)
ブルゴス:左ジャブ、右ストレート、フック
クルス:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:ブルゴスがタイトル獲得。グセフ戦後も勝ち続けたブルゴス。日本で初の世界挑戦。長谷川穂積とWBC世界フェザー級王座決定戦を行ったが、下の階級から来た長谷川に3-0で判定負け、初黒星。クルス戦は再起三戦目となる。クルスはプエルトリカン。これまで19戦全勝(15KO)。クルスのWBOラテンアメリカ王座と空位のWBCスーパーフェザー級シルバー王座を懸けた試合。試合地はラスベガス「MGM Grand」。積極的なブルゴス。ジャブ、ワンツー、左フックで前進。左ボディからの右ストレートといったコンビネーションも入れていく。クルスは慎重。ジャブ、左ボディ打ちなどで応戦。互いに左のテクニックを使うが、ブルゴスの左フックが有効(2Rほか)。クルスはパワーを込めて打つ分、攻めのリズムがとぎれがち。最終ラウンド終了。クルスが両手を上げて勝利をアピール。判定は2-0。ブルゴスが左で勝利し、大喜びの表情。中盤に少し勢いが落ちたが、長いパンチを使い続けるのは疲れるのだろう。その後の両者。クルスは取りこぼしが目立つようになっていく。ラストファイトはIBF世界ライト級王座挑戦(判定負け)。ブルゴスも二度世界挑戦のチャンスを得たが、勝てず。共に世界には届かなかった。)
①「Featherweight
Juan Carlos Burgos vs. Jesus Salvador Perez」
②「Featherweight
Juan Carlos Burgos vs. Vyacheslav Gusev」
③「vacant WBC Silver Super Featherweight Title and WBO Latino Super Featherweight Title
Luis Cruz vs. Juan Carlos Burgos」
長谷川穂積(Hasegawa Hozumi)のページ