2020年7月15日水曜日

ファン・マヌエル・マルケス(Juan Manuel Márquez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

四階級制覇のハードパンチャー、マルケス。マヌエル・メディナ戦、ファン・ディアス戦(初戦)、マニー・パッキャオ戦(四戦目)を紹介します。

ファン・マヌエル・マルケス(Juan Manuel Márquez)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)
身長170cm:オーソドックス(右構え)

ファン・マヌエル・マルケス 7R TKO マヌエル・メディナ
(IBF世界フェザー級王座決定戦、2003年)
マルケス:左ジャブ、右ストレート、左フック
メディナ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:連打でメディナがダウン
7R:連打でメディナがダウン
(感想:マルケスがタイトル獲得。メキシコシティに生まれたマルケス(弟ラファエルも。後、世界王者に)。ギャングがのさばる治安の悪い地区で育ったが、悪の道に染まることはなかった。8歳でボクシングで始める。アマチュアを経てプロへ。1993年、19歳でのデビュー戦は反則負け。その後は連勝。NABOフェザー級王座を獲得し、防衛を続けたがWBO王者ナジーム・ハメドは彼の挑戦を受けず。WBA世界フェザー級王者フレディ・ノーウッドに挑戦したが、判定負けで王座獲得ならず。そしてこの2003年の二度目の世界挑戦。「Dinamita(ディナミータ:スペイン語。「ダイナマイト」の意)」と呼ばれるパンチで世界獲得なるか、といったところ。メディナは大ベテラン。パンチは無いが、フェザー級でしぶとく生き残ってきた選手で、IBF王座はかつて保持していたもの。王座奪回なるか、という試合。ラスベガスでの一戦。カルロス・サラテやリカルド・ロペスのようにガードを高く上げてジャブ・ストレートを打つマルケス。メディナはフットワークを使ってジャブを連打。2R、メディナが前に出たところを連打でカウンターしてマルケスがダウンを奪う。7Rのダウンの後ドクターチェックでTKO。目の腫れが原因と思われる。しぶといメディナをテクニックとパワーで制圧したマルケス。ようやく世界王座に就くことができた。)

ファン・マヌエル・マルケス 9R KO ファン・ディアス
(WBA・WBO世界ライト級王座決定戦、2009年)
マルケス:左ジャブ、右ストレート、左フック
ディアス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
9R:連打、右アッパーで2度、ディアスがダウン
(感想:マルケスが三階級制覇。WBA王座も獲得して世界フェザー級王座を統一したマルケスだが、王座剥奪。しかし、WBC世界スーパーフェザー級王者マルコ・アントニオ・バレラに判定勝ちし二冠王に。マニー・パッキャオに敗れ、その王座を失う。そしてこの「ワケあり」な試合。IBF・WBO世界ライト級王者のネート・キャンベルが王座を剥奪されて王座が空位に。ラッキーなことにマルケスはWBAとWBOの二つの王座を懸けた決定戦をディアスと行うことに。ディアスは「Baby Bull(ベビー・ブル:「ベビーフェイスのファイター」の意)」と呼ばれる元WBA・IBF・WBO世界ライト級王者。キャンベルに三つの王座を奪われてしまったが、マルケスに勝って王座を奪回したいところ。ヒューストンで行われた試合。かなりの激戦。1Rからアグレッシブに攻めるディアスにマルケスが応戦。一歩も引かない打撃戦に。勢いで押し気味だったディアスだが疲れと負傷・出血で動きが鈍る。9R、強烈なダウンで終了。マルケスはジャブを丁寧に使う端正なファイティングスタイルだが、打ち合いにも応じる度胸とパワーがあることを改めて証明。)

ファン・マヌエル・マルケス 6R KO マニー・パッキャオ
(ウェルター級戦、2012年)
マルケス:左ジャブ、右ストレート、左フック
パッキャオ:右ジャブ、左ストレート、右フック
(ダウンシーン)
3R:右フックでパッキャオがダウン
5R:左ストレートでマルケスがダウン
6R:右ストレートでパッキャオがダウン
(感想:マルケスが勝利。WBO世界スーパーライト級暫定王座を決定戦で獲得したマルケス。その後、正規王座に認定され、四階級制覇達成。そしてパッキャオとのラスベガス「MGM Grand」で行われた四度目の対戦。これまで引き分け、判定負け、判定負けで一度もパッキャオに勝っていないマルケス。何としても勝ちたいところ。サウスポーのパッキャオが得意の左ストレートで前に出るが、マルケスは器用にかわす。3R、やや振りの大きい右フックでパッキャオがダウン。5R、パッキャオのタイミングのいい左ストレートでマルケスがダウン。6R、パッキャオが前に出たところ、右ストレートがカウンターとなってダウン。前のめりに倒れたパッキャオは立てなかった。ヒゲを生やしたパッキャオはロベルト・デュランみたいな感じで、前のめりに倒れたシーンは「トーマス・ハーンズ vs. ロベルト・デュラン」を思い出させるものがあった。この試合、マルケスにはドーピング疑惑がある。しかしながらドーピングでパワーアップすることはできるかもしれないが、ディフェンスのテクニックまでアップするワケではない。マルケスはパッキャオの主武器である左ストレートをよくかわしていた。あのパッキャオもマルケスにとっては相性が良い選手だった、といったところ。この次の試合でマルケスはWBO世界ウェルター級王者ティモシー・ブラッドリーに敗れ、世界ウェルター級王座は獲得ならず。最終的な記録は世界四階級制覇。元々フェザー級だった選手がスーパーライト級を獲得し、ウェルターにも挑戦したのは大したもの。引退後は政党に入会したり、TVのボクシング番組でコメンテーターをしているとか。)

①「IBF World Featherweight Title
Juan Manuel Márquez vs. Manuel Medina」
②「WBA・WBO World Lightweight Title
Juan Manuel Márquez vs. Juan Diaz」
③「Welterweight
Juan Manuel Márquez vs. Manny Pacquiao」

マヌエル・メディナ(Manuel Medina)のページ

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