オルズベック・ナザロフ(キルギス)
身長171cm:サウスポー
①オルズベック・ナザロフ 12R 判定 ディンガン・トベラ
(WBA世界ライト級タイトル戦、1993年)
ナザロフ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
トベラ:フットワークとジャブ、右ストレート
(ダウンシーン)
4R:左フックでナザロフがダウン
10R:右ジャブでトベラがダウン
(感想:ナザロフがタイトル獲得。「ソ連から戦士がやってきた」というキャッチフレーズで宣伝されたこともあるナザロフ。アマチュアで優秀な成績。アントニオ猪木の仲介でユーリ・アルバチャコフ、スラフ・ヤノフスキーらと共に来日し、「協栄ジム」に所属。具志堅用高に似ていることから「グッシー・ナザロフ」などと名付けられてしまったが、パワーとサウスポーのテクニックでこれまで全勝。日本王座、東洋太平洋王座(いずれもライト級)を獲得しているが、世界レベルの相手とはプロでは戦っていない。王者のトベラは「ソウェトのバラ」と呼ばれる南アフリカの選手で、WBO王者であったが、王座返上。WBA王者トニー・ロペスに再戦で勝利し、王座獲得。これが初防衛戦となる。南アフリカで行われた一戦。スラリとした体型でスピードがあり、ディフェンスが上手く、相手からするとやりにくいタイプのトベラ。ナザロフは左のボディフックとディフェンス。ダウン応酬の好試合に。最終ラウンド終了時、両者とも両手を上げて自身の勝利をアピールするが、判定は3-0。パワーと連打でナザロフ。ナザロフは勝ったものの目が腫れ、タフな試合となった。再戦もナザロフが3-0で勝利、王座防衛。)
(WBA世界ライト級タイトル戦、1994年)
ナザロフ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ガマチェ:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
2R:左フック、左右フックの連打、左フックで3度、ガマチェがダウン
(感想:ナザロフがタイトル防衛。アメリカで行われた二度目の防衛戦。相手は二階級制覇王者で(二つとも王座決定戦だが)、かつてこのタイトルを持っていたガマチェ。トム・ハンクスっぽい顔立ちのハンサムガイで、回転の速いショート連打が武器。しかし、2R、ナザロフが強烈なパンチ(特に左フックが凄まじかった)で三度ダウンを奪って圧勝。倒れたガマチェのダメージが心配になるほどのKOだった。)
(WBA世界ライト級タイトル戦、1997年)
ナザロフ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ジョンソン:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
3R:左ストレートでジョンソンがダウン
6R:左フック、連打で2度、ジョンソンがダウン
7R:連打でジョンソンがダウン
(感想:ナザロフがタイトル防衛。マイアミで行われた試合。相手はマーク・ブリーランドのような鋭く伸びるジャブ・ストレートを使うジョンソン。素質は素晴らしいものがあるジョンソンだが、打たれ弱さとディフェンスにやや難があり、ミゲル・アンヘル・ゴンザレスのWBC王座に挑戦したときはKO負けしている。1Rからナザロフが仕掛ける。パワーとディフェンスでシャープなジョンソンを打ちのめすナザロフ。何度もダウンを奪って圧勝。日本を拠点としていた頃はマイナーな相手が多かったが、世界王者になってからは名のある実力者を次々に粉砕。アマチュア時代に培ったテクニックと生来のパワーでプロでも圧倒的な存在だった。ナザロフはどこの国で試合をしても「強打」と「サウスポーのやりにくさ」で勝ってきた逞しい選手。最後はフランスに主戦場を移し、ジャン・バチスト・メンディに判定負け、初黒星、王座陥落。それが最後の試合となった。)
Dingaan Thobela vs. Orzubek Nazarov」
②「WBA World Lightweight Title
Orzubek Nazarov vs. Joey Gamache」
③「WBA World Lightweight Title
Orzubek Nazarov vs. Leavander Johnson」
ディンガン・トベラ("The Rose of Soweto" Dingaan Thobela)のページ
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ジョーイ・ガマチェ(Joey Gamache)のページ
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レバンダー・ジョンソン(Leavander Johnson)のページ
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