2024年10月18日金曜日

ミケーレ・ピッチリーロ(Michele Piccirillo)②「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBF世界ウェルター級王者。二冠王を目指す試合。ステファーヌ・タリアナ戦、リカルド・マヨルガ戦、バーノン・フォレスト戦を紹介します。

ミケーレ・ピッチリーロ(Michele Piccirillo)②「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ミケーレ・ピッチリーロ(イタリア)

身長179cm:オーソドックス(右構え)


ミケーレ・ピッチリーロ 3R TKO ステファーヌ・タリアナ

(スーパーウェルター級戦、2004年)

ピッチリーロ:左ジャブ、右ストレート、左フック

タリアナ:右ジャブ、左ストレート

(ダウンシーン)

3R:ワンツーでタリアナがダウン

(感想:コーリー・スピンクスと再戦し、3-0の判定負けでIBF世界ウェルター級王座の初防衛に失敗したピッチリーロ。これまで41勝(25KO)2敗。王座復帰を目指す状況。タリアナはフランスの選手で11勝(1KO)8敗1分。このところ連敗中。イタリア・モドゥーニョでの一戦。サウスポーのタリアナ。ジャブ、左ストレート。ピッチリーロはテンポの良い攻め。ワンツー、右フック、左ボディ打ち。3R、ワンツーでタリアナがダウン。立ったが、連打されたところでセコンドが棄権を申し入れて試合終了。ピッチリーロとしては格下が相手であったため、結果は妥当なところ。パンチのキレがあり、左ボディ打ちも良かった。タリアナは左ストレートは悪くはなかったが、経験やパワーで相手と差があった。後、タリアナはフランス王座(スーパーウェルター級)に挑戦したが、TKO負けだった。)


リカルド・マヨルガ 12R 判定 ミケーレ・ピッチリーロ

(WBC世界スーパーウェルター級王座決定戦、2005年)

ピッチリーロ:左ジャブ、右ストレート、左フック

マヨルガ:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

2R:右フック、左フックで2度、ピッチリーロがダウン

4R:ワンツーでピッチリーロがダウン

(感想:マヨルガが二階級制覇。共に二階級制覇を狙う試合。ピッチリーロはこれまで44勝(27KO)2敗、35歳。元統一世界ウェルター級王者のマヨルガ(32歳)は26勝(22KO)5敗1分で、ニカラグアの選手。「ニカラグア」と言うとアレクシス・アルゲリョを思い出すが、このマヨルガは端正なボクシングのアルゲリョとは全く違うタイプ。シカゴで行われた一戦。左を使いながら思い切った右ストレート、豪快な左フックを振るうマヨルガ。端正なボクシングをするピッチリーロがとても地味に見える。2R、荒っぽい右フックでピッチリーロがダウン。さらに左フックで二度目。4Rにはワンツーでダウン。攻めが粗いマヨルガはそれだけ隙もあるが、ピッチリーロは相手のパワーに押され気味。8R、マヨルガが連打、右ストレートで激しく攻撃。12R、相手を妙な動きで挑発するマヨルガ。最終ラウンド終了。判定は文句無しの3-0(ジャッジの一人は120-105)。パワーでマヨルガ。ピッチリーロは得意のワンツーで対処しようとしたが、動きとパンチのキレが微妙だった。しかも、クリンチ中にラビットパンチを出す悪いクセ。年齢的にピークを過ぎたようだ。一方、勝って大喜びのマヨルガ。しかし、初防衛戦でオスカー・デラ・ホーヤにTKO負け。その後、世界王座に返り咲くことはなかった。) 


バーノン・フォレスト 11R TKO ミケーレ・ピッチリーロ

(WBC世界スーパーウェルター級タイトル戦、2007年)

ピッチリーロ:左ジャブ、右ストレート、左フック

フォレスト:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

6R:右フックでピッチリーロがダウン

9R:右フックでピッチリーロがダウン

11R:右ストレートでピッチリーロがダウン

(感想:フォレストがタイトル防衛。マヨルガに敗れた再起戦で欧州王座を獲得して以来、防衛を続けるピッチリーロが二度目の二階級制覇チャレンジ。これまで48勝(29KO)3敗1NC。39勝(28KO)2敗1NCの王者フォレスト(アメリカ)は元世界ウェルター級王者。決定戦でWBC世界スーパーウェルター級王座を獲得し、二階級制覇。これが初防衛戦となる。コネチカット州マシャンタケットで行われた一戦。共にジャブ、ワンツー。しかしながら、パンチの伸びが違う。長いパンチを器用に当てるフォレスト。右ストレートからの左ジャブ(逆ワンツー)、左フックからの右ストレート、大きな右フック。そして攻めるときは一気に連打。ピッチリーロは得意のワンツーを出すが、ディフェンスされてしまう。6R、9Rに右フックでピッチリーロがダウン。11R、右を食って後退したピッチリーロに追撃の右ストレート。ピッチリーロがダウンすると同時にレフェリーは試合を止めた。フォレストが長いパンチで快勝。ディフェンスも巧かった。ピッチリーロはその後もリングに上がったが、大きな実績は無し。ラストファイトは欧州王座(スーパーウェルター級)決定戦で、KO負け。全盛期はきびきびしたジャブで小気味よいボクシング。スピードが落ちてからはパワー不足で二冠王ならず。動きが速かった頃にマイナー団体の王者にとどまっていたのがもったいなかった。)


①「Super Welterweight 

Michele Piccirillo vs. Stephane Talliana」

②「vacant WBC World Super Welterweight Title

Michele Piccirillo vs. Ricardo Mayorga」

③「WBC World Super Welterweight Title

Vernon Forrest vs. Michele Piccirillo」


バーノン・フォレスト(Vernon "The Viper" Forrest)のページ 

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