2024年10月16日水曜日

ミケーレ・ピッチリーロ(Michele Piccirillo)①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBF世界ウェルター級王者。ファン・マルチン・コッジ戦、ウォルター・クルッセ戦、コーリー・スピンクス戦(初戦)を紹介します。

ミケーレ・ピッチリーロ(Michele Piccirillo)①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ミケーレ・ピッチリーロ(イタリア)

身長179cm:オーソドックス(右構え)


ミケーレ・ピッチリーロ 12R 判定 ファン・マルチン・コッジ

(WBUウェルター級タイトル戦、1999年)

ピッチリーロ:左ジャブ、右ストレート、フック

コッジ:右ジャブ、左ストレート、フック

(感想:ピッチリーロがタイトル防衛。イタリア・モドゥーニョ出身のピッチリーロ。ニックネームは「Gentleman」(スポーツマンシップを感じる試合ぶりから)。父やコーチに勧められてボクサーに。バルセロナ・オリンピック(1992年)にライトウェルター級で出場したが、メダルは獲得ならず。プロデビュー以来、連戦連勝。IBFインター王座(J・ウェルター級)獲得。イタリア王座(J・ウェルター級)も獲得したが、欧州王座戦(J・ウェルター級)で判定負け、初黒星。その後は快調。欧州王座、WBU王座(いずれもウェルター級)獲得。元世界王者コッジと防衛戦。挑戦者コッジはアルゼンチンのサウスポーで日本でもおなじみ。「ラティゴ(ムチ)」と呼ばれる強烈な左パンチに一撃必殺のパワーがある。イタリア・バーリでの一戦。ピッチリーロがアップライトな姿勢からジャブ、ワンツー、左フック。なかなか端正なボクシング。コッジはいつものように右を使いながら左パンチ。独特のアッパー気味の左フックを1Rから披露。互いにディフェンス、速いパンチ。コッジのパワーを警戒するピッチリーロ。速い連打をまとめ、そして距離を取る(長く打ち合わない作戦)。攻めるコッジだが攻撃をかわされ、クリンチされる。6R、両者激しくバッティング。ピッチリーロが連打で先手を取る試合運びで12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ピッチリーロがコンビネーションで勝利。危険な相手を巧くさばいた。コッジはパワーはあったが、不発。これがラストファイトとなった。)


ミケーレ・ピッチリーロ 12R 判定 ウォルター・クルッセ

(WBUウェルター級タイトル戦、2000年)

ピッチリーロ:左ジャブ、右ストレート、左フック

クルッセ:右ジャブ、左ストレート、右フック

(感想:ピッチリーロがタイトル防衛。元世界王者フランキー・ランドール相手に防衛に成功したピッチリーロ。次の挑戦者はアルゼンチンのサウスポー、クルッセ。WBA・WBOの地域王座(J・ウェルター級)を獲得、防衛してきた実績。ただし、これまでの試合は全て地元。これが初の海外試合。イタリア・ピアンカヴァッロでの一戦。背が低め(165cm)のクルッセ。ガッチリした体型でジャブ、そして左ストレートを狙う(浜田剛史に似たスタイル)。ピッチリーロは力強いジャブ、右ストレート。共に接近戦はあまり得意ではない。特にクルッセ。不器用に接近して左パンチ&クリンチ作戦。そしてクリンチの際にラビットパンチを使用(荒っぽい)。6Rにはバッティングで減点。そんなクルッセを上手くさばけないピッチリーロ。相手のラフプレーにイラついて「ジェントルマン」らしくないプッシングなどを行い、レフェリーから警告されてしまう。9Rにはクルッセのシューズの底がはがれるハプニング(テープを巻いて補強)。終盤、ピッチリーロはジャブ&フットワークでクルッセの前進をかわす。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ピッチリーロがジャブで勝利。相手の攻めをかわすことはできたが、パワー不足のためラフ行為をやられっぱなしだったのが残念。) 


ミケーレ・ピッチリーロ 12R 判定 コーリー・スピンクス

(IBF世界ウェルター級王座決定戦、2002年)

ピッチリーロ:左ジャブ、右ストレート、左フック

スピンクス:右ジャブ、左ストレート、フック

(感想:ピッチリーロがタイトル獲得。これまでマイナー王座を守ってきたピッチリーロ。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」で行ったラファエル・ピネダとの挑戦者決定戦に勝利してこの王座戦。アメリカのスピンクスは「親子ボクサー」。父親は元世界ヘビー級王者のレオン・スピンクス、叔父は元世界L・ヘビー、ヘビー級王者のマイケル・スピンクス。IBAのJ・ウェルター級王座戦で敗れたのが唯一の黒星。共に初のメジャー団体の世界王座挑戦。イタリアのカンピョーネ・ディターリアでの一戦。黒いトランクスのスピンクスはサウスポー。右ジャブを連打して接近し、左ストレート、フック連打。ピッチリーロ(オシャレな青トランクス)はサウスポーには慣れているため、いつもと変わらない。ジャブ、ワンツー、左フック。2R、スピンクスの右フックでピッチリーロがダウン寸前に。その後、互いにディフェンスしながらワンツー。ピッチリーロの反則(首をかかえる)を嫌がるスピンクスだが、6Rにバッティングで減点される。7R、スピンクスの右フックでピッチリーロが足に来るダメージ。終盤はクリンチともみ合い。12R終了。共に両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は僅かながら3-0(ダウンシーンは無し)。映像では手数が多く、ジャブ、左カウンター、右フックを決めたスピンクスが勝ったように見えたが、パンチが軽かったのが敗因か? ピッチリーロの動きはいつもと同じようだったが、スピンクスのディフェンスにかなり手こずった。)


①「WBU Welterweight Title

Michele Piccirillo vs. Juan Martin Coggi」

②「WBU Welterweight Title

Michele Piccirillo vs. Walter Crucce」

③「vacant IBF World Welterweight Title

Michele Piccirillo vs. Cory Spinks」


ファン・マルチン・コッジ(Juan Martin Coggi)のページ

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コーリー・スピンクス(Cory Spinks)のページ 

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