2025年6月13日金曜日

ロン・ライル(Ron Lyle)②「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ヘビー級の強打者。世界王座に近づいた男。ビル・ドローバー戦、ジェリー・クォーリー戦を紹介します。

ロン・ライル(Ron Lyle)②「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ロン・ライル(アメリカ)

身長191cm:オーソドックス(右構え)


ロン・ライル 2R KO ビル・ドローバー

(ヘビー級戦、1971年)

ライル:左ジャブ、右ストレート、フック

ドローバー:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

2R:左フックでドローバーがダウン

(感想:パワフルな黒人ライル。ドローバー戦はデビューして間もない全勝中だった頃の試合。ドローバーはスコットランド出身の白人で、カナダ国籍。1966年にデビュー。連勝したかと思えば連敗したりの中堅どころ。ジョー・バグナーと引き分け後、三連敗。直前の試合はカナダでKO勝ち。コロラド州デンバーでの一戦。共に慎重な立ち上がり。ガードを上げてジャブ。ドローバーが左ボディ打ち。2R、攻めるライル。強烈な右アッパーからの左フックでドローバーがダウン。立てず、KO。ヘビー級の恐ろしさが見られた試合。何とも剛腕なライル。ゴツいパンチで相手をぶっ飛ばした。ドローバーは「踏み台」にすぎず、その後、アーニ・テレルに1RでTKO負けするなど、さらに負けが込むようになっていった。)


ジェリー・クォーリー 12R 判定 ロン・ライル

(ヘビー級12回戦、1973年)

ライル:左ジャブ、右ストレート、フック

クォーリー:左ジャブ、右ストレート、フック

(感想:ドローバー戦後のライル。元WBA世界ライトヘビー級王者ビセンテ・ロンドンを2Rで仕留めるなど連勝。クォーリーはカリフォルニア出身のタフな白人。二度の世界戦(ジミー・エリス、ジョー・フレージャー)、モハメド・アリとの二試合、フロイド・パターソン戦など経験豊富。上昇中のライルのパワーか、クォーリーのパワー&経験か、といったところ。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦。共に足でリズムを取ってジャブ。左フックが得意のクォーリーは左フックからの右ストレート、ライルは右ストレートを「ゴツン」といった感じで当てる。接近戦。両者フック、ボディ打ち。共にパワーファイターだが、攻めるライル、応戦するクォーリー、のパターン。ディフェンス、パワーでややライルが上か? フック、アッパーでの接近戦が続く。クォーリーがコンビネーション(右アッパーからの左フック、ほか)を見せる。8R、左フックを食ってライルがロープ際に後退。しかし、パワーで反撃。その後も最後まで接近戦での打撃戦が続いて12R終了。両手を上げて勝利をアピールするクォーリー。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。一進一退だった試合。映像ではライルがゴツい左フックとディフェンスで勝ったように見えたが、クォーリーのコンビネーション、左ボディ打ちがジャッジに評価されたようだ(「経験」でクォーリー勝利)。その後のクォーリー。アーニー・シェイバースに勝利したが、フレージャーとの再戦、ケン・ノートンとの北米王座戦に敗れて三度目の世界挑戦ならず。)


その後のライル

オスカー・ボナベナ、ジミー・エリスらに連勝。ジミー・ヤングに判定負けし、その再起戦でアリの世界王座に挑戦したがTKOで二連敗。アーニー・シェイバースに勝利、ジョージ・フォアマンにKO負け、ヤングに再び判定負け、ジョー・バグナーに判定勝ち。ピークを過ぎ、ゲーリー・クーニーに1RでKO負け。引退したが、1995年にカムバック。中堅相手に四連続KO勝ちで引退。引退後はジムを経営していたが、胃を痛めて急死(2011年)。70歳で生涯を終えた。


①「Heavyweight 

Ron Lyle vs. Bill Drover」

②「Heavyweight 

Ron Lyle vs. Jerry Quarry」


ロン・ライル(Ron Lyle)のページ

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ジェリー・クォーリー(Jerry Quarry)のページ

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スコット・ルドー(Scott LeDoux)①のページ 

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ゲーリー・クーニー(Gerry Cooney)のページ

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