強打でWBOタイトルを獲得したヘビー級、ブリュースター。ウラジミール・クリチコ戦(初戦・再戦)、アンドリュー・ゴロタ戦を紹介します。
レイモン・ブリュースター(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)
①レイモン・ブリュースター 6R TKO ウラジミール・クリチコ
(WBO世界ヘビー級王座決定戦、2004年)
ブリュースター:左ジャブ、右ストレート、左右フック
クリチコ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
4R:右ストレートでブリュースターがダウン
5R:左フックからの連打でクリチコがスタンディングダウン
(感想:ブリュースターがタイトル獲得。インディアナ州インディアナポリス出身のブリュースター。ニックネームは「Relentless」(「容赦無い攻撃をする男」の意)。「ボクシング一族」で世界ヘビー級王座を獲得したクリス・バードは従兄弟。アマチュアで活躍し、1995年の全米アマチュアボクシング選手権でヘビー級王者に。プロ入り後はこれまで29勝(26KO)2敗。NABO王座、WBC米大陸王座を獲得し、これが初の世界戦。ビタリ・クリチコの弟ウラジミールは42勝(39KO)2敗。コーリー・サンダースに敗れて失ったWBO王座の奪回を目指す状況。ネバダ州での一戦。アップライトスタイルでジャブ・右ストレートを使うクリチコ。ファイタータイプのブリュースターは左フックにパワーがある。いきなり突進するブリュースターにクリチコはジャブ・ストレートで応戦。4R、左ジャブからの右ストレートでブリュースターがダウン。5Rには逆に左フックからの連打でクリチコがスタンディングダウン。5R終了後に倒れ、フラつくクリチコ。ダメージが大きいと見てレフェリーがストップ。ブリュースターはジャブに伸びがあり、左フックにはパワーがあった。「番狂わせ」ではあるが、実力的にはクリチコに勝てるだけのものを持っていた。)
②レイモン・ブリュースター 1R KO アンドリュー・ゴロタ
(WBO世界ヘビー級タイトル戦、2005年)
ブリュースター:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ゴロタ:左ジャブ
(ダウンシーン)
1R:左フックで3度、ゴロタがダウン
(感想:ブリュースターがタイトル防衛。シカゴでの二度目の防衛戦。挑戦者はポーランドのゴロタ。リディック・ボウを二度に渡って苦戦させたが、二度とも反則負け(珍記録)。レノックス・ルイスのWBC王座に挑戦したときは何と1RでKO負け。その後は世界戦から遠ざかっていたが、クリス・バードのIBF王座への挑戦(ドロー)、ジョン・ルイスのWBA王座への挑戦(判定負け)、そしてこのブリュースターへの挑戦、と三連続世界挑戦。1R、一気に勝負に出るブリュースター。左フックで三度ダウンを奪って52秒で圧勝。ゴロタは善戦したと思ったら、1RでKOされたり。強いのか弱いのかよくわからないが、ブリュースターが強かったのだろう。ゴロタはこれが最後の世界戦となった。)
③ウラジミール・クリチコ 7R TKO レイモン・ブリュースター
(IBF世界ヘビー級タイトル戦、2007年)
ブリュースター:左ジャブ、右ストレート、左右フック
クリチコ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:クリチコがタイトル防衛。クリス・バードを破ってIBF王座を獲得したクリチコ。ドイツでブリュースターと再戦。ブリュースターはWBOタイトルを失った後、網膜剥離の手術を受け、クリチコとの再戦はその再起戦となる。手術の影響があるのか動きにキレがないブリュースター。クリチコが相手の攻めをかわしてジャブ・右ストレート。6R終了でブリュースターが棄権。ダウンシーンは無し。本調子ではなかったブリュースター。初戦での結果の方がこの二人の実力を表しているような気がする。これが最後の世界戦となったブリュースターは、その後の試合で目を再び負傷したことにより引退。目の回復手術を受けたがうまくいかなかったらしい。引退後はスポーツ専門のコンサル会社を設立したという。)
Lamon Brewster vs. Wladimir Klitschko」
②「WBO World Heavyweight Title
Lamon Brewster vs. Andrew Golota」
③「IBF World Heavyweight Title
Wladimir Klitschko vs. Lamon Brewster」
ウラジミール・クリチコ(Wladimir Klitschko)のページ
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アンドリュー・ゴロタ(Andrew Golota)のページ
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クリス・バード(Chris Byrd)のページ
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