海外にルーツがある選手。「シェイカ vs. サンプル、ウェレ」「カーリック vs. ワイズ、ビエルスキー」を紹介します。
オマール・シェイカ(アメリカ)
身長183cm:オーソドックス(右構え)
ジャワイド・カーリック(英国)
身長179cm:オーソドックス(右構え)
①オマール・シェイカ 1R KO ショーン・サンプル
(スーパーミドル級4回戦、1997年)
シェイカ:右ストレート、フック
サンプル:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
1R:左フックでサンプルがダウン
(感想:シェイカはパレスチナにルーツがあるアメリカ人(ニュージャージ州で育った)。アマチュアで活躍後、プロ入り。デビュー以来、六連勝。トレーナーはあのケビン・ルーニー。オクラホマ州イノーラ出身の白人サンプルはデビュー以来、四連勝。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン・シアター」での全勝対決。攻めの姿勢のシェイカ。サンプルはコンビネーションで対抗。右フックからの左フックでサンプルがダウン。倒れると同時にレフェリーは試合を止めた。シェイカが圧勝。49秒で終わったが、シェイカの右ストレート、フックは実にパワフルで世界王者レベルのパワーだった。サンプルはテクニックで勝負するタイプなのではないか? パンチが軽めだった。その後のサンプル。負けが込んでいき、特に大きな活躍はなかった。)
②オマール・シェイカ 2R TKO ステファン・ウェレ
(スーパーミドル級戦、2001年4月)
シェイカ:左ジャブ、右ストレート、フック
ウェレ:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
2R:右フックでウェレがダウン
(感想:サンプル戦後も連勝だったシェイカだが、判定で初黒星。ジョー・カルザゲのWBO世界スーパーミドル級王座に挑戦したが、TKO負け。再起戦に勝利して、この試合。これまで21勝(14KO)2敗。ウェレはカナダ・ケベック出身の白人で、29勝(18KO)3敗。カナダ王座(J・ミドル級、ミドル級)、WBC米大陸王座(J・ミドル級)を獲得。デイブ・ヒルトンに敗れたが、四連勝中。ラスベガス「MGM Grand」での一戦(シェイカのセコンドにルー・デュバ)。共に速いパンチ。シェイカはオスカー・デラ・ホーヤのような動きで左フックからの右ストレート、ワンツーからの左ボディ打ち。ウェレはジャブ連打からの右ストレート、右ストレートからの左ジャブ。2R、右カウンターをヒットさせたウェレだが、連打からの右フックでダウン。立ったが、レフェリーストップ。シェイカがハンドスピードで勝利。ウェレはテクニックを持っていたが、相手の勢いに屈した。その後の二人。ウェレはこれが事実上のラストファイト。ブランク後に二試合行ったが、二連敗。シェイカは数度の世界挑戦のチャンスを得たが、勝てず。意外なことにNABO王座、北米王座といった地域王座戦でも勝てなかった。昔はスーパーミドル級はレベルが低めだったが、強い選手が参戦するようになってからは競争が激しくなった。)
③ジャワイド・カーリック 12R 判定 ウィリー・ワイズ
(IBOウェルター級タイトル戦、2001年6月)
カーリック:左ジャブ、右ストレート、フック
ワイズ:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
2R:右フックでワイズがダウン
(感想:カーリックがタイトル獲得。王者ワイズ(34歳)はバージニア州オナンコック出身の黒人。アマチュアで実績。プロ入りは1988年。これまで37勝(26KO)7敗4分。ニューヨーク州王座(ウェルター級)を獲得したが、NABF王座戦、NABO王座戦(ウェルター級)で三連敗を喫したことも。決定戦でIBO王者に。これが初防衛戦。挑戦者カーリック(30歳)は英国レディング出身。両親はパキスタン人。16歳でボクシングを始める。アマチュア王者(ウェルター級)からプロへ。14勝(9KO)1敗1分。デビュー7戦目で判定負けを喫したが、マイナー王座(スーパーウェルター級)、英国のローカル王座(ウェルター級、スーパーウェルター級)、英連邦王座(ウェルター級)を獲得してきた。英国ノッティンガムでの一戦。似たタイプの二人。ジャブが中心。ワイズがダッキングしながら左フックからの右ストレート。カーリックはワンツー。2R、右ストレートが効いたワイズ。右フックでダウン。その後も両者、ジャブ、ワンツー、左フック。カーリックは左ボディ打ちに迫力があり、勢いでやや優勢。12R終了。判定は3-0。カーリックが丁寧なボクシングで勝利。ディフェンス&ジャブで無難な勝ち方だった。ワイズは年齢的なものがあるのだろう。追い込むパワーに欠けた。その後、ワイズは三連敗で引退。ラストファイトの相手はピークを遙かに過ぎたフリオ・セサール・チャベスで、2RでのTKOだった。)
④ジャワイド・カーリック 5R KO ヤセック・ビエルスキー
(IBOウェルター級タイトル戦、2001年9月)
カーリック:左ジャブ、右ストレート、フック
ビエルスキー:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
5R:右ストレートでビエルスキーがダウン
(感想:カーリックがタイトル初防衛。挑戦者ビエルスキー(29歳)はポーランド人(エルブロンク出身)。アマチュアからプロへ。これまで15連勝(4KO)。オーストリア王座、IBOインターコンティネンタル王座(ウェルター級)を獲得してきた。ノッティンガムでの一戦(レフェリーはジョン・コイル。ロバート・デ・ニーロに似ている)。距離を取ってジャブ、ストレートのカーリック。基本的にアウトボクシングだが左ボディ打ちが巧く、長いパンチで連打も披露。ビエルスキーは慎重にガードしながら前進し、思い切りのいい右ストレート、左フック。ただ、攻撃が単発で、かわされる。5Rに大きな動き。左フックをヒットさせたビエルスキーだが、連打からの右ストレートでダウン。立てず、KO。カーリックが長いパンチで勝利。当たると効果が大きいパンチだった。ビエルスキーはクロス気味の右パンチに良さがあったが、当てるテクニックに欠けた。その後の二人。ビエルスキーは連勝したが、WBCインター王座戦(ウェルター級)でTKO負け、引退。カーリックはIBO王座を連続防衛し、王者のまま引退。意外なことにメジャー団体の世界王座に挑戦することはなかった。)
①「Super Middleweight
Omar Sheika vs. Sean Sample」
②「Super Middleweight
Omar Sheika vs. Stephane Ouellet」
③「IBO Welterweight Title
Willy Wise vs. Jawaid Khaliq」
④「IBO Welterweight Title
Jawaid Khaliq vs. Jacek Bielski」




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