フランス・スーパーミドル級。「ブードゥアニ vs. オベルタン、ストークス」「セラート vs. ビアード」を紹介します。
ロバート・ブードゥアニ(フランス)
身長185cm:オーソドックス(右構え)
フレデリック・セラート(フランス)
身長183cm:オーソドックス(右構え)
①ロバート・ブードゥアニ 6R TKO エティエンヌ・オベルタン
(フランス・スーパーミドル級タイトル戦、1991年)
ブードゥアニ:左ジャブ、右ストレート、フック
オベルタン:右ジャブ、左ストレート、フック
(ダウンシーン)
1R:左アッパーでブードゥアニがダウン
5R:右ストレートでオベルタンがダウン、連打でスタンディングダウン
(感想:ブードゥアニがタイトル獲得。ローラン・ブードゥアニ(後、WBA世界J・ミドル級王者になった)の兄ロバート。アマチュアで実績。プロでのキャリアはまだ浅いが、このところ連勝中。王者オベルタンもフランスの選手(サン=クロード出身)。決定戦で王座を獲得し、これが初防衛戦。フランス・ディエップでの一戦。1R、共にアップライトな姿勢からジャブ。サウスポーのオベルタンはよく伸びるジャブ、ストレートを打ち、大きく振るう左アッパーが迫力。そして、その左アッパーでブードゥアニがダウン。その後、ブードゥアニが右ストレート、左フックを頻繁にヒットさせる。どうやらオベルタンの長いパンチ、振りの大きいパンチは隙が大きいらしい。5R、オベルタンが二度のダウン。6R、ロープ際で右を打たれたオベルタンが棄権のゼスチャー、レフェリーストップ。ブードゥアニが逆転勝利。ディフェンスと当てる巧さがあった。オベルタンは残念。ハイスペックではあるが、攻められると受け身に。攻めるときに隙があった。しかし、再戦はオベルタンが判定勝ちで王座奪回。その後、オベルタンは王座戦は無し。国内レベルの活躍でキャリアを終えた。)
②ロバート・ブードゥアニ 1R KO ジェームス・ストークス
(S・ミドル級8回戦、1991年)
ブードゥアニ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ストークス:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
1R:右フック、スタンディングダウン(二度)、右ストレートで4度、ストークスがダウン
(感想:ブードゥアニはフランスの選手。フランスのS・ミドル級王者。WBA世界J・ミドル級王者になったローラン・ブードゥアニの兄弟(兄か弟かはわからないが、プロデビューの年からするとローランの兄か?)。これまで8勝1敗1分。ストークスはミシシッピ州モス・ポイント出身の黒人で、12勝4敗1分。フランス・オータンでの若手対決。ややアップライトな姿勢でラッシュをかけるブードゥアニ。ジャブで抵抗するストークスを勢いで圧倒。ストークスが四度もダウンで試合終了(しかし、最後のレフェリーの「試合終了のポーズ」はわかりにくかった。ジャッジや観客にもわかるように「試合終了」をゼスチャーすべき)。圧勝したブードゥアニだが、ディフェンスがやや甘いような気がした。その後、ブードゥアニはS・ミドル級王座を失い、世界挑戦ならず。ストークスは「かませ犬」なポジションとなり、トーマス・テート、バーナード・ホプキンス、ロナルド・ライトらにKO負け(ダメージが心配)。)
③フレデリック・セラート 10R 判定 オリビエ・ビアード
(フランス・スーパーミドル級タイトル戦、1999年7月)
ビアード:左ジャブ、右ストレート、フック
セラート:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
3R:右フックでセラートがダウン
8R:左フックでビアードがスタンディングダウン
(感想:セラートがタイトル獲得。フランス同士の対戦。王者ビアードは敗北を喫しながらも王者になり、これが初防衛戦。挑戦者セラートはデビューから連勝。これが初のタイトル戦。フランスのパラヴァ=レ=フロでの一戦(TV解説席にファブリス・ティオーゾ)。開始から接近戦。ストレート、フック、ボディ打ち。共に力強く、パンチの打ち方が良い。打撃戦が続く。互いに相手のガードの隙を狙う攻撃。しかし、フック連打、右ボディからの右アッパーなど連打の勢いはややセラートの方が上。3R、右フックでセラートがダウン。それでも連打で攻めるセラート。ビアードも負けじと応戦するが、8Rに左フックを食ったところでスタンディングカウント。その後も打ち合い。10R終了。判定は3-0。セラートが勢いで勝利。ただ、ビアードも強かった。共に手数を出し合った好試合。「敗者がいない試合」だった。その後の二人。ビアードは同王座奪回を目指し、判定負け。判定で王座返り咲き。しかし、WBCインター王座(スーパーミドル級)に挑戦して1RでTKO負け。その後もリングに上がりマイナータイトルを獲得したが、欧州王座獲得ならず。セラートは次の試合でTKO負け、初黒星。その後、フランス・クルーザー級王者に。しかし、欧州王座戦、WBCインター王座戦(いずれもクルーザー級)に敗北。ビアードと同様、フランス王者にとどまった。共に間違いなく実力はあったが、当時の欧州は競争が激しかったようだ。)
①「France Super Middleweight Title
Etienne Obertan vs. Robert Boudouani」
②「Super Middleweight
Robert Boudouani vs. James Stokes」
③「French Super Middleweight Title
Olivier Beard vs. Frederic Serrat」
ローラン・ブードゥアニ(Laurent Boudouani)のページ
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