アンセルモ・モレノ（Anselmo Moreno）「世界の強豪ボクサー：ボクシング・ブログ」

WBA世界バンタム級王者。山中慎介との試合で有名なモレノ。マヤル・モンシプール戦、ネオマール・セルメニョ戦（再戦）、山中慎介戦（初戦）を紹介します。

アンセルモ・モレノ（パナマ）

身長174cm：サウスポー

①アンセルモ・モレノ 12R 判定 マヤル・モンシプール

（WBA世界バンタム級タイトル戦、2009年）

モレノ：右ジャブ、左ストレート、左右フック

モンシプール：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（感想：モレノがタイトル防衛。パナマのモレノ。パナマにはロベルト・デュラン、エウセビオ・ペドロサ、イラリオ・サパタといった名ボクサーがいるが、モレノはサパタに似たタイプ（サウスポーでフットワークとジャブを使い、ディフェンスして当てさせないボクシング）。本名はアンセルモ・ホエル・モレノ・オルドネス（長い）。ニックネームは「El Fantasma」（英語で言うところの「The Phantom（亡霊）」。パンチを当てさせないテクニックを例えているものと思われる）。デビュー初期に引き分けと判定負けがあったが、それ以降は連勝。WBAの地域王座を獲得、防衛した後、ウラジミール・シドレンコ（ウクライナ）を判定で下してWBA世界バンタム級王座獲得。モンシプール戦は四度目の防衛戦となる。モンシプールはフランスの選手で元WBA世界スーパーバンタム級王者。フランスでの一戦。フットワークとジャブで距離を取ろうとするモレノ。モンシプールはブロックしながら前進して左右フック。互いにボディ攻撃。前に出るモンシプールに左右フックで応戦するモレノ。最終ラウンド終了時には共に両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は２－１。ダウンシーンは無し。打ち合いのときにちょこっと当てるモレノのテクニックが評価されたか。これが最後の試合となったモンシプール。よく攻めたが空振りが多かった。「モレノはサパタに似たタイプ」ではあるが、サパタは自分から攻めていくパワフルなところもあった。「サパタのディフェンシブなところが似ている」というのが正確なところ。）

②アンセルモ・モレノ 12R 判定 ネオマール・セルメニョ

（WBA世界バンタム級タイトル戦、2010年）

モレノ：右ジャブ、左ストレート、左右フック

セルメニョ：左ジャブ、右ストレート、左フック

（感想：モレノがタイトル防衛。七度目の防衛戦はセルメニョとの再戦。セルメニョはベネズエラの選手。WBA世界バンタム級暫定王座を獲得し、モレノと地元で統一戦を行ったが、２－１でモレノが勝利（初戦）。今度はパナマシティで勝負。共に広いスタンスでジャブを飛ばす。次第にセルメニョが右ストレート、左フックで前に出て、モレノがカウンターを狙う、といった展開に。かわしながらビシッとパンチを当てるモレノ。セルメニョはいいパンチを打っているがディフェンスされてしまう。判定はまたしても２－１（ダウンシーンは無し）。モレノがチャンピオンだからポイントをつけてもらえたのだろうが、挑戦者だったらどうだろう？　積極さに欠ける、と見なされて負けていたかも。実際、映像を観ながら「セルメニョに勝って欲しい」と思ったほどのモレノの逃げっぷりだった。後、セルメニョはWBA世界スーパーバンタム級王座獲得。）

③山中慎介 12R 判定 アンセルモ・モレノ

（WBC世界バンタム級タイトル戦、2015年）

モレノ：右ジャブ、左ストレート、右フック

山中：右ジャブ、左ストレート、右フック

（感想：山中がタイトル防衛。WBAタイトルを12回防衛したモレノ。ファン・カルロス・パヤノに敗北し、王座陥落。今度はWBCタイトルを狙う。山中は「神の左」などと呼ばれる左強打の持ち主で、安定王者。日本で行われたサウスポー同士の対戦。共にジャブを使って左ストレートを狙う。モレノのストレートを首を振ってかわす山中。共にディフェンスができるため静かな展開。9R、モレノの右フックでグラつく山中。10R、山中の「神の左ストレート」がヒット。判定は２－１。ダウンシーンは無し。「打たせない者同士の試合」ということで大きな波乱もなく終了。しかし再戦では山中が激戦の末、KO勝ち。「勝てばいい」という試合をするモレノと「KOを狙う」という姿勢の山中。その違いが結果となって表れたのだろう。山中との二試合後もリングに上がり続けるモレノだが、世界王座返り咲きは果たしていない。WBAの地域王座を獲得、防衛するなど元気のいいところを見せてはいるが・・・。）

①「WBA World Bantamweight Title

Anselmo Moreno vs. Mahyar Monshipour」

②「WBA World Bantamweight Title

Anselmo Moreno vs. Nehomar Cermeno」

③「WBC World Bantamweight Title

Yamanaka Shinsuke vs. Anselmo Moreno」

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