2020年2月28日金曜日

グレグ・ペイジ(Greg Page)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界ヘビー級王者・特集⑤。「モハメド・アリ二世」グレグ・ペイジ。スタン・ワード戦、ジェームス・ティリス戦、ゲリー・コーツィー戦を紹介します。

グレグ・ペイジ(Greg Page)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

グレグ・ペイジ(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)

グレグ・ペイジ 8R TKO スタン・ワード
(全米ヘビー級王座決定戦、1981年)
ペイジ:左ジャブと右ストレート
ワード:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ペイジがタイトル獲得。モハメド・アリと同じケンタッキー州ルイビル出身のペイジ。15歳でボクシングを始める。アリとスパーリングをしたこともあるらしく、アマチュアでは優秀な成績。プロ入り後はこれまで全勝。ワードは中堅どころ。マイク・ウィーバーに勝ったことがあるが、再戦では敗れている。アトランチックシティで行われた一戦。アリのようにジャブとフットワークを使うペイジ。ワードは構え方がケン・ノートンに似ている(スケールを小さくした「アリ vs. ノートン」戦のような雰囲気の試合。しかもリングサイドでは「アリのコピー」などど言われたラリー・ホームズが観戦)。ペイジのジャブ・フットワークにワードが思うように攻められない展開。ワードの右フックがヒット(3R)。両者もつれ合って倒れる(4R)。「(たぶん)コブシをちゃんと握って打て」とレフェリーから注意されるペイジ(6R)。7R終了でワードが棄権。ダウンシーンは無し。ペイジが勝利。全体的にアリっぽい雰囲気の試合だった。)

グレグ・ペイジ 8R KO ジェームス・ティリス
(全米ヘビー級タイトル戦、1982年)
ペイジ:左ジャブと右ストレート
ティリス:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
2R:右ストレートでペイジがダウン
8R:右ストレートでティリスがダウン
(感想:ペイジがタイトル防衛。全米王座を防衛し続けるペイジだが、ノンタイトル戦でトレバー・バービックに判定負け(3-0)、初黒星。ティリス戦はその再起戦。ティリスは「クイック」と呼ばれる男。デビュー当初に早い回でKO勝ちすることが多かったことからそう呼ばれるようになったとか。共に世界を狙う選手で、ジャブ・フットワークを使う似たタイプ。ヒューストンの「アストロドーム」で行われた一戦。ティリスが積極的に攻め、2Rにはダウンを奪う(倒れたペイジに左フックを打つオマケ付き)。しかし、逆に3Rにダウン寸前になり、ラウンド終了時にコーナーを間違える。当てるテクニックではペイジが上回る。ジャブでマウスピースをふっ飛ばされるなどティリスは劣勢になり、最後は強烈な右ストレート。セコンドがリングに入り、試合終了。負けてガッカリした表情のティリスだったが、積極的に攻めて、見せ場も作って、エキサイティングな試合ぶりだった。)

グレグ・ペイジ 8R KO ゲリー・コーツィー
(WBA世界ヘビー級タイトル戦、1984年)
ペイジ:左ジャブ、右ストレート、左フック
コーツィー:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
7R:左フックでコーツィーがダウン
8R:左フックでコーツィーがダウン
(感想:ペイジがタイトル獲得。ティム・ウィザスプーンと空位のWBC世界ヘビー級タイトルを争って判定負けしたペイジ。その再起戦ではデビッド・ベイに判定負け。二連敗を喫してしまったが、その再起戦でコーツィーの王座に挑戦するチャンスを得た。王者コーツィーは南アフリカの選手。得意の右パンチでマイケル・ドークスをKOして王座奪取。これが初防衛戦となる。南アフリカ・サンシティで行われた一戦。いつもよりフットワークをひかえめにしてジャブ、ストレートで前に出るペイジ。コーツィーはペイジの動きにかわされて手数が少ない。2Rの開始時にはまだコーナーにいるコーツィーにペイジが突進。ペイジが連打で攻めるのに対し、コーツィーは得意の右を単発的に打つ。7Rのダウンの後、コーツィーは右ストレート狙いで前に出る。最後は強烈な左フックでコーツィーが失神KO。ペイジが当てるテクニックで上回った。無器用なコーツィー。得意の右が当たるような攻めをすべきだったが、それができない選手だった。この後のペイジはサッパリ。ようやく王者になり、アリのような素質の持ち主ではあったが、初防衛戦でトニー・タッブスに判定負け、王座陥落。マイク・タイソンを東京でのスパーリングでダウンさせて話題になったこともあったが、ドノバン・ラドック、ブルース・セルドンといった若手の踏み台に。そして2001年。ケンタッキー州ヘビー級王座決定戦でKO負け。この試合で重傷を負い、引退。破産し、最期は脳梗塞を原因とする様々な合併症で死亡(2009年。50歳)。ラリー・ホームズが認めたほどのボクシングセンスの持ち主であったが、悲しい最期となってしまった。)

①「USBA Heavyweight Title
Greg Page vs. Stan Ward」
②「USBA Heavyweight Title
Greg Page vs. James Tillis」
③「WBA World Heavyweight Title
Gerrie Coetzee vs. Greg Page」

ジェームス・ティリス(James "Quick" Tillis)のページ
--------------
ゲリー・コーツィー(Gerrie Coetzee)のページ

0 件のコメント:

コメントを投稿