2023年11月16日木曜日

ジミー・ヤング(Jimmy Young)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

アリの世界王座に挑戦したアップライトのヘビー級。モハメド・アリ戦、ジョージ・フォアマン戦、ジョディ・バラード戦を紹介します。

ジミー・ヤング(Jimmy Young)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ジミー・ヤング(アメリカ)

身長188cm:オースドックス(右構え)

モハメド・アリ 15R 判定 ジミー・ヤング

(世界ヘビー級タイトル戦、1976年)

ヤング:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

アリ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

12R:ヤングがスタンディングダウン

(感想:アリがタイトル防衛。ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のヤング。キャリア初期にジョー・フレージャーのスパーリング・パートナーを務めたことがあるという。アーニー・シェイバースには勝てなかったが、強豪ロン・ライルに判定勝ち。アウトボクサータイプ。王者アリはジョージ・フォアマンから王座を奪回。ヤング戦は奪回した王座の六度目の防衛戦となる。メリーランド州ランドオーバーでの一戦。ジャブを使うヤングだが、アリはおどけた雰囲気を出しながらブロック。しかしながら、動きのスピードがないアリ。前に出てジャブを出してはいるが、右ストレートを打つときに体が付いていかない感じ(迫力に欠ける試合ぶり)。さらに、プロレスばりにロープにもたれかかったり(3R)、手をくるくる回すパフォーマンスをしたり(6R)。ヤングは大物に遠慮しているのか、アリに攻められると思わず下がってしまう。9R、アリが得意のフットワーク&ジャブ。12R、ヤングがロープ際で打たれてスタンディングカウントを取られる。13R、ロープにうつぶせにもたれたヤングをアリが後ろからポカポカ殴る。最終ラウンド終了時、ヤングは両手を上げる(何のアピール?)。判定は3-0。全盛を過ぎたアリの試合は観ていて悲しいものがある。スピードもパワーも落ちているため、ちょっとしたパフォーマンスでそれをゴマかすしかない。ヤングは良い右ストレートを持っているにもかかわらず終始受け身の姿勢。思い切って先手を取っていくような攻めをもっと見せて欲しかったところ。アリはその後も苦しい防衛戦が続き、経験が浅いレオン・スピンクスにまさかの判定負け、王座陥落。)


ジミー・ヤング 12R 判定 ジョージ・フォアマン

(ヘビー級戦、1977年)

ヤング:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

フォアマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

12R:右フックでフォアマンがダウン

(感想:これまで20勝5敗2分のヤング。危険な相手と対戦。フォアマンは45勝1敗のハードパンチャー。アリに奪われた世界ヘビー級王座の奪回を目指す状況。プエルトリコ・サンファンでの一戦。フォアマンがその巨体で相手にプレッシャーをかけるが、手数が少ない。ヤングは下がりながらジャブ、ストレート。ボディを攻撃するフォアマン。7R、フォアマンの振りが大きいフックが連続ヒット。しかし、ヤングの右ストレートもクリーンヒット。その後もジャブが少ないフォアマンは時折ヤングの右ストレートを食う。12R、右フックでフォアマンがダウン。判定は3-0。ヤングの右ストレートは確かに強かったが、フォアマンの攻撃のリズムとバランスの悪さが目立った試合。ジョー・フレージャーをKOして世界王者になったときはもっとジャブを効果的に使っていたが・・・。フォアマンはこれで引退。そして10年後にカムバック。)


ジミー・ヤング 10R 判定 ジョディ・バラード

(ヘビー級戦、1977年)

ヤング:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

バラード:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:フォアマン戦の次の試合はラスベガス「シーザース・パレス」で中堅選手が相手。バラードはテキサスの黒人で、マイク・ウィーバーに敗北するなどこのところ勝ったり負けたり。しかしながら、それなりにパワーがあり、接近してボディフックを連打する姿はケン・ノートンを連想させる。ヤングは距離を取ってジャブ。バラードはパワーを込めたジャブ、右フック、ヤングはワンツーが力強い。しかしながら、攻めるリズムは共にイマイチ。9Rにはフック連打で攻めたヤングだが、攻められると下がってしまうシーンも。判定は3-0。ヤングの手数が評価されたか。ダウンシーンは無し。バラードがもっと攻めるタイプだったらヤングは負けていたかもしれない。ヤングは良いストレートを打つ選手ではあったが、距離を取って戦うボクサータイプ。強いパンチで勝負するヘビー級ではその戦い方は不利。その後、ケン・ノートン、オジー・オカシオ、マイケル・ドークス、グレグ・ペイジ、トニー・タッブス、トニー・タッカーといった後に世界王者になる選手に敗れてヤングはリングを去った。2005 年、心臓病で死去。56歳の若さだった。)

①「World Heavyweight Title 

Muhammad Ali vs. Jimmy Young」

②「Heavyweight 

Jimmy Young vs. George Foreman」

③「Heavyweight 

Jimmy Young vs. Jody Ballard」

モハメド・アリ(Muhammad Ali)のページ

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ジョージ・フォアマン(George Foreman)のページ

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ケン・ノートン(Ken Norton)のページ 

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