ランドール・コッブ（Randall "Tex" Cobb）「世界の強豪ボクサー：ボクシング・ブログ」

テキサス出身。世界タイトルにも挑戦したタフなヘビー級。映画出演も。アーニー・シェイバース戦、マイケル・ドークス戦（初戦）、ラリー・ホームズ戦を紹介します。

ランドール・コッブ（アメリカ）

身長191 cm：オーソドックス（右構え）

①ランドール・コッブ 8R TKO アーニー・シェイバース

（ヘビー級戦、1980年）

コッブ：左ジャブ、右ストレート、左右フック

シェイバース：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（感想：コッブはテキサス出身でニックネームは「Tex」。キックボクサーからプロボクサーに転向したタフガイ。これまで全勝。シェイバースはモハメド・アリの世界タイトルに挑戦して負けた（負けにされた？）過去があるベテラン。デトロイトで行われた試合（伝説の「ピピノ・クエバス vs. トーマス・ハーンズ」「サムエル・セラノ vs. 上原康恒（初戦）」のアンダーカード）。互いにディフェンスしながらジャブ、ストレート。1Rから打ち合い。動きのスピードはそれほど速くない二人。シェイバースはフック攻撃は迫力があるが、スタミナが続かない。右ストレートで攻めるコッブ。7R、コッブがラッシュをかける。8R、シェイバースがボカボカ打たれたところでレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。右フックの打ち方が野球のオーバースローみたいだったコッブ。パンチの打ち方はシェイバースの方が良かったが、コッブがディフェンス、ジャブ、右ストレート、実に個性的な右フックで勝利。）

②マイケル・ドークス 10R 判定 ランドール・コッブ

（ヘビー級戦、1981年）

コッブ：左ジャブ、右ストレート、左右フック

ドークス：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（感想：シェイバースに勝利したコッブだが、その次の試合で元世界王者のケン・ノートンに敗北。再起戦でドークスと勝負。ドークスはWBC３位でこれまで19勝（10KO）1分。コッブは17勝（16KO）1敗でWBC９位。ラスベガス「シーザース・パレス」での世界タイトルを目指す者同士のライバル戦。会場ではWBC王者ラリー・ホームズが観戦。ドークスが速いジャブと連打。コッブはディフェンスしながらジャブ、そして右ストレートを狙う。動きとパンチのスピードはドークス。スピードに欠けるコッブはジャブとディフェンスで欠点をカバーしながら前進。ドークスはパンチは速いが、受け身の姿勢。コッブの右がヒットするシーンも（6Rほか）。判定は２－０。ドークスのスピードが評価されたか。ダウンシーンは無し。コレは単なる試合ではなく、「（二人は）ヘビー級の絶対王者ホームズを倒せる選手なのか？」というテーマがあった試合。ドークスはパンチは速かったが、積極さに欠け、「強さを見せる」という点では不十分だったように見えた。後にホームズではなくマイク・ウィーバーに挑戦してWBA王座獲得。それでよかったと思う。）

③ラリー・ホームズ 15R 判定 ランドール・コッブ

（WBC世界ヘビー級タイトル戦、1982年）

コッブ：左ジャブ、右ストレート、左フック

ホームズ：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（感想：ホームズがタイトル防衛。ドークス戦後、三連勝のコッブが「WBC５位」として初の世界挑戦。これが13度目の防衛戦となるホームズは説明不要の有名選手。「イーストンの暗殺者」と呼ばれ、これまで40戦全勝（30KO）。試合地はヒューストン「アストロドーム」。ホームズが足と速いジャブを使って距離を取りながら右ストレート。コッブはゴツゴツしたジャブで前に出る。攻めようとするコッブだが、ホームズは足を使って打ち合いを避ける。9R、ホームズがパワーを込めた左右フック連打を見せる。判定は３－０。ダウンシーンは無し。最後まで攻める姿勢で前進したコッブ。あまりいいところなく負けてしまったが、タフさを証明することはできた。打ち合いを避けたホームズはまるで逃げているように見えた。彼の人気がイマイチだったのはそういうところが原因だったのでは？　その後もリングに上がり続けたコッブだが、ジェームス・ダグラス戦、マイケル・ドークスとの再戦に敗れ、二度目の世界挑戦はなかった。コッブは不器用なタイプであり、正直なところ個人的にあまり好きなタイプの選手ではないが、実に個性的（ヘビー級であること、名のある選手との対戦が多いこと、役者としても有名であること、など）。強さを競い合うのがプロボクシングであるが、こういう個性派も悪くないと思う。）

コッブの「俳優」としての活躍：見た目のいかつさを生かしたキャラを演じることが多い（早い話が悪役）。『チャンプ』（1979年製作のリメイク作。ボクサー役）、『ポリスアカデミー4/市民パトロール』『ゴールデン・チャイルド』『エース・ベンチュラ』など。

①「Heavyweight 

Earnie Shavers vs. Randall Cobb」

②「Heavyweight 

Michael Dokes vs. Randall Cobb」

③「WBC World Heavyweight Title 

Larry Holmes vs. Randall Cobb」

アーニー・シェイバース（Earnie Shavers）のページ

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マイケル・ドークス（Michael Dokes）のページ

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ラリー・ホームズ（"The Easton Assassin" Larry Holmes）のページ