2020年10月21日水曜日

ラファエル・マルケス(Rafael Márquez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界二階級制覇(バンタム、S・バンタム)。サイレンス・マブサ戦(初戦)、イスラエル・バスケス戦(初戦・四戦目)ほかを紹介します。

ラファエル・マルケス(Rafael Márquez)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ラファエル・マルケス(メキシコ)

身長166cm:オーソドックス(右構え)


ラファエル・マルケス 3R KO ジョビー・チャン

(S・バンタム級戦、2001年)

マルケス:左ジャブ、右ストレート、左フック

チャン:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

3R:右ストレートでチャンがダウン

(感想:メキシコシティ出身のマルケスは「ボクシング兄弟」。あのファン・マヌエル・マルケス(四階級制覇王者)の弟。アマチュアでは21戦全勝だったという。プロデビュー戦の相手は何とあのビクトル・ラバナレス(辰吉との試合でおなじみのタフ男。何と強気なマッチメイク。ラバナレスは不器用なイメージがあるが、パンチを当てるのが意外に巧いうえにディフェンスもできる)。8RでマルケスのKO負け。その後、連続KO勝ちしたと思ったら二度のKO負け。どうやら強さはあるが、まだ甘いところがある様子。KO負けの再起戦でアキレス・グスマン(元WBA世界フライ級王者)を破ってWBAの地域王座を獲得。これまで22勝(21KO)3敗、26歳。18勝(11KO)14敗3分のチャン(25歳)はフィリピン人で、勝ったり負けたり。PABAバンタム級王座に挑戦してKO負け、日本や南アフリカで敗北。WBCインター王座(バンタム級)獲得、防衛。インター王座をTKOで失った再起戦でマルケスと勝負。ネバダ州リノでの一戦(マルケスのセコンドにナチョ・ベリスタイン)。兄と同じようにガードをしながら伸びのある右ストレート、左のテクニック(左ジャブ、左フックダブルからの右ストレート、左ボディ打ち)を使うマルケス。チャンはやや左のガードを下げた構えからジャブ、踏み込んで右ストレート。しかし、右を打った後にガードが甘くなる欠点。マルケスが正確かつパワフルな右ストレート、左フックで優勢。大きく振るう右フックに迫力。3R、左フックからの右ストレートでチャンがダウン。倒れた時に頭を打ったチャンは大の字になって10カウントを聞いた(聞こえなかったかも)。マルケスが快勝。隙のある相手を倒したところで自慢にはならないが、パンチには伸び、パワー、正確さがあった。チャンは棒立ちスタイルからパンチ。動きの機動性に欠けていた。次の試合もアメリカで行い、TKO負け、引退。)


ラファエル・マルケス 4R TKO サイレンス・マブサ

(IBF世界バンタム級タイトル戦、2005年)

マルケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

マブサ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:左フックでマブサがダウン

(感想:マルケスがタイトル防衛。チャン戦後、好調のマルケス。マーク・ジョンソン(世界二階級王者)を破って全米バンタム級王座を獲得。この試合はIBF王座挑戦者決定戦でもあり、その流れでティム・オースティンに挑戦してIBF王座奪取。マブサ戦は六度目の防衛戦となる。マブサは南アフリカの黒人選手。これまで18戦全勝(15KO)でIBF1位。「IBO世界バンタム級王者」の肩書きもある。ネバダ州ステートラインでの一戦。ヒラヒラしたトランクスでマブサがリング入場。ゴング。共にガードを高くしてジャブ。しかしながらパワーに差が。1R、左フックでマブサがダウン。ハンドスピードがあるマブサはサウスポーにスイッチしたりするが、4RにキズによりTKO。マルケスがパワーのあるストレートと左を当てる巧さで勝利。その後、マブサは再戦でもマルケスに敗れたが、IBO王座を取り戻して防衛にも成功した。)


ラファエル・マルケス 8R TKO イスラエル・バスケス

(WBC世界S・バンタム級タイトル戦、2007年)

マルケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

バスケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:左フックでマルケスがダウン

(感想:マルケスが二階級制覇。これまで36勝(32KO)3敗のマルケス。チャンピオンのバスケス(メキシコシティ出身)は41勝(31KO)3敗。好戦的なファイター同士の対戦で激戦必至。カリフォルニア州カーソンでの一戦。ガードを高く上げてジャブ、ストレート、ロングフックのマルケス。バスケスはジャブ連打からの右ストレート。回転の速い連打で攻めるバスケス。左を器用に使うマルケス。3R、左フックでマルケスがダウン。5R、ジャブで目を痛めるバスケス。7R終了でバスケスが棄権。互いに強打するタイプのため、かなりの打撃戦になった。全体的にはマルケスがジャブ、ストレートで優勢だった印象。)


ラファエル・マルケス 3R TKO イスラエル・バスケス

(WBC世界S・バンタム級シルバー王座決定戦、2010年)

マルケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

バスケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:連打でバスケスがダウン

(感想:マルケスとバスケスの激闘シリーズ。WBC王座を懸けた初戦はマルケス、再戦と三戦目はバスケスの勝利。四戦目はシルバー王座決定戦。「シルバー王座」とは「暫定王座に代わるもの」としてWBCが創設したもので、この王座を持っていると世界王座に優先的に挑戦できるらしい(「インター王座」とどう違うのだろう?)。カリフォルニア州ロサンゼルスでの一戦。互いに相手を知り尽くしているからか、1Rから打撃戦。ひたすら攻めるバスケス。ジャブで距離を取ろうとしながら打ち合うマルケス。3R、連打でバスケスがダウン。さらに連打でレフェリーストップ。かなりの激闘で、両者のその後に大きな影響。パンチと両まぶたの出血で大きなダメージを負ったバスケスはこれで引退。勝ったマルケスも消耗が激しかったか、その後、西岡利晃らに敗れて再び世界王者になることはなかった。)


①「Super Bantamweight 

Rafael Márquez vs. Jovy Chan」

②「IBF World Bantamweight Title

Rafael Márquez vs. Silence Mabuza」

③「WBC World Super Bantamweight Title

Israel Vazquez vs. Rafael Márquez」

④「WBC Silver Super Bantamweight Title

Rafael Márquez vs. Israel Vazquez」


ティム・オースティン(Tim Austin)のページ

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イスラエル・バスケス(Israel Vázquez)のページ 

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西岡利晃(Nishioka Toshiaki)のページ

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ファン・マヌエル・マルケス(Juan Manuel Márquez)のページ

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