WBC世界ミニマム級王者。右ストレート、左ボディが武器。ワンディー・シンワンチャー戦、ホセ・ルイス・セペダ戦、マニー・メルチョル戦を紹介します。
ホセ・アントニオ・アギーレ(メキシコ)
身長160cm:オースドックス(右構え)
①ホセ・アントニオ・アギーレ 12R 判定 ワンディー・シンワンチャー
(WBC世界ミニマム級タイトル戦、2000年)
アギーレ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ワンディー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:アギーレがタイトル獲得。タバスコ州出身のアギーレ。プロデビュー以来、好調で北米王座を獲得・防衛してきた。敵地タイで初の世界挑戦。ワンディーはロッキー・リン(台湾)とWBC世界ミニマム級暫定王座決定戦を行って王座獲得。リカルド・ロペス(メキシコ)が王座を剥奪されたことにより正規王者に認定された経緯がある。共に速いジャブ、ストレートを力強く打っていくタイプ。打ち方もいい。しかしながら、パンチの伸びはアギーレ。序盤はどちらも譲らない展開だったが、次第にボディが効いてきたか、アギーレがジャブで先手を取る。判定は意外にも2-0。確かにワンディーもパワフルではあったが、映像ではアギーレが手数で優勢だったように見えた。ダウンシーンは無し。「WBC世界ミニマム級(ストロー級)」と言えばリカルド・ロペスを思い出すが、アギーレも最軽量級とは思えないほどパワーを感じる打ち方。右ストレートと左ボディフックにはキレもあった。ワンディーは後、WBC世界ライトフライ級暫定王座を獲得。)
②ホセ・アントニオ・アギーレ 5R KO ホセ・ルイス・セペダ
(WBC世界ミニマム級タイトル戦、2000年)
アギーレ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
セペダ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
5R:右フックでセペダがダウン
(感想:アギーレがタイトル初防衛。挑戦者セペダはウンベルト・ゴンザレス、リカルド・ロペスと対戦したり、ピチット・シスバンプラチャン、フランシスコ・テヘドールと世界王座を懸けて戦ったこともあるベテラン。メキシコで行われたメキシカン対決。ガードを上げてジャブ、振りの大きい左右フックで攻めるセペダ。アギーレは得意の右ストレート、左フックで打ち合う。粘り強いセペダだが、パンチの正確さではアギーレ。5R、連打でロープ際に追い込まれたセペダが右フックでダウン。立てず、KO。アギーレの攻撃はやや強引だったようにも見えたが、勝てる自信があったのだろう。これが最後の試合となったセペダはパンチを振り回すボクシング。世界王者になるには洗練さに欠けていた。)
③ホセ・アントニオ・アギーレ 12R 判定 マニー・メルチョル
(WBC世界ミニマム級タイトル戦、2001年)
アギーレ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
メルチョル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:アギーレがタイトル防衛。この挑戦者メルチョル(フィリピン)もベテラン。ファーラン・ルークミンクワンを破ってIBF世界ストロー級王座を獲得したが、初防衛戦でラタナポン・ソーワラピンに奪われた。リカルド・ロペスが王者だった頃にもWBC王座に挑戦したことがある。WBC13位。これまで38勝(6KO)29敗6分、と凄い戦績。アギーレは27勝(18KO)1敗1分。メキシコ・ティファナでの一戦。オスカー・デラ・ホーヤを意識しているのか、左手をやや前に出して構えるアギーレ。ジャブ、ストレート、左フック。メルチョルはジャブが少な目。いきなり繰り出す右のパンチ、左右フックが時折ヒット。アギーレがジャブ、右ストレートで先手を取り、メルチョルが応戦する展開。判定は3-0。アギーレの手数が評価されたか。ダウンシーンは無し。メルチョルはしぶとさはあったが、攻めるリズムが良くなかった。それが「6KO」「29敗(改め30敗)」の原因か? アギーレはワンディー戦に比べるとパンチのキレが今ひとつだったように見えた。防衛戦よりも挑戦した時の方が出来が良かった、というのは世界王者にありがちなこと。後にアギーレは日本で王座陥落。(一つ上の階級である)世界ライトフライ級王座に五度挑戦したが、全て敗北。ワンディー戦を見たときは二階級制覇ぐらい軽くやってのけそうな強さを感じたが。)
①「WBC World Minimumweight Title
Wandee Singwancha vs. José Antonio Aguirre」
②「WBC World Minimumweight Title
José Antonio Aguirre vs. Jose Luis Zepeda」
③「WBC World Minimumweight Title
José Antonio Aguirre vs. Manny Melchor」
リカルド・ロペス(Ricardo López)のページ
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ラタナポン・ソーウォラピン(Ratanapol Sor Vorapin)のページ
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イーグル・デン・ジュンラパン(Eagle Den Junlaphan)のページ
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