フィリピン・ライト級。「ゲスタ vs. ピカーダル、ニバル」「アモンソット vs. サガド、ファベラ」を紹介します。
メルシート・ゲスタ(フィリピン)
身長170cm:サウスポー
シーザー・アモンソット(フィリピン)
身長171cm:サウスポー
①メルシート・ゲスタ 4R 判定 アーウィン・ピカーダル
(ライトフライ級戦、2003年10月)
ゲスタ:右ジャブ、左ストレート、フック
ピカーダル:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
1R:右フックでピカーダルがダウン
(感想:フィリピン人同士の対戦で、共にデビュー戦。ゲスタ(16歳)はフィリピン・セブ出身。ピカーダル(21歳)はよくわからないが、ニックネームが「ロイ・ジョーンズ・ジュニア」。ジョーンズに憧れているのだろう。フィリピン・タギッグでの一戦。1R、サウスポーのゲスタ。ディフェンスしながら右ジャブ、ストレート、フックで正確な攻撃。ピカーダルはストレート、フック連打を使うが、攻めるときのガードに甘さ。右フックでピカーダルがダウン。その後もディフェンス、正確さでゲスタ優勢。ピカーダルは思い切った右パンチで反撃するが、空転。4R終了。判定は3-0。ディフェンスで差が付いた。その後のピカーダル。多くの試合。しかし、マービン・ソンソナに敗れるなど多くの敗北。王座戦を経験することは無かった。)
②メルシート・ゲスタ 4R 判定 レナト・ニバル
(ライトフライ級戦、2003年10月)
ゲスタ:右ジャブ、左ストレート、フック
ニバル:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:ゲスタのプロ三戦目。ニバル(19歳)もフィリピン。これまで2勝3敗。タギッグでの一戦。共に足でリズムを取る。踏み込んで右ストレートを打ち込むニバル。共にフィリピン人らしい力強い打ち方。この試合でもゲスタがディフェンス、正確さ。ニバルは勢いに押される形で何度もスリップダウン。4R終了。判定は2-0(ダウンシーンは無し)。ニバルの攻めも評価されたようだ。その後の二人。ニバルは多くの試合。しかし、負けの方が多く、王座戦を経験することなくキャリア終了。ゲスタは連戦連勝。それと共に階級アップ。ライトフライだった男が、何とライト級に。ミゲル・バスケスのIBF世界ライト級王座に挑戦したが、判定負け(2012年)。ホルヘ・リナレスのWBA世界ライト級王座への挑戦も判定負け(2018年)。決定戦でNABOライト級王座を獲得できたが、三度目の世界挑戦は無かった。)
③シーザー・アモンソット 3R TKO フェルディナンド・サガド
(スーパーフェザー級戦、2004年3月)
アモンソット:右ジャブ、左ストレート、フック
サガド:右ジャブ、左ストレート、フック
(感想:アモンソット(18歳)はフィリピン・タグビララン出身。本名は「Augusto Caesar Amonsot」ということで「Czar」の綴りで「シーザー」。デビューから二連勝(2KO)。サガド(34歳)もフィリピン人で、18勝(4KO)12敗。1990年にローカル王座(バンタム級)を獲得したことがある。タギッグでの一戦。共にサウスポー。ジャブ、ストレート、フック。攻めるアモンソット、大きな振りのフックで時折反撃するサガド。勢いでアモンソット優勢。3R、ロープ際でサガドが連打されたところでレフェリーストップ。ほぼ一方的だった試合。アモンソットが攻めの姿勢&ディフェンスで楽勝。サガドは攻撃の正確さに欠けた。その後、サガドは全敗でキャリアを終えた。)
④シーザー・アモンソット 8R 判定 クリスチャン・ファベラ
(ライト級戦、2006年2月)
アモンソット:右ジャブ、左ストレート、フック
ファベラ:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:アモンソットはこれまで13勝(10KO)1敗1分。サガド戦後、フィリピン王座(フェザー級)、WBOの地域王座(スーパーフェザー級)を獲得。これが初めてのアメリカでの試合。ファベラ(26歳)はメキシコのロス・モチス出身で11勝(8KO)9敗4分。デビューから連勝だったが、判定で初黒星。WBC米大陸王座戦(フェザー級)に勝利、WBOインターコンティネンタル王座決定戦(フェザー級)に敗北、ウィリー・ホーリンに勝利、スティーブン・ルエバノに敗北。このところ敗北と引き分けが続いて調子がよろしくない状況。ラスベガスでの一戦(レフェリーはジェイ・ネイディ)。アモンソットがサウスポースタイルから左ストレート、右フックで攻めの姿勢。ファベラは慎重にガードするタイプで、ジャブ、ストレート、フックで相手のガードの隙を突こうとする。また、左フックからの右ストレートに巧さ。2R、アモンソットがローブローで減点。3Rにもローブローで警告。4R、バッティングでファベラが負傷、ドクターチェック。接近戦。互いにディフェンスしながらフック。映像ではパワーは同じぐらいに見える。共に手数は出しているが、KOを狙うような激しい攻めが無い。8R終了。共に両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は3-0。ファベラが当てる巧さで勝ったように見えたが、判定はアモンソット。たぶん、パンチ力、攻めの姿勢でジャッジには優勢に見えたのだろう。正直なところファベラは地味。負け続けて自信を失っていたのかもしれないが、確かな実力があった。もう少し積極さがあれば、といったところ。その後の二人。ファベラは再起戦でIBAライト級王座に挑戦して敗北するなど勝ったり負けたり連敗したり。安定しなかったのはおそらく「決定力不足」が原因だろう。アモンソットは1RでのKO負けでWBOの地域王座から陥落。その再起戦でWBOの地域王座(ライト級)獲得。その次の試合でWBO世界ライト級暫定王座に挑戦したが、判定負け。その後、オーストラリアに主戦場を移してPABA王座(スーパーライト級)などを獲得、防衛して勝ち続けたが、二度目の世界戦は無かった。)
①「Light Flyweight
Mercito Gesta vs. Erwin Picardal」
②「Light Flyweight
Mercito Gesta vs. Renato Nival」
③「Super Featherweight
Czar Amonsot vs. Ferdinand Sagado」
④「Lightweight
Czar Amonsot vs. Cristian Favela」




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