2025年8月7日木曜日

ウィルフ・ゲンツェン(Wilf Gentzen)&ジョージ・コリンズ(George Collins)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

英連邦のウェルター級。「ゲンツェン vs. ジャンセン、ジェイコブス」「コリンズ vs. ブライアン」ほかを紹介します。


ウィルフ・ゲンツェン(オーストラリア)

身長185cm:オーソドックス(右構え)


ジョージ・コリンズ(英国)

身長178cm:オーソドックス(右構え)


ウィルフ・ゲンツェン 12R 判定 ブライアン・ジャンセン

(英連邦ウェルター級タイトル戦、1987年)

ウィルフ・ゲンツェン(Wilf Gentzen)&ジョージ・コリンズ(George Collins)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ゲンツェン:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

ブライアン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ゲンツェンがタイトル獲得。共にオーストラリアの選手。王者ジャンセンはクーマ出身(まるで映画俳優のような顔立ち)。あのカークランド・レインをKOしたことがあり、これが初防衛戦。挑戦者ゲンツェンはメルボルン出身。ローカル王座(ウェルター級)を獲得するなどデビューから連勝だったが、KO負け。再起二連勝で、この挑戦。オーストラリア・メルボルンでの一戦。似たような戦い方。パンチの打ち方も良い。ジャブ、右ストレートで攻めるジャンセン。ゲンツェンはジャブ、右ストレート、左フックを使い、特に左が巧い印象。接近戦ではフックの打ち合い。互いにディフェンスするが、ゲンツェンのジャブが効果的。12R、ゲンツェンの右ストレートがクリーンヒットしてジャンセンがピンチ。判定はPTS(レフェリーまたはジャッジが一人で試合を採点する方法)。ダウンシーンは無し。大きな力の差は無かったと思う。接近した実力を持つ者同士の試合はちょっとしたことで差がつく。ゲンツェンはジャブとディフェンスが良かった。ジャンセンはこれで引退。)

 

ゲイリー・ジェイコブス 12R 判定 ウィルフ・ゲンツェン

(英連邦ウェルター級タイトル戦、1988年)

ウィルフ・ゲンツェン(Wilf Gentzen)&ジョージ・コリンズ(George Collins)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ゲンツェン:左ジャブ、右ストレート、左フック   

ジェイコブス:右ジャブ、左ストレート、右フック

(感想:ジェイコブスがタイトル獲得。ジャンセン戦の次の試合でトニー・ジョーンズとWBCインター王座(J・ウェルター級)を争ったゲンツェンだが、TKO負け。再起戦は英連邦王座の初防衛戦。挑戦者ジェイコブスはスコットランド・グラスゴー出身で、戦績は良い。スコットランドのローカル王座(ウェルター級)を獲得し、この挑戦。グラスゴーでの一戦。サウスポーのジェイコブス。ジャブを連打して、左ストレートを狙う。ゲンツェンは右ストレート、左フック。3Rに左フックを決めたゲンツェンだが、ジェイコブスの左ストレートを警戒しているのかジャブが少ない。6R、ジェイコブスの左ストレートがヒット。その後もゲンツェンの右ストレート、左フックはディフェンスされて空振りが多い。最終ラウンド終了と同時にレフェリーはジェイコブスの手を上げた(PTSによる判定)。右ストレートは悪くはなかったゲンツェン。ジャブが少なかったため、パンチの的中率が低くなってしまった。その後の二人。ゲンツェンはオーストラリア・ウェルター級王座戦で三連勝して引退。世界戦は無かった。ジェイコブスは欧州王座(ウェルター級)を連続防衛後、パーネル・ウィテカーのWBC王座に挑戦して判定負け。欧州の実力者にとどまった。)


ジョージ・コリンズ 4R TKO デル・ブライアン

(ウェルター級8回戦、1986年11月)

ウィルフ・ゲンツェン(Wilf Gentzen)&ジョージ・コリンズ(George Collins)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ブライアン:右ジャブ、左ストレート、左フック   

コリンズ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

2R:右ストレートでブライアンがダウン

3R:左フックでブライアンがダウン

4R:右ストレートでブライアンがダウン

(感想:これまで17戦全勝(10KO)のコリンズは英国キャンバリー出身の正統派。ブライアンはノッティンガム出身の黒人サウスポーで、5勝(1KO)2敗。英国オールダムでの一戦。共にジャブ。コリンズがストレート、左フック。ブライアンは左ストレートを狙うが、打ち方が粗い。2R、右ストレートがカウンターになってブライアンがダウン。3R、正確な左フックによるダウン。4Rにもダウン。ブライアンは立ったが足がフラついており、ストップされた。ブライアンは良く言えば「パワフル」、悪く言えば「雑」。コリンズは教科書のようなキレイなボクシングだった。その後の二人。コリンズはゲーリー・ジェイコブス、カークランド・レインに連敗して引退し、何の王座も獲れなかった。ブライアンは多くの試合。ローカル王座(ウェルター級)獲得。連勝しては敗北。英国王座(ウェルター級)獲得。防衛にも成功。しかし、欧州王座はTKO負けで獲れず。なかなかタフなキャリアとなった。)


ダレン・ダイアー 3R KO イアン・マレー

(ウェルター級戦、1987年2月)

ウィルフ・ゲンツェン(Wilf Gentzen)&ジョージ・コリンズ(George Collins)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ダイアー:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

マレー:左ジャブと右ストレート

(ダウンシーン)

3R:右フック、右ストレートで2度、マレーがダウン

(感想:これがデビュー三戦目の黒人ダイアー(ロンドン出身)。白人のマレー(バーミンガム出身。1979年デビュー)は試合数は多いが、負けが多い。ロンドンのベスナル・グリーンでの英国対決(3Rのみの映像で観戦)。両者、速くて力強いジャブ。パワフルなダイアー。接近して力強い左右フック、アッパー。右フックでマレーがダウン。右ストレートで二度目。そのままカウントアウト。実に迫力のある打ち方だったダイアー。バランスも良かった。しかし意外なことに、いくつかTKO負けを喫して大成せず。攻撃力は満点だったが、打たれ弱かったのかもしれない。マレーはその後も敗北が続いた(いわゆる「かませ」)。)


①「Commonwealth Welterweight Title

Brian Janssen vs. Wilf Gentzen」

②「Commonwealth Welterweight Title

Wilf Gentzen vs. Gary Jacobs」

③「Welterweight 

George Collins vs. Del Bryan」

④「Welterweight 

Darren Dyer vs. Ian Kid Murray」


カークランド・レイン(Kirkland Laing)のページ

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ゲーリー・ジェイコブス(Gary Jacobs)のページ 

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