強烈な右ストレートで二階級制覇(バンタム、S・バンタム)、マルケス。サイレンス・マブサ戦(初戦)、イスラエル・バスケス戦(初戦・四戦目)を紹介します。
ラファエル・マルケス(メキシコ)
身長166cm:オーソドックス(右構え)
①ラファエル・マルケス 4R TKO サイレンス・マブサ
(IBF世界バンタム級タイトル戦、2005年)
マルケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マブサ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:左フックでマブサがダウン
(感想:マルケスがタイトル防衛。メキシコシティ出身のマルケス。あのファン・マヌエル・マルケス(四階級制覇王者)の弟。アマチュアでは21戦全勝だったという。プロデビュー戦の相手は何とあのビクトル・ラバナレス(辰吉との試合でおなじみのタフ男。何と強気なマッチメイク。ラバナレスは不器用なイメージがあるが、パンチを当てるのが意外に巧いうえにディフェンスもできる)。8RでマルケスのKO負け。その後も連戦連勝とはいかず、二度のKO負け。アキレス・グスマン(元WBA世界フライ級王者)を破ってWBAの地域王座、マーク・ジョンソン(世界二階級王者)を破って全米王座を獲得。その流れでティム・オースティンからIBFタイトルを奪取。マブサ戦は六度目の防衛戦となる。マブサは南アフリカの黒人選手。これまで18戦全勝(15KO)でIBF1位。「IBO世界バンタム級王者」の肩書きもある。ヒラヒラしたトランクスでマブサがリング入場。共にガードを高くしてジャブを打つ。しかしながらパワーに差が。1R、左フックでマブサがダウン。ハンドスピードがあるマブサはサウスポーにスイッチしたりするが、4RにキズによりTKO。マルケスがパワーのあるストレートと左を当てる巧さで勝利。その後、マブサは再戦でもマルケスに敗れたが、IBO王座を取り戻し、防衛にも成功した。)
②ラファエル・マルケス 8R TKO イスラエル・バスケス
(WBC世界S・バンタム級タイトル戦、2007年)
マルケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バスケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:左フックでマルケスがダウン
(感想:マルケスが二階級制覇。これまで36勝(32KO)3敗のマルケス。チャンピオンのバスケスは41勝(31KO)3敗。好戦的なファイター同士の対戦で激戦必至。ガードを高く上げてジャブ・ストレート・ロングフックのマルケス。バスケスはジャブ連打からの右ストレート。回転の速い連打で攻めるバスケス。左を器用に使うマルケス。3R、左フックでマルケスがダウン。5R、ジャブで目を痛めるバスケス。7R終了でバスケスが棄権。互いに強打するタイプのため、かなりの打撃戦になった。全体的にはマルケスがジャブ・ストレートで優勢だった印象。)
③ラファエル・マルケス 3R TKO イスラエル・バスケス
(WBC世界S・バンタム級シルバー王座決定戦、2010年)
マルケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バスケス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:連打でバスケスがダウン
(感想:マルケスとバスケスの激闘シリーズ。初戦はマルケス、再戦と三戦目はバスケスの勝利。四戦目はシルバー王座決定戦。「シルバー王座」とは「暫定王座に代わるもの」としてWBCが創設したもので、この王座を持っていると世界王座に優先的に挑戦できるらしい(「インター王座」とどう違うのだろう?)。互いに相手を知り尽くしているため1Rから打撃戦。ひたすら攻めるバスケス。ジャブで距離を取ろうとしながら打ち合うマルケス。3R、連打でバスケスがダウン。さらに連打でレフェリーストップ。パンチと両まぶたの出血で大きなダメージを負ったバスケスはこれで引退。勝ったマルケスも消耗が激しかったか、その後、西岡利晃らに敗れ、再び世界王者になることはなかった。)
Rafael Márquez vs. Silence Mabuza」
②「WBC World Super Bantamweight Title
Israel Vazquez vs. Rafael Márquez」
③「WBC Silver Super Bantamweight Title
Rafael Márquez vs. Israel Vazquez」
ティム・オースティン(Tim Austin)のページ
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イスラエル・バスケス(Israel Vázquez)のページ
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西岡利晃(Nishioka Toshiaki)のページ
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ファン・マヌエル・マルケス(Juan Manuel Márquez)のページ
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