2020年11月13日金曜日

ウラジミール・クリチコ(Wladimir Klitschko)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ヘビー級王座を独占したクリチコ兄弟の弟、ウラジミール。レイ・マーサー戦、クリス・バード戦(再戦)、デビッド・ヘイ戦を紹介します。

ウラジミール・クリチコ(Wladimir Klitschko)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)

身長198cm:オーソドックス(右構え)

ウラジミール・クリチコ 6R TKO レイ・マーサー

(WBO世界ヘビー級タイトル戦、2002年)

クリチコ:左ジャブ、右ストレート、左フック

マーサー:左ジャブと右ストレート

(ダウンシーン)

1R:左フックでマーサーがダウン

(感想:クリチコがタイトル防衛。「Dr. Steelhammer」と呼ばれるウクライナの大型選手クリチコ。WBOとWBCで世界王者になったビタリ・クリチコの弟。カザフスタン出身(クリチコ一族はソ連に迫害され、親類に多くの悲劇が)。アマチュアボクサーになり優秀な成績。1996年のアトランタオリンピックではウクライナ代表としてスーパーヘビー級に出場し、金メダルを獲得。ドイツでプロデビュー以来、連戦連勝。WBCのインター王座を獲得、防衛したが、TKO負けで王座陥落、初黒星。その後はまた連勝。WBAインター王座、欧州王座獲得。WBCのインター王座奪回。クリス・バード(アメリカ)を判定で下し、WBO世界ヘビー級王座を獲得。マーサー戦は四度目の防衛戦となる。マーサーはかつてこのタイトルを持っていた男。無器用だが腕っぷしは強い。しかし、全盛は過ぎている。アトランチックシティでの一戦。アップライト・スタイルから繰り出す左ジャブ連打からの右ストレートが強いクリチコ。左フックも二発、三発と連打でき、よく鍛えられている選手という印象。ジャブの打ち合い。左フック連打でマーサーがダウン。その後、クリチコの連打に押されてマーサーはジャブを返すぐらいしかできない。6R、連打でレフェリーストップ。クリチコが元王者を一蹴。ガードの間を打ち抜くクリチコの右ストレートはなかなか強烈だった。)


ウラジミール・クリチコ 7R TKO クリス・バード

(IBF世界ヘビー級タイトル戦、2006年)

クリチコ:左ジャブ、右ストレート、左フック

バード:右ジャブと左ストレート

(ダウンシーン)

5R:右ストレートでバードがダウン

7R:右フックでバードがダウン

(感想:クリチコがIBFタイトル獲得。WBO王座の六度目の防衛戦で南アフリカのコーリー・サンダース(サウスポー)にKOされてしまったクリチコ。王座奪回を狙ってレイモン・ブリュースターと王座決定戦を行ったが敗北。サミュエル・ピーターとの挑戦者決定戦に勝利し、IBF王者バードと再戦することに。これまで39勝(20KO)2敗1分のサウスポーの王者バード。イベンダー・ホリフィールドとの決定戦に勝利してIBF王者に。これが五度目の防衛戦となる。ドイツで行われた一戦。バードがブロックしながらジャブ・ストレート。クリチコもジャブ。互いに警戒してジャブ。クリチコはやっぱりサウスポーが嫌いなようで、ぎこちない試合。バードはスピードもパンチもない。5R、左ジャブからの右ストレートでバードがダウン。7R、右フックでバードがダウン。立ったが左目の出血もありレフェリーストップ。ただブロックして打たれただけのバード。何がしたかったのだろう? クリチコはサウスポーのコーリー・サンダースにKOされたようにサウスポーを苦手としていたのは間違いない。「ねこパンチ」みたいに左でバードのブロックを叩いていたクリチコ。世界レベルの選手としてはちょっと恥ずかしい。)  


ウラジミール・クリチコ 12R 判定 デビッド・ヘイ

(WBA・IBF・WBO世界ヘビー級王座統一戦、2011年)

クリチコ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ヘイ:左ジャブと左右フック

(ダウンシーン)

11R:左フック(?)でヘイがダウン

(感想:クリチコがWBAタイトル獲得。スルタン・イブラギモフ (ロシア)を下してWBO王座を吸収したクリチコ。IBF・WBO王者としてWBA王者ヘイと統一戦。ヘイは英国の個性派。元々は世界クルーザー級王者だったが、巨人ニコライ・ワルーエフを下し、WBA世界ヘビー級王座獲得、二階級制覇。ドイツでの注目の一戦。互いに左のガードを下げてジャブ。身長差があることから、ヘイは大振りの右フック。しかし空振りが多く、大きいクリチコには届かない。クリチコが警戒しながらジャブとストレート。11Rのダウンは左手で押し倒すような感じのもの(ダウンではないと思う)。判定は3-0。当時、兄ビタリはWBC世界ヘビー級王者。ヘイ戦での勝利により兄弟で世界主要4団体のヘビー級王座を占めることになった。これは本来ならば凄いことだが、試合内容はイマイチ。クリチコはジャブばかりで、ヘイは下がりながら当たらない右フック。打ち方も良くなかったクリチコ。サンダースにKOされて別人になってしまったようだ。その後、クリチコは統一王座を防衛し続け、タイソン・フューリーに敗北、王座陥落。ブランク後、アンソニー・ジョシュア(イギリス)と対戦して敗北、引退。その後はロシアのウクライナ侵攻に直面。キーウ市長になった兄ビタリと共に徹底抗戦する構え。)

①「WBO World Heavyweight Title

Wladimir Klitschko vs. Ray Mercer」

②「IBF World Heavyweight Title

Chris Byrd vs. Wladimir Klitschko」

③「WBA・IBF・WBO World Heavyweight Title

Wladimir Klitschko vs. David Haye」

レイ・マーサー("Merciless" Ray Mercer)のページ

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クリス・バード(Chris Byrd)のページ

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デビッド・ヘイ(David Haye)のページ

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コーリー・サンダース(Corrie Sanders)のページ

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ビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)のページ

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