アルフォンソ・ラトリフ（Alfonso Ratliff）「世界の強豪ボクサー：ボクシング・ブログ」

マイク・タイソンとの試合で有名なWBC世界クルーザー級王者、ラトリフ。ティム・ウィザスプーン戦、カルロス・デ・レオン戦、マイク・タイソン戦を紹介します。

アルフォンソ・ラトリフ（アメリカ）

身長193cm：オーソドックス（右構え）

①ティム・ウィザスプーン 7R TKO アルフォンソ・ラトリフ

（ヘビー級戦、1981年）

ラトリフ：左ジャブ、右ストレート、左右フック

ウィザスプーン：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（感想：テネシー州出身のラトリフ。家庭の都合でミシシッピ州へ。シカゴで暮らすようになってボクシングを始める。その長身でアマチュアでは連戦連勝。プロ入りしたが、身体が細く、ベストウェートはクルーザー級。しかしながら、対戦相手はヘビー級。それでもこれまで13戦全勝（10KO）。ボクサータイプでジャブ、ストレートを中心とした戦い方。新鋭ウィザスプーンは12戦全勝（9KO）のファイター（この頃は比較的スリムな体型。後にWBCとWBAで世界ヘビー級王者に）。アトランチックシティで行われた若手対決。ジャブの打ち合いからウィザスプーンがフック攻撃。ジャブ、フック連打で応戦するラトリフ。7R、強打でラトリフがロープにもたれたところでレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。ウィザスプーンが全勝対決に勝利。パワーの差があったが好試合。ウィザスプーンはよくジャブを出し、ラトリフも負けじとよく打ち返していた。）

②アルフォンソ・ラトリフ 12R 判定 カルロス・デ・レオン

（WBC世界クルーザー級タイトル戦、1985年）

ラトリフ：左ジャブ、右ストレート、左右フック

デ・レオン：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（感想：ラトリフがタイトル獲得。ウィザスプーン戦後、ピンクロン・トーマスにTKO負けしたラトリフ（トーマスは後、WBC世界ヘビー級王者に）。その後、三連勝し、ラスベガスで世界初挑戦。王者デ・レオンはこれまで38勝（26KO）2敗1分。プエルトリコの選手で、ジャブと連打を使うバランスの良いパンチャー（「WBC世界クルーザー級タイトル」と言えばこの男。まるでこの王座が自分のものであるかのように王座を失っても決定戦に出場するなどで取り戻す。結局、計四度、この王座を獲得）。試合は意外なことにラトリフがジャブで先手を取り、デ・レオンをロープに追い込んで右ストレートと左右フック。判定は２－１（ダウンシーンは無し）。ラトリフはヘビー級の選手とやってきたかいがあったのか、実力者デ・レオン相手に引くこともなく積極的に攻めることができた。ラトリフの攻める姿勢とボディ打ちが評価されたと思われる。デ・レオンは映画『ロッキー』のアポロ・クリードばりのフットワークを見せたが、もっとパンチを出すべきだった。）

                     

③マイク・タイソン 2R KO アルフォンソ・ラトリフ

（ヘビー級戦、1986年）

ラトリフ：左ジャブ、右ストレート、左右フック

タイソン：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（ダウンシーン）

2R：左ストレート、右フックでラトリフがダウン

（感想：世界クルーザー級王座を初防衛戦で失ったラトリフ。再起戦に勝利して、このラスベガスでのタイソン戦。タイソンは当時、連戦連勝の若手（世界王者になる前）。猛烈な勢いでヘビー級を支配しようとしている段階。体を振ってジャブを打つタイソン。ラトリフはフットワークとジャブ。タイソンの圧力が強いため、クリンチでしのごうとするラトリフだが、2R、二度のダウンで終了。圧力に押され、得意の右ストレートをヘッドスリップでかわされてしまったラトリフ。タイソンは当時、全盛期だったため、この結果は仕方がないといったところ（むしろ名誉なことかも）。個人的には「クルーザー級」というのは中途半端な階級であり、不要なのではないか？　とも思うが、ラトリフやバート・クーパー、ヘンリー・ティルマンのようにクルーザー級がベストウェートな選手もいる。クルーザー級が不人気なため、金銭的な理由で体格的に不利なヘビー級に転向した選手が世界王座を獲れずにキャリアを終えることがよくあるのは残念なことである。）

①「Heavyweight 

Tim Witherspoon vs. Alfonso Ratliff」

②「WBC World Cruiserweight Title

Carlos De Leon vs. Alfonso Ratliff」

③「Heavyweight 

Mike Tyson vs. Alfonso Ratliff」

ティム・ウィザスプーン（"Terrible" Tim Witherspoon）のページ

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カルロス・デ・レオン（Carlos De León）のページ

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マイク・タイソン（"Iron" Mike Tyson）のページ