IBF世界J・ウェルター級王者。番狂わせ男。チャールズ・マレー戦、レイ・オリベイラ戦、ジョージ・スコット戦ほかを紹介します。
ジェイク・ロドリゲス(プエルトリコ)
身長173cm:サウスポー
①ジェイク・ロドリゲス 12R 判定 チャールズ・マレー
(IBF世界J・ウェルター級タイトル戦、1994年)
ロドリゲス:右ジャブ、左ストレート、フック
マレー:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:ロドリゲスがタイトル獲得。プエルトリコ・アローヨ出身のロドリゲス。主戦場はアメリカ。デビュー戦は引き分け。連勝後、KOで初黒星。後に世界的な選手になるフェリックス・トリニダードに判定負け。ニューヨーク州王座(J・ウェルター級)を獲得、防衛するなどトリニダード戦以降は負け無しで、これまで23勝(6KO)2敗2分。王者マレーはニュージャージー州出身の黒人。レイ・マーサー、アルフレド・コールと共に「トリプル・スレッド(脅威の三人)」というキャッチフレーズで売り出されたが「脅威」というほどの強さは無く、シャープなパンチで勝つタイプ。32勝(19KO)1敗。ロドニー・ムーアとの決定戦でIBF王者に。ロドリゲス戦は三度目の防衛戦となる。アトランチックシティでの一戦(レフェリーはトニー・オーランド)。速いジャブ、ワンツーが得意のマレー。距離を取って勝負するタイプ。しかし、ロドリゲスがサウスポースタイルで右ジャブ、左ストレートを使いながら接近し、執拗なボディ連打、インサイドからアッパー気味のフック。攻められてクリンチするマレー。いつものようにテンポの良いアウトボクシングができない。互いにディフェンス。10R、マレーの左フック、右ストレートがヒット。12Rはロドリゲスが攻める。最終ラウンド終了。両者とも両手を上げて自身の勝利をアピールするが、マレーは冴えない表情。判定は2-0(ダウンシーンは無し)。勝って大喜びのロドリゲス。ボディ攻撃で番狂わせの勝利。最後まで攻める姿勢で相手に距離を取らせず。マレーをよく研究したのだろう。マレーは元々強打者ではない。しかし、10Rに見せた攻撃は良かった。その攻めを序盤からやって欲しかったところ。その後のマレー。北米王座(J・ウェルター級)を懸けてロドリゲスと再戦し、TKO勝ち。雪辱を果たしたが、敗北もあって世界戦はロドリゲスとの初戦が最後となった。)
②ジェイク・ロドリゲス 12R 判定 レイ・オリベイラ
(IBF世界J・ウェルター級タイトル戦、1994年)
ロドリゲス:右ジャブ、左ストレート、フック
オリベイラ:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
5R:左フックでオリベイラがダウン
(感想:ロドリゲスがタイトル初防衛。挑戦者オリベイラはマサチューセッツ州出身。これまで21勝(10KO)4敗。デビューから連勝。ローカル王座獲得。しかし、二連敗。セルゲイ・アルテミエフに判定負け。負けて一層努力したのだろう。実力者トレーシー・スパンに勝利してIBFインターコンティネンタル王座(J・ウェルター級)獲得。ザック・パディーリャのWBO世界J・ウェルター級王座に挑戦して判定負け。何とその再起戦でロドリゲスに挑戦。コネチカット州マシャンタケットでの一戦(レフェリーはスティーブ・スモーガー)。左右の構えは違うが、互いにディフェンスしながらジャブ、ストレート。攻めるロドリゲス。左ストレート、左フックボディ打ち。オリベイラは距離を取るタイプ(左のガードを下げた構えからジャブを飛ばしたり、首を傾ける姿がケン・ノートンに似ている)。右ストレートで応戦。5R、左フックでオリベイラがダウン。その後も攻めるロドリゲス、応戦するオリベイラ、といったパターン。11R、接近戦での打ち合い。12R終了。判定は3-0。ロドリゲスが攻勢点で勝利。ボディ打ちが良かった。オリベイラは器用さがあり、応戦していたが(ノートンとは違って)激しく攻めるタイプではなかった。挑戦者がそれでは王座は獲れない。その後、オリベイラは北米王座(J・ウェルター級)、IBU王座(ウェルター級)を獲得するなど多くの試合。しかし、敗北もあってメジャー団体の世界王座戦はロドリゲス戦が最後となった。)
③ジェイク・ロドリゲス 10R TKO ジョージ・スコット
(IBF世界J・ウェルター級タイトル戦、1994年)
ロドリゲス:右ジャブ、左ストレート、フック
スコット:右ジャブ、左ストレート、フック
(ダウンシーン)
8R:左ボディ、左ストレートで2度、スコットがダウン
(感想:ロドリゲスがタイトル防衛。二度目の防衛戦。IBF11位の挑戦者スコットはアフリカ・リベリア出身の黒人。アマチュアで活躍。1988年のソウル・オリンピックでは「スウェーデン代表」としてライト級で銀メダル。プロ入り後はアメリカを主戦場とし、連戦連勝でWBC米大陸王座(J・ウェルター級)獲得。23戦全勝(11KO)の勢いでロドリゲス攻略なるか、といったところ。ペンシルベニア州ブッシュキルでの一戦(リングアナはエド・デリアン)。似たタイプのサウスポー同士。右ジャブ、左ストレート。スコットは左ストレートからの右フックに良さがあるシャープなボクシング。接近するロドリゲス。スコットは右ジャブ、左カウンターなどで距離を取って戦おうとする。接近戦では互いにフック攻撃。しかしながら、早くも差が。互いにディフェンスするが、ロドリゲスが当てる巧さで優勢。左ストレート、右フック、ボディ連打で攻められるスコット。8R、左ボディでダウン(「スリップ」を主張するスコットだが、レフェリーはカウント。映像ではスリップに見えた)。さらに左ストレートで二度目。ラウンド終了直前にも左ストレートを食ってピンチ。9R、左パンチで打たれるスコット。ラウンド終了後、棄権。ロドリゲスがディフェンス、左ストレートで快勝。スコットの動き、パンチのキレは悪くなかったが、攻めるときのガードに甘さがあったようだ。その後のスコット。ラファエル・ルエラスとのWBUライト級王座決定戦に勝利(1995年)。WBU王座を連続防衛後、スティーブ・ジョンストンのWBC世界ライト級王座に挑戦したが、判定負け。結局、メジャー団体の世界王者にはなれず。)
その後のロドリゲス
三度目の防衛戦でコンスタンチン・チューに無惨なKO負け、王座陥落。WBU王座(J・ウェルター級)獲得。しかし、パーネル・ウィテカーのWBC世界ウェルター級王座への挑戦はKO負け。以後はマレーとの再戦に敗れるなど連続KO負け。
④ラネル・メルカド 4R TKO ジェイク・ロドリゲス
(ウェルター級戦、1997年)
ロドリゲス:右ジャブ、左ストレート、フック
メルカド:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
4R:右カウンターでロドリゲスがダウン
(感想:連敗中のロドリゲス(28勝(8KO)7敗2分)。メルカドはフィリピン人。これまで9勝(7KO)7敗。フィリピン王座(ウェルター級)獲得後、主戦場をオーストラリアに。以後、負けが多い。直前の試合はTKO勝ち。オーストラリア・タウンズビルでの一戦(TVコメンテーターはジェフ・フェネック)。ロドリゲスが距離を取って右ジャブ。メルカドは一発ずつ強く打つタイプでガードを固めて右ストレート、左フック。力んで前進し、時折バッティング発生。ジャブでロドリゲスが先手を取る展開の中、4R。右カウンター一発でロドリゲスがダウン。立てず、KO。一撃で終わった試合。ロドリゲスがジャブでポイントを取りながら判定までいくのかと思ったら、メルカドの狙い澄ました一発がヒットした。作戦勝ち、といったところ。その後の二人。メルカドは次の試合に敗北して主戦場をまたフィリピンへ。日本で判定負けするなど勝ったり負けたりでキャリア終了。「一発狙いのボクシング」で勝ち続けることはできない。ロドリゲスはこれで引退。強さよりも勢いで勝負するタイプであったため一発のパンチのインパクトは薄かったが、全盛期の精力的なボクシングは好感が持てるものだった。)
①「IBF World Super Lightweight Title
Charles Murray vs. Jake Rodriguez」
②「IBF World Super Lightweight Title
Jake Rodriguez vs. Ray Oliveira」
③「IBF World Super Lightweight Title
Jake Rodriguez vs. George Scott」
④「Welterweight
Jake Rodriguez vs. Ranel Mercado」
チャールズ・マレー(Charles Murray)のページ
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コンスタンチン・チュー(Konstantin "Kostya" Tszyu)のページ
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