2025年11月14日金曜日

アレクサンドル・ゾルキン(Alexander Zolkin)&イバン・カーパ(Ivan Kirpa)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ロシアの実力者。「ゾルキン vs. スウィンデル」「カーパ vs. アキノ」「ピーター・ペトロフ vs.  カルデナス」ほかを紹介します。


アレクサンドル・ゾルキン(ロシア)

身長196cm:サウスポー


イバン・カーパ(ロシア)

身長170cm:オーソドックス(右構え)


アレクサンドル・ゾルキン 12R 判定 フランキー・スウィンデル

(ヘビー級戦、1994年3月)

アレクサンドル・ゾルキン(Alexander Zolkin)&イバン・カーパ(Ivan Kirpa)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ゾルキン:右ジャブ、左ストレート、フック   

スウィンデル:左ジャブ、右ストレート、フック

(感想:WBC13位ゾルキンは大型選手(身長196cm、リーチ208cm)。ロシア・モスクワ出身のサウスポー。アメリカ・マイアミでプロデビュー。以来、連勝だったが元WBA王者トニー・タッブス(東京ドームでマイク・タイソンと対決)に初黒星。全米王座戦では2-1の判定負け。再起戦に勝利して、このスウィンデル戦。スウィンデルはノースカロライナ州出身のタフな黒人。全米王座(ライトヘビー級)を獲得したが、マイケル・モーラーとWBO世界ライトヘビー級王座を争ってTKO負け。チャールズ・ウィリアムスのIBF王座への挑戦もTKO負け。ヘビー級に進出後は勝ったり負けたりで苦戦。直前の試合はヘンリー・アキンワンデに判定負け。ラスベガス「MGM Grand」での一戦(リングアナはマイケル・バッファ)。身長差がある二人。背が低いスウィンデルはその分、ガッチリした体型。ボクサータイプのゾルキンが中間距離でジャブ、ワンツー、右フック。接近して左右フックコンビネーション。手数は多いが、パワーはあまり感じられない。スウィンデルはタフネスに任せて前進。右ストレート、フック攻撃。ディフェンス、手数、隙を突くパンチでゾルキン優勢。打ち下ろすようなチョッピング気味の右フックが個性的。スウィンデルのパンチも時折ヒットするが(4Rほか)、単発。10R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。手数でゾルキン。アマチュア試合っぽい雰囲気だった。その後のスウィンデル。ヘビー級で多くの試合。負けたが、クリス・バードといった当時の実力者と戦った。)


アレクサンドル・ゾルキン 10R 引分 エリエセール・カスティージョ

(ヘビー級戦、2000年1月)

アレクサンドル・ゾルキン(Alexander Zolkin)&イバン・カーパ(Ivan Kirpa)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ゾルキン:右ジャブ、左ストレート、フック   

カスティージョ:右ジャブ、左ストレート、フック   

(感想:スウィンデル戦後のゾルキン。カール・ウィリアムスを破ったり、北米王座を獲得してバート・クーパー、トニー・タッブス(再戦)を相手に防衛に成功したり。しかし、ヘンリー・アキンワンデのWBO世界ヘビー級王座への挑戦はTKO 負け(1996年)。これまで28勝(18KO)3敗。新鋭カスティージョはキューバ・ハバナ出身の黒人。アメリカに亡命し、1996年プロデビュー(1RでTKO勝ち)。17勝(10KO)1敗。WBC米大陸王座(クルーザー級)などを獲得した実績。ミシシッピ州ベイ・セント・ルイスで行われた一戦。共にサウスポー。動き、使うパンチが似ている。しかも、器用。しかしながら、手数に差が。ジャブが多いゾルキン。時折左アッパーも入れていく。カスティージョも負けじと右でボディを叩いたり、左ストレートをヒットさせたり(7Rほか)。最終ラウンド終了時、カスティージョが両手を上げて喜びの表情で自身の勝利をアピール。判定はドロー。映像ではゾルキンが手数で勝ったように見えたが、カスティージョには手数が少な目でも引き分けに持ち込めるほどパワーがあるらしい。ヘビー級にしては細かい打ち方だったゾルキン。結局、世界王者にはなれず、これが最後の試合に。カスティージョは後、北米王座(ヘビー級)を獲得したが敗北もあり、世界挑戦はできなかった。)


イバン・カーパ 6R TKO フリオ・アキノ

(ウェルター級6回戦、2000年1月)

アレクサンドル・ゾルキン(Alexander Zolkin)&イバン・カーパ(Ivan Kirpa)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

カーパ:左ジャブ、右ストレート、フック   

アキノ:右ジャブ、左ストレート、フック

(ダウンシーン)

1R:左ジャブでアキノがダウン

2R:左フックでアキノがダウン

(感想:カーパはロシア・ロスラヴリ出身の新鋭。これまで7戦全勝(6KO)。ニックネームは「The Terrible」。アキノはドミニカのサント・ドミンゴ出身の黒人サウスポーで、4勝(4KO)1敗。アトランチックシティでの一戦。1R、アキノが慎重姿勢から右ジャブ、左ストレート。カーパはジャブ、ワンツー。左ジャブが入ってアキノがダウン。しかし、レフェリーはこれをスリップ扱い。2R、左フックでアキノがダウン。その後、攻めるカーパ、応戦するアキノ。アキノは右フック、左ボディ打ち、カーパは右ストレート、左フックにパワー。全体的にカーパのパンチがよく当たる。6R、強烈な斜め下からの左フック、右ストレートがヒットしたところでレフェリーストップ。カーパが力強い勝利。ロシア系の選手はテクニックで勝負するタイプが多いが、カーパは強いパンチを当てようとするタイプだった。アキノも良いパンチを持っていたが、どこか慎重姿勢。それが結果となって現れた。その後の二人。アキノは勝ち続けたが、タイトル戦はナシ。カーパは次の試合でロシア王座&WBCの地域王座(スーパーライト級)を獲得。その後も連勝だったが、ブラッドリー・プライスに判定負けで初黒星。キャリア終盤はブランクがち。最後の試合はWBC世界ウェルター級挑戦者決定戦。これに勝利したが、世界挑戦することはなかった。)

   

ピーター・ペトロフ 8R 判定 カルロス・カルデナス

(ライト級戦、2008年7月)

アレクサンドル・ゾルキン(Alexander Zolkin)&イバン・カーパ(Ivan Kirpa)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ペトロフ:左ジャブ、右ストレート、フック   

カルデナス:左ジャブ、右ストレート、フック   

(感想:ペトロフはロシア・リャザン出身。主戦場はスペイン。これまで18勝(8KO)2敗2分。WBCの地域王座(スーパーフェザー級)に挑戦したが、引き分け。その次の試合はドイツで判定負け。再起二連勝中。カルデナスはベネズエラ・バリナス出身の黒人で、8勝(3KO)2敗1分。デビュー戦に判定負け。TKO負けが一つ。スペイン・レオンでの一戦。互いにディフェンスしながらワンツー、左フック。似たタイプではあるがパワーでカルデナスが上回り、攻めの姿勢。ペトロフは受けに回ってワンツー、左ボディ打ち、右カウンター。カルデナスは右ストレート、左フックに加えてアッパーにも迫力があるが、ディフェンスされて空転。8R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ペトロフがボディ打ち、カウンターで勝利。地味な勝ち方だったが、ディフェンスに巧さがあった。カルデナスは残念。終始前進したが、当てさせてもらえず。その後の二人。カルデナスはWBC米大陸王座(スーパーフェザー級)獲得。防衛にも成功。しかし、WBCシルバー王座戦(スーパーフェザー級)でKO負けして以来、負けが増えていった。ペトロフは連勝。しかし、マルコス・マイダナのWBA世界スーパーライト級王座に挑戦してKO負け。NABOライト級王座などを獲得後、WBO世界ライト級王座に挑戦したが、判定負け。世界王座には手が届かなかった。)


①「Heavyweight 

Alexander Zolkin vs. Frankie Swindell」 

②「Heavyweight 

Alexander Zolkin vs. Elieser Castillo」

③「Welterweight 

Ivan Kirpa vs. Julio Aquino」

④「Lightweight 

Petr Petrov vs. Carlos Cardenas」


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