WBA世界J・バンタム級王者。強打で世界を獲得したタイ人、ヨックタイ。ジャック・シアハヤ戦、飯田覚士戦(初戦)、ヘスス・ロハス戦を紹介します。
ヨックタイ・シスオー(タイ)
身長167cm:オーソドックス(右構え)
①ヨックタイ・シスオー 2R KO ジャック・シアハヤ
(WBA世界J・バンタム級タイトル戦、1996年)
ヨックタイ:左ジャブ、右ストレート、左フック
シアハヤ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでシアハヤがダウン
(感想:ヨックタイがタイトル初防衛。タイのヨックタイ。ムエタイ出身(王座を獲得したことも)。国際式(プロボクシング)に転向。タイの有望株は出世が早いのが特徴。五戦目でPABAスーパーフライ級王座獲得。防衛にも成功し、全勝のまま11戦目で世界初挑戦。強打者アリミ・ゴイチアをボディで倒して王者に。シアハヤはインドネシアの選手。しかし、何者なのだろう? 「BOXREC」の記録によるとチャッチャイ・サーサクンにTKO負け、ムハマド・ラクマンに判定負け。世界挑戦できるような実績が無い。タイで行われた一戦。ハードパンチャーのヨックタイ。ジャブ、ストレート、左でボディ打ち。シアハヤはなかなか良い選手。伸びのあるジャブを使い、右ストレート、左フックを思い切って打っていく。センスが良く、力強い選手同士の打ち合い。しかし、2R、ボディからアゴへの左フック連打でシアハヤがダウン。立てず、KO。ヨックタイにはパワー、スピードに加えて、バランスの良さがあった。ベルト姿でレフェリーの森田健に手を上げられるヨックタイ。壮絶なKOシーンだったため、チャンピオンベルトを巻いた姿がカッコよく見えた。)
②ヨックタイ・シスオー 12R 引分 飯田覚士
(WBA世界J・バンタム級タイトル戦、1997年)
ヨックタイ:左ジャブ、右ストレート、左フック
飯田:右ジャブと左ストレート
(感想:ヨックタイがタイトル防衛。日本で三度目の防衛戦。挑戦者はテレビ番組で有名な飯田。二度目の世界挑戦。ヨックタイは飯田をKOしたアリミ・ゴイチアを倒して王者になった男。そんな相手に飯田は勝てるのか? といったところ。ヨックタイがガード高めでブロックしながらジャブ。飯田は足を使いながら距離を取ってジャブ、ストレート。体を振ってディフェンスしながらヨックタイは右ストレートを叩きつけていく。前に出るヨックタイ、応戦する飯田。判定は引き分け。ダウンシーンは無し。飯田の左ストレートがヒットしたラウンドもあったが(7Rなど)、全体的に飯田のパンチは軽かった。ゴイチアにKOされたことが頭にあって、思い切って打って出られなかったのではないか?)
③ヨックタイ・シスオー 12R 判定 ヘスス・ロハス
(WBA世界J・バンタム級タイトル戦、1997年)
ヨックタイ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ロハス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:ヨックタイがタイトル防衛。バンコクで四度目の防衛戦。ロハスは日本でもおなじみのベネズエラ人(元WBA世界フライ級王者)。ジャブ、ストレートを中心に試合を組み立てるボクサータイプで左の使い方が巧い。しかしながら、手数はそれなりに出してはいるが、ディフェンシブな姿勢で攻めていかない。ヨックタイは精力的に前に出てジャブ、ストレート、左右フックでボディ打ち。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ヨックタイの攻める姿勢(攻勢点)が評価されたか。やりにくい相手を勢いで下したヨックタイ。次の防衛戦は飯田覚士との再戦。これに敗れたヨックタイ。その後、連勝して戸高秀樹のWBA世界J・バンタム級王座に挑戦したが、TKO負けで王座奪回ならず、それが最後の世界戦に(タイの選手は勝っているときは勢いがあるが、負けるとその後はサッパリということがよくある。ムエタイ上がりの選手は良いパンチを打つことが多いが、やや真っ直ぐな戦い方をすることが多い(わかりやすく言えば「ワンパターン」)。プロボクシングで勝ち続けるには「駆け引き」が重要)。ヨックタイはその後、キックボクサーに。日本人女性と結婚して、日本にジムを開いた。)
Yokthai Sithoar vs. Jack Siahaya」
②「WBA World Super Flyweight Title
Yokthai Sithoar vs. Iida Satoshi」
③「WBA World Super Flyweight Title
Alimi Goitia vs. Jesus Rojas」
アリミ・ゴイチア(Alimi Goitia)のページ
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飯田覚士(Iida Satoshi)のページ
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ヘスス・キキ・ロハス(Jesus Kiki Rojas)のページ
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