2020年2月28日金曜日

ティム・ウィザスプーン("Terrible" Tim Witherspoon)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界ヘビー級王者・特集⑦。恐怖のハードパンチ、「テリブル」ティム・ウィザスプーン。グレグ・ペイジ戦、トニー・タッブス戦、フランク・ブルーノ戦を紹介します。

ティム・ウィザスプーン("Terrible" Tim Witherspoon)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ティム・ウィザスプーン(アメリカ)
身長192cm:オーソドックス(右構え)

ティム・ウィザスプーン 12R 判定 グレグ・ペイジ
(WBC世界ヘビー級王座決定戦、1984年)
ウィザスプーン:左ジャブと左右フックで前に出る
ペイジ:左ジャブと右ストレート
ウィザスプーン:左ジャブと左右フック
ペイジ:左ジャブと右ストレート
(感想:ウィザスプーンがタイトル獲得。フィラデルフィア出身のハードパンチャー、ウィザスプーン。アマチュアでリングに上がっていたが、フットボールを選択。しかしながら、フットボールの方はうまくいかなかったらしく、プロボクサーに。モハメド・アリとスパーリングしてアリから「テリブル(凄い奴)」と言われたのがニックネームの由来。全勝のままラリー・ホームズのWBC世界ヘビー級王座に挑戦したが、2-1の判定負け。ホームズがWBCが認めない選手との試合を強行しようとしたため、王座剥奪。その決定戦にウィザスプーンが登場。ペイジはモハメド・アリと同じ、ケンタッキー州ルイビル出身。戦い方もジャブ、ストレート、フットワークを基本とし、アリに似ている。モハメド・アリの影響を感じる両者の試合。ウィザスプーンが左ジャブと左右フックで前に出る。ペイジは左ジャブと右ストレート。ウィザスプーンがパワーを込めたフックで押し気味。判定は2-0(ダウンシーンは無し)。意外なジャッジ(3-0かと思った)。ペイジはアリっぽくフットワークとジャブを主に使用。ただ、アリはアリでも「レオン・スピンクスに負けたときのアリ」のようで、積極的に攻めてウィザスプーンを追い込む、ということがほとんどなかった。パンチが軽く、「勝負」というときに打ち合わないペイジ。一本調子で前に出るウィザスプーン。もみ合いが多く、TV映像では退屈な試合に見えた(リングサイドのファンはどう思ったろう?)。8Rにウィザスプーンがイラついて、ケンカみたいに殴るシーンが見所。)

ティム・ウィザスプーン 15R 判定 トニー・タッブス
(WBA世界ヘビー級タイトル戦、1986年)
ウィザスプーン:左ジャブと左右フック
タッブス:左ジャブと右ストレート
(感想:ウィザスプーンが王座返り咲き。WBC王座を初防衛戦でピンクロン・トーマスに奪われてしまったウィザスプーン。今度はWBA王座を狙う。タッブスは後に東京ドームでマイク・タイソンと戦ったことで日本でも有名になる男。アマチュアで優秀な成績を上げ、プロでもこれまで全勝。王者グレグ・ペイジから15R判定でこの王座を獲得。これが初防衛戦。速いがパンチが軽いタッブス。一本調子だがパワーがあるウィザスプーン。タッブスが左フックでグラつく。判定は2-0。パワーの差でウィザスプーンが二つ目の王座獲得。ダウンシーンは無し。最終ラウンド終了時に両手を上げて勝利をアピールしていた両者。軽量級なら軽いジャブでもポイントをつけてもらえるかも知れないが、これは世界ヘビー級タイトル戦。ヘビー級にはヘビー級の戦い方があり、軽量級の理屈は通用しない。「世界ヘビー級タイトル戦」にしては微妙な内容だった印象。リングサイドで観戦していたモハメド・アリ、ラリー・ホームズはこの試合を観てどう思っただろうか?)

ティム・ウィザスプーン 11R KO フランク・ブルーノ
(WBA世界ヘビー級タイトル戦、1986年)
ウィザスプーン:左ジャブと右フック
ブルーノ:左ジャブと連打
(ダウンシーン)
11R:右フックでブルーノがダウン
(感想:ウィザスプーンがタイトル防衛。挑戦者ブルーノは英国のパンチャー(顔がハナ肇に似ている)。地元で世界挑戦。ウィザスプーンには「パンチを振り回す選手」というイメージがあるが、この試合ではジャブを使う。ブルーノはキレイな戦い方だがややパワーに欠ける攻め。ウィザスプーンが得意の大きなパンチでブルーノを追い込む。11R、右フックでブルーノをグラつかせ、左右フックの連打でKO。ウィザスプーンがプロの厳しさを見せつけるような形でKO防衛。最後は豪快にKOしたウィザスプーン。倒すときは豪快であるため「倒し屋」というイメージがあるが、大きな試合では判定まで行くことも多かった。そしてウィザスプーンは次の防衛戦でジェームス・スミスの強打をマトモに食らって1RでKO負け、王座陥落。その後も名のある相手と多く試合をし、「元王者」として存在感のある戦いを見せた。) 

①「WBC World Heavyweight Title
Tim Witherspoon vs. Greg Page」
②「WBA World Heavyweight Title
Tony Tubbs vs. Tim Witherspoon」
③「WBA World Heavyweight Title
Tim Witherspoon vs. Frank Bruno」

グレグ・ペイジ(Greg Page)のページ
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トニー・タッブス(Tony "TNT" Tubbs)のページ
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フランク・ブルーノ(Frank Bruno)のページ

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