全米J・ウェルター級王者。左右フックが武器の典型的なファイター、ウォーレン。サミー・フエンテス戦、ジーン・ハッチャー戦、バディ・マクガート戦(再戦)を紹介します。
フランキー・ウォーレン(アメリカ)
身長160cm:オーソドックス(右構え)
①フランキー・ウォーレン 10R 判定 サミー・フエンテス
(J・ウェルター戦、1986年)
ウォーレン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
フエンテス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:テキサス出身のウォーレン。兄の影響で子供の頃からボクシングに親しむ。海兵隊時代にアマチュアのリングに上がり、好成績。背は低いが、その分、ガッチリした身体。腕っぷしが自慢のファイタータイプで、プロ入り後、これまで18戦全勝(14KO)。フエンテスはプエルトリカン。13勝(10KO)2敗。テキサスでの試合。リズミカルにフットワークを使いながら長いジャブ、右ストレート、フックのフエンテス。ウォーレンは上体を忙しく動かしながらジャブで接近してフック連打。接近戦。フエンテスは器用さがあり、シャープなパンチを打つが、ウォーレンのねちっこい攻撃にロープを背負う。判定は2-1。ウォーレンのラッシングパワーが評価されたか。ダウンシーンは無し。フエンテスは良いパンチを打っていたが後手に回るシーンが多かった。ウォーレンはタフで積極的。ただ、振りが大きいためディフェンスされることも多かった。惜しくも負けたフエンテス。後にWBO世界J・ウェルター級王座を獲得。ウォーレンは次の試合でロニー・シールズに勝って全米J・ウェルター級王座を獲得。シールズはウォーレンに負けた次の試合で浜田剛史に判定負け(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦)。)
②フランキー・ウォーレン 10R 判定 ジーン・ハッチャー
(J・ウェルター戦、1987年)
ウォーレン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハッチャー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:サクラメント「アルコ・アリーナ」での一戦。ハッチャーは元WBA世界J・ウェルター級王者。ニックネームは「狂犬」。ウォーレンはフエンテス戦とは違ってよくジャブを出し、そして右フックを狙う。ハッチャーはジャブとショート連打。接近戦を仕掛けるウォーレン。ロープを背にして応戦するハッチャー。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ハッチャーは右ストレートは良かったが「狂犬」というほどの凄みは感じられなかった。その後、ハッチャーは次の試合でロイド・ハニガンの持つ世界ウェルター級タイトルに挑戦(負けた方が世界挑戦するのは不自然な感じ)。1RでKO負け(45秒)。)
③バディ・マクガート 12R TKO フランキー・ウォーレン
(IBF世界J・ウェルター級王座決定戦、1988年)
ウォーレン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マクガート:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
8R:左フックでウォーレンがダウン
(感想:マクガートがタイトル獲得。これまで25戦全勝(17KO)でIBF1位のウォーレンが地元テキサスで初の世界戦。相手のマクガートは36勝(31KO)1敗1分。これは再戦であり、初戦はウォーレンの判定勝ち。世界タイトルを懸けた再戦にも勝利できるかどうか? 共にジャブ。マクガートがキレのある右ストレート、左フックを打ち込む。ウォーレンはいつものようにパワーで前進。マクガートが中間距離でジャブを当て、右でカウンターを取る。ウォーレンの左目が腫れていく。8R、左フックでウォーレンがダウン。その後もウォーレンは力いっぱいフックを振りながら前に出るが当たらず、逆に打たれる。12R、レフェリーストップ。目の腫れが理由。近代ボクシングではスピード・キレ、ディフェンスで勝負が決まる。マクガートは速く、防御も巧かった。ウォーレンは力強かったが相手をダウンさせる器用さに欠けていた。それが結局、世界王座を獲得することなくキャリアを終えることになった原因と思われる。)
①「Super Lightweight
Frankie Warren vs. Sammy Fuentes」
②「Super Lightweight
Frankie Warren vs. Gene Hatcher」
③「vacant IBF World Super Lightweight Title
Buddy McGirt vs. Frankie Warren」
サミー・フエンテス(Sammy Fuentes)のページ
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ジーン・ハッチャー(Gene Hatcher)のページ
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ジェームス・マクガート(James "Buddy" McGirt)のページ
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