豊富なキャリアを誇る「パズマニアン・デビル」パジェンザ。WBO世界J・ウェルター級タイトルにも挑戦。メルビン・ポール戦、ハリー・アローヨ戦、ヘクター・カマチョ戦を紹介します。
ビニー・パジェンザ(アメリカ)
身長171cm:オーソドックス(右構え)
①ビニー・パジェンザ 2R KO メルビン・ポール
(ライト級戦、1985年)
パジェンザ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ポール:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
2R:右フックでポールがダウン
(感想:ロードアイランド州出身のパジェンザ。好戦的な白人選手。子供の頃からスポーツ好きで7歳の時にボクシングを始める。本格的にボクシングに打ち込むキッカケとなったのは映画『ロッキー』(パジェンザはイタリアの血も入っているとか)。アマチュアで優秀な成績(タイトルを獲得したことも)。プロ入り。ジャブからの右ストレート、左右フック連打を武器にこれまで16勝(13KO)1敗。トレーナーはルウ・デュバ。相手のポールは経験豊富。チャーリー・ブラウンと空位のIBF世界ライト級王座を争って2-1で敗れたり、テレンス・アリ(敗北)、プリモ・ラモス(勝利)、コーネリアス・ボサ・エドワーズ(敗北)といった名のある相手と戦ったり。ヘクター・カマチョに敗れるまで、デビュー以来全勝だったことも。アトランチックシティでの一戦。リズミカルに連打するパジェンザ。ポールは押され気味。2R、パジェンザの(右手を小さく回してからの)右フックがマトモにヒットしてポールが前のめりにダウン、KO。アメリカ人ボクサーらしいパフォーマンスを入れながらパジェンザが勝利。パジェンザは手数が多く好戦的な選手だが、こんなキレイなKO勝ちは珍しい。ポールは次の試合でもKOされて引退。)
②ビニー・パジェンザ 10R 判定 ハリー・アローヨ
(ライト級戦、1986年)
パジェンザ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
アローヨ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:パジェンザが実力者と勝負。白人選手アローヨは元IBF世界ライト級王者。スラリとした体型から繰り出すシャープなジャブからの右ストレート、左フックが武器。パジェンザが積極的にジャブ連打、接近してフック。ロープを掴む悪いクセを出すパジェンザ(2Rほか)。判定は最後まで精力的に攻めたパジェンザの3-0。ダウンシーンは無し。アグレッシブなフック攻撃(特に左フック)でアローヨのキレイなボクシングを封じた。アローヨはパンチがシャープで個人的には好みの選手ではあるがパワーに欠けていた。これではタフなパジェンザを止められない。)
③ヘクター・カマチョ 12R 判定 ビニー・パジェンザ
(WBO世界J・ウェルター級タイトル戦、1990年)
パジェンザ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
カマチョ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(感想:カマチョがタイトル防衛。パジェンザはIBF世界ライト級タイトルを取ったものの前王者グレグ・ホーゲンに奪い返され、WBC世界J・ウェルター級タイトル挑戦ではロジャー・メイウェザーに敗北。そして新興団体(当時)WBOの世界J・ウェルター級タイトルにアトランチックシティで挑戦。三階級王者カマチョがネイティブアメリカンの羽を頭にかぶってリングイン。おなじみのダンスを披露。サウスポースタイルからのジャブとフットワークで距離を取り、左ストレート。いつものようにポイント狙いの打ち方。パジェンザは連打で強引にラッシュをかけていく。打ち合いを避けて速いパンチを出すカマチョ。判定は3-0。ダウンシーンは無し。パジェンザはよく攻めていったがディフェンスされてしまった。無敗時代のカマチョはこの試合のようなパターンが多く、「こういうやり方でどこまで勝ち続けることができるか?」という目でファンに見られていたが、パジェンザも「カマチョに勝てなかった選手」の仲間入りをしてしまった。)
①「Lightweight
Vinny Pazienza vs. Melvin Paul」
②「Lightweight
Vinny Pazienza vs. Harry Arroyo」
③「WBO World Super Lightweight Title
Hector Camacho vs. Vinny Pazienza」
ビニー・パジェンザ(Vinny Pazienza)②のページ
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ビニー・パジェンザ(Vinny Pazienza)③のページ
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ハリー・アローヨ(Harry Arroyo)のページ
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ヘクター・カマチョ(Héctor "Macho" Camacho)のページ
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