2022年8月17日水曜日

フレッド・ハッチングス(Fred Hutchings)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

スラリとしたJ・ミドル級。長いリーチから繰り出すジャブ、右ストレートで世界王座に挑戦したことも。カークランド・レイン戦、トーマス・ハーンズ戦、白仁鉄戦を紹介します。

フレッド・ハッチングス(Fred Hutchings)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

フレッド・ハッチングス(アメリカ)

身長188cm:オーソドックス(右構え)

フレッド・ハッチングス 10R KO カークランド・レイン

(J・ミドル級戦、1983年)

ハッチングス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

レイン:左ジャブと右ストレート

(ダウンシーン)

10R:連打でレインがダウン

(感想:カリフォルニア出身のハッチングスは長身でとってもスリムな体。アマチュアを経験し、プロ入り。デビュー五戦目で黒星を喫してしまったが、カリフォルニア州ミドル級王座を獲得するなど連勝中。長い腕から繰り出すジャブ、ストレートを得意とするが、「パンチが軽い」という評価も。レインは個性的な動きをする英国の名物男。アトランチックシティでの一戦(9R、10Rのダイジェストで観戦)。トコトコ足踏みするかのようなフットワークでジャブを打つレインだが、10R、左フックを打たれて後退。ロープ際でハッチングスの打ち下ろすような右ストレートからの左フックを食ってダウン、KO。見た目は軽いが、当たったら凄いハッチングスのパンチ。レインがカウントアウト後もしばらく立てなかったほどのKO劇。ただ、ハッチングスはリーチを持て余すシーンも見られ、接近戦はあまり得意ではなさそうな印象も。)


トーマス・ハーンズ 3R TKO フレッド・ハッチングス

(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1984年)

ハッチングス:左ジャブ、右ストレート、左フック

ハーンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:右ストレート、左フックで2度、ハッチングスがダウン

(感想:ハーンズがタイトル防衛。レイン戦の次の試合でバスター・ドレイトン(後、IBF世界J・ミドル級王者に)に勝利したハッチングス。これまで27勝(17KO)1敗。連勝中の勢いに乗って初の世界挑戦。王者は39勝(33KO)1敗のハーンズ。「ヒットマン(狙撃手)」「モーターシティ・コブラ(「自動車の町デトロイト出身のコブラ」の意)」と呼ばれる強打者。ウィルフレド・ベニテスから王座を奪い、これが三度目の防衛戦となる。直前の試合ではあのロベルト・デュランを豪快にKOして王座を防衛している。共に長身でジャブを使うタイプ。しかしながらパワーに大きな差が。1Rからハーンズが猛烈な連打で攻め、二度のダウンを奪う。ハッチングスはジャブ、ストレートで何とか抵抗。3R、ハッチングスはハーンズの攻めにやや慣れてきた感じだったが連打を浴びて劣勢に。セコンドがリングインして試合終了。この試合のハーンズは「ヒットマン」というより「マシンガン」といった感じで、連打の勢いが凄まじかった(この次の試合でハーンズはマービン・ハグラーの世界ミドル級王座に挑戦)。ハッチングスは惨敗を喫してしまったが、最も強かった全盛期のハーンズに挑戦したことで名を残すことができた。)


白仁鉄 9R KO フレッド・ハッチングス

(J・ミドル級戦、1985年)

ハッチングス:左ジャブ、右ストレート、左フック

白:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

9R:左フック、右ストレートで2度、ハッチングスがダウン

(感想:ハーンズに敗れたハッチングスだが、再起二連勝。韓国遠征。白は後にフリー・オベルをKOしてWBA世界S・ミドル級王座を獲得する「韓国のKOキング」。動きのスピードはそれほど速くはないが、とにかくタフで、ゴツいパンチを打つ男。ハッチングスの動きは悪くはない。長いジャブを飛ばして右ストレートをヒットさせる。しかしながら、白が重い右ストレートとボディ打ちで次第にハッチングスを追い込む。9R、ラッシュをかける白。豪快に二度倒してKO。ゆっくりした動きをすることが多い白だが、攻めるときは意外に速かった。ハッチングスはその後、負けが込んでいき、結局世界王者になれず引退。パンチが軽かったのが原因だと思うが、個人的にはスリムでリーチが長いハッチングスは好みのボクサー。一度は世界王者になって欲しかった選手である。)

①「Super Welterweight 

Fred Hutchings vs. Kirkland Laing」

②「WBC World Super Welterweight Title 

Thomas Hearns vs. Fred Hutchings」

③「Super Welterweight 

Fred Hutchings vs. In Chul Baek」

カークランド・レイン(Kirkland Laing)のページ

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トーマス・ハーンズ(Thomas "The Hit Man" Hearns)のページ

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白仁鉄(In Chul Baek)のページ 

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