2021年4月21日水曜日

ローラン・ブードゥアニ(Laurent Boudouani)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

得意の連打で世界J・ミドル級タイトルを獲得。ハビエル・カスティリェホ戦(再戦)、カール・ダニエルズ戦、ギレルモ・ジョーンズ戦(初戦)を紹介します。

ローラン・ブードゥアニ(Laurent Boudouani)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ローラン・ブードゥアニ(フランス)

身長175cm:オーソドックス(右構え)

ローラン・ブードゥアニ 12R 判定 ハビエル・カスティリェホ

(EBU J・ミドル級タイトル戦、1996年)

ブードゥアニ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

カスティリェホ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ブードゥアニがタイトル防衛。「ブードゥ教」みたいな名前のブードゥアニ。ソウルオリンピック(1988年)・ウェルター級銀メダリスト(決勝でロバート・ワンギラにKO負け。しかし、ワンギラはプロでは大成できなかった)。プロ入り後、連勝だったがギルバート・バプティストにTKO負け、初黒星(バプティストはブードゥアニ戦後、ジャンフランコ・ロッシのIBF世界J・ミドル級王座、ジェラルド・マクラレンのWBC世界ミドル級王座に挑戦して敗北。世界王者にはなれなかった)。欧州J・ミドル級王座を獲得したが、三度目の防衛戦に失敗。後の世界二階級制覇王者カスティリェホから欧州王座を奪回。欧州王座を懸けてカスティリェホと地元フランスで再戦。カスティリェホはスペインの選手。フリオ・セサール・バスケスのWBA世界J・ミドル級王座への挑戦は判定負けだったが、欧州J・ミドル級王座を防衛し続けたことがある。王座奪回なるか、といったところ。似たような体格の二人。共にジャブを使って慎重に相手の様子をうかがう。接近してフックで連打し合う。ブードゥアニはボディも攻撃。やや受け身の姿勢のカスティリェホは攻撃が単発。判定は3-0。ダウンシーンは無し。反則に厳しいヨーロッパのボクシング。反則しないように打ち合ったクリーンな試合。カスティリェホはいい右ストレートを打っていたが、ブードゥアニの連打の勢いの方が上だった。輪島功一の「カエル跳び」みたいな動きを時折やっていたカスティリェホ。あれは一体何だったのだろう?)


ローラン・ブードゥアニ 12R 判定 カール・ダニエルズ

(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1997年)

ブードゥアニ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ダニエルズ:右ジャブ、左ストレート、右フック

(ダウンシーン)

8R:左フックでダニエルズがダウン

(感想:ブードゥアニがタイトル初防衛。あの強打者フリオ・セサール・バスケスからWBA王座を獲得したブードゥアニ。WBA1位で元王者のサウスポー、ダニエルズと対戦。ラスベガスのヒルトンで行われた試合。これまで38勝(25KO)2敗のダニエルズ。ブードゥアニは34勝(31KO)2敗。ディフェンシブなダニエルズはジャブを使いながら左ストレートを狙う。ブードゥアニは次第に連打を増やし、ボディも攻撃。8R、左フックでダニエルズがダウンするが大したことはなさそう。9Rにダニエルズの左ストレートがヒット。10Rは逆にブードゥアニの左フックからの連打でダニエルズが後退。12R、マウスピースを落とすダニエルズ。セコンドが入れようとして、またポロリ。判定は3-0。この日の興行にはマイケル・モーラー、フリオ・セサール・チャベス、リカルド・ロペスらが登場。「ブードゥアニ vs. ダニエルズ」戦の時点ではリングサイドに空席が目立った。ベガスで地味に勝利したブードゥアニ。サウスポーのジャブ、ストレートを食うなど、サウスポーは得意ではないらしい。もしダニエルズがもっと好戦的な選手だったら逆の結果になっていたかも。)


ローラン・ブードゥアニ 12R 引分 ギレルモ・ジョーンズ

(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1998年)

ブードゥアニ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ジョーンズ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:ブードゥアニがタイトル防衛。ニューメキシコ州アルバカーキで二度目の防衛戦。挑戦者ジョーンズはパナマの選手で、これまで22勝(19KO)1敗。WBAやWBCの地域王座(ウェルター、J・ミドル級)を獲得、防衛してきた実績。身長が193cmもあり、スラリとした体格で長いジャブ、ストレートを使う。懐が深い(深すぎる?)ジョーンズを思うように攻められないブードゥアニ。3R、ジョーンズの右ストレートがヒット。ブードゥアニは接近して左フックを狙う。判定は引き分け。ダウンシーンは無し。ブードゥアニが攻撃するとジョーンズはディフェンシブになった。もっと積極的に行けばブードゥアニは勝てたのではないか? 再戦はブードゥアニの勝ち(2-1)。ブードゥアニに勝てなかったジョーンズだが、後に何とWBA世界クルーザー級王座を獲得。ブードゥアニはパリであのテリー・ノリスを下し、四度目の防衛に成功(ノリスのラストファイトになった)。五度目の防衛戦でデビッド・リード(アメリカ)に判定負け、王座陥落。これが最後の試合に。王者としてはやや地味だったブードゥアニ。しかし、ヨーロッパの上品なボクシングを見せる良い選手だった。)

①「EBU Super Welterweight Title

Laurent Boudouani vs. Javier Castillejo」

②「WBA World Super Welterweight Title

Laurent Boudouani vs. Carl Daniels」

③「WBA World Super Welterweight Title

Laurent Boudouani vs. Guillermo Jones」 

ハビエル・カスティリェホ(Javier Castillejo)のページ

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