全勝で引退したヘビー級。ガッチリした体から繰り出すパワフルな連打が武器。バート・クーパー戦、ロバート・デイビス戦、シャノン・ミラー戦を紹介します。
ジョー・メシ(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)
①ジョー・メシ 7R TKO バート・クーパー
(ヘビー級戦、2001年)
メシ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
クーパー:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでクーパーがダウン
6R:連打でクーパーがダウン
(感想:ニューヨーク出身のメシ。肩幅が広いガッチリした体型で、顔がロッキー・マルシアノに似ている白人ボクサー。19歳でボクシングを始めたという。アマチュアで実力を発揮したが、オリンピック出場ならず。これまで19戦全勝(17KO)。直前の試合ではアマチュアで実績があるホルヘ・ルイス・ゴンザレスに勝利している。クーパーは世界挑戦の経験もあるタフなベテランだが、コンディションはどうか? ニューヨークでの一戦。共にジャブ。フックで攻めようとするクーパー。メシはジャブで距離を取ろうとする。2R、クーパーが左フックでダウン。6Rにも右でダウン寸前になり、連打でダウン。7R、連打を浴びたクーパーが戦意喪失で試合終了。クーパーはタフなハードパンチャーであるが、過去のダメージにより打たれ弱くなっていたような感じがした。もっと早くストップしてもよかったのではと思えたTKO劇だった。白人選手には腕力に任せてパンチを振り回すタイプがよくいるが、メシはバランス良く連打できる選手。左のボディ打ちも巧かった。)
②ジョー・メシ 1R KO ロバート・デイビス
(北米ヘビー級王座決定戦、2003年)
メシ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
デイビス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレート、連打で2度、デイビスがダウン
(感想:メシがタイトル獲得。勝ち続けるメシが王座戦に出場。相手のデイビスは黒人選手。デビュー以来、連勝を記録し、老雄グレグ・ペイジにも勝ったが、ランス・ウィテカーに初黒星を喫してからは勝ったり負けたり。ドレッドヘアーのデイビスが入場。ゴツい体で強そうな印象。ジャブと左フックで攻めるが、パンチのキレはそれほどでもない。右ストレートでグラつき、さらに右ストレートを食ってダウン。再開後、左フック、右ストレート、左フックのコンビネーションで再びダウン。二度目のダウンと同時に試合終了。デイビスは強そうに見えたけれど・・・。メシ得意の右ストレートが光った試合。最初の「ガツン」で決まってしまうこともよくあるのがヘビー級。最後のコンビネーションも速くて正確だった。)
③ジョー・メシ 1R KO シャノン・ミラー
(WBC USヘビー級王座決定戦、2007年)
メシ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ミラー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:連打、右ストレートで2度、ミラーがダウン
(感想:メシがタイトル獲得。「WBC USヘビー級王座」というよくわからないタイトルを懸けた白人同士の一戦。これまで35戦全勝(28KO)のメシ。ニューヨーク出身のミラーは15勝(9KO)3敗。共にジャブ連打から右ストレートを狙う。右ストレートが効いたミラーが連打でダウン。最後は左フックからの右ストレートで終了。メシが快勝。ちょっと相手のレベルが低かったような気もするが、フィニッシュの連打は見事なものだった。メシはこの試合で引退。脳のダメージが原因。キレとパワーのある良いパンチを打つ男だったメシ。世界王者にはなれなかったが、マルシアノのように全勝でリングを去り、引退後は民主党所属の政治家になった。)
①「Heavyweight
Joe Mesi vs. Bert Cooper」
②「vacant NABF Heavyweight Title
Joe Mesi vs. Robert Davis」
③「vacant WBC United States Heavyweight Title
Joe Mesi vs. Shannon Miller」
バート・クーパー(Bert Cooper)のページ
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