2024年4月3日水曜日

ウラジミール・シドレンコ(Volodymyr Sydorenko)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界バンタム級王者。五輪銅メダリスト。ジャブ、ストレートの正統派。レオ・ガメス戦、池原信遂戦、ノニト・ドネア戦を紹介します。

ウラジミール・シドレンコ(Volodymyr Sydorenko)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ウラジミール・シドレンコ(ウクライナ)

身長162cm:オーソドックス(右構え)

ウラジミール・シドレンコ 12R 判定 レオ・ガメス

(WBAインター・バンタム級タイトル戦、2004年)

シドレンコ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ガメス:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:シドレンコがタイトル防衛。2000年シドニーオリンピックでウクライナ代表としてフライ級で銅メダルを獲得したシドレンコ。プロ入り後はドイツを主戦場とし、好調。これまで15戦全勝(6KO)。ガメスはベネズエラの大ベテランで四階級制覇王者(日本でもおなじみ)。二年前にジョニー・ブレダル(デンマーク)のWBA世界バンタム級王座に挑戦して判定負け。再び五階級制覇を狙う状況。直前の試合(一年前。このところ試合間隔が長い)はWBA世界バンタム級暫定王座決定戦で、戸髙秀樹に判定負け。ドイツ・ロストクでの一戦(「WBA世界バンタム級王座挑戦者決定戦」として行われた試合)。シドレンコがガードを上げて速いジャブ、右ストレート。ガメスはいつものようにパワーのある左ジャブ、左フック。得意の右強打を狙うが、体格的にやや不利か。時折、右ストレートをヒットさせるシドレンコ。接近戦では互いにボディ打ち。12R終了。ガメスは両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は大差の3-0(ダウンシーンは無し)。きびきびしたパンチでシドレンコが勝利。ガメスは力強かったが、バンタムの体ではなかった印象。その後もガメスは現役続行。しかし、タイ・バンコクで行ったWBA世界バンタム級暫定王座戦に敗北、引退。五階級制覇ならず。)


ウラジミール・シドレンコ 12R 判定 池原信遂

(WBA世界バンタム級タイトル戦、2008年)

シドレンコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

池原:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:シドレンコがタイトル防衛。フリオ・サラテとの王座決定戦で世界王者になったシドレンコ。これまで20勝(7KO)2分。六度目の防衛戦は日本で。挑戦者の池原はWBA4位で27勝(19KO)1敗。全日本スーパーバンタム級新人王、日本バンタム級王座獲得、メッグン・クラティンデーンジム(タイ)、福島学に勝利、といった実績。大阪での一戦。共にガードを上げてジャブ。接近戦では互いに左右フックでボディ攻撃。2R、シドレンコの右ストレートがヒット。池原は肩を相手にぶつける反則を使いながら、時折ジャブ、ストレートを当てる。一進一退の攻防。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。大きな力の差は無かった試合。ただ、ディフェンスのテクニック、パワー、パンチの正確さでちょっとずつシドレンコが上だった。池原には世界を獲るだけの飛び抜けた何かが無かった印象。その後も池原はリングに上がったが、日本バンタム級王座戦に敗北して引退。引退後はレフェリーになった。)


ノニト・ドネア 4R KO ウラジミール・シドレンコ

(WBC米大陸バンタム級王座決定戦、2010年)

シドレンコ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ドネア:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

1R:右フックでシドレンコがダウン

3R:左フックでシドレンコがダウン

4R:右ストレートでシドレンコがダウン

(感想:ドネアがタイトル獲得。池原戦の次の試合でアンセルモ・モレノ(パナマ)にWBA王座を奪われたシドレンコ。再戦にも敗北。ドネア(フィリピン)は説明不要のハードパンチャー。この試合の時点ではIBF世界フライ級、暫定WBA世界S・フライ級王座を獲得した実績。カリフォルニア州アナハイム「ホンダセンター」での一戦。1R、シドレンコがいつものようにガードを上げ、ジャブ。ドネアは左のガードを下げたスタイルからジャブ、ワンツー。左フックでシドレンコがグラつく。そして強烈な右フックでシドレンコがダウン。それでも攻める姿勢のシドレンコ。ドネアは距離を取りながらジャブ、右ストレートで応戦する。3R、左フックでシドレンコがダウン。4R、強烈な右ストレートでシドレンコがダウン。立てず、KO。恐るべきドネアの強打。わずか4Rでシドレンコはボロボロにされてしまい、これで引退。シドレンコはKOで勝つタイプではなかったが、一発一発しっかりとパンチを打つ好選手だった。ドネアはその後、強すぎるパンチで「軽量級の支配者」のような存在に。ピークを過ぎて井上尚弥にKOされてしまったが、全盛期は手が付けられないほどの猛打だった。)


①「WBA Intercontinental Bantamweight Title 

Volodymyr Sydorenko vs. Leo Gamez」

②「WBA World Bantamweight Title 

Volodymyr Sydorenko vs. Ikehara Nobuto」

③「vacant WBC Continental Americas Bantamweight Title 

Nonito Donaire vs. Volodymyr Sydorenko」


レオ・ガメス(Leo Gámez)のページ

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アンセルモ・モレノ(Anselmo Moreno)のページ

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ノニト・ドネア(Nonito Donaire)のページ 

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