2024年1月17日水曜日

リカルド・アルレドンド(Ricardo Arredondo)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC世界J・ライト級王者。長いパンチ、大きなフックのメキシカン。日本での岡部進戦、アポロ嘉男戦、柏葉守人戦を紹介します。

リカルド・アルレドンド(Ricardo Arredondo)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

リカルド・アルレドンド(メキシコ)

身長172cm:オースドックス(右構え)

リカルド・アルレドンド 12R KO 岡部進

(WBC世界J・ライト級タイトル戦、1972年)

アルレドンド:左ジャブ、右ストレート、左右フック

岡部:左ジャブ、左右フック

(ダウンシーン)

12R:フック連打で岡部がダウン

(感想:アルレドンドがタイトル防衛。メキシコの「兄弟ボクサー」アルレドンド。弟は日本フェザー級王者になったチバ・アルレドンド、WBC世界J・ウェルター級王者レネ・アルレドンド。デビュー以来、クレメンテ・サンチェス(後、柴田国明をKOしてWBC世界フェザー級王者に)といった実力者に敗北しながらも経験を積む。小林弘のWBA世界J・ライト級王座への挑戦は判定負け。沼田義明からWBC王座奪取。岡部戦は三度目の防衛戦となる。5位の挑戦者、岡部は東洋J・ライト級王座を獲得しているが、直前の試合ではアポロ嘉男にKO負け。日大講堂での一戦(ハイライト映像で観戦)。アルレドンドはジャブ、ストレートといった長いパンチを基本とし、フックは振りが大きめ。足とジャブで距離を取ろうとする。岡部はフックで攻めるが、アルレドンドはパンチを当てさせない。12R、フック連打で岡部がダウン。立てず、KO。岡部の攻撃には力強いものがあったが、アルレドンドがディフェンス&当たれば破壊力が大きいフックで快勝。その後、岡部は二連続KO負けもあったが、日本J・ライト級王座獲得。国内の実力者として活躍した。)


リカルド・アルレドンド 15R 判定 アポロ嘉男

(WBC世界J・ライト級タイトル戦、1973年)

アルレドンド:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アポロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:アルレドンドがタイトル防衛。四度目の防衛戦。王者アルレドンドはこれまで74勝(45KO)5敗。挑戦者アポロは24勝(11KO)4敗3分。日本J・ライト級王座への挑戦はKO負け。まだ王座を獲ったことはないが、岡部進をKOするなどこのところ連勝中。福岡での一戦。ガードを上げて伸びるジャブを使うアルレドンド。アポロは接近してフックを当てようとする。ブロック、クリンチでアポロの攻撃を封じるアルレドンド。時折右ストレート、左フックをヒットさせるアポロだがジャブが少なく、アルレドンドがジャブで先手を取り、天に突き上げるかのようなアッパー気味のフックを打つ。次第にアポロの左目の腫れが悪化。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ジャブとディフェンスでアルレドンド勝利。アポロのパンチも悪くはなかったが、ジャブが少なかったのが惜しい。その後、アポロは東洋J・ライト級王座を獲得。防衛にも成功。しかし、ベン・ビラフロア、サムエル・セラノのWBA王座への挑戦は失敗に。アジアの実力者にとどまった。)


リカルド・アルレドンド 6R TKO 柏葉守人

(WBC世界J・ライト級タイトル戦、1973年)

アルレドンド:左ジャブ、右ストレート、左右フック

柏葉:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

6R:左ボディフックで柏葉がダウン

(感想:アルレドンドがタイトル防衛。五度目の防衛戦。挑戦者の柏葉はこれまで18勝(12KO)3敗1分。日本J・ライト級王座を獲得した次の試合でこの世界挑戦のチャンス。日本武道館での一戦。力強い右ストレート、左フックを打つ柏葉。アルレドンドはいつものように長いジャブ、右ストレート、左右フック。良いパンチを打つ柏葉だが、アルレドンドがリズミカルなジャブで先手を取り、突き上げるようにねじ込むフック、メキシカン特有の左ボディ打ち。5R、攻める柏葉。しかし、アルレドンドは長いパンチが武器だが接近戦も器用。6R、左ボディで柏葉がロープ外にダウン。立ったが連打を浴びてストップ。攻撃のリズムが良かったアルレドンド。テンポ良く強打を叩き込んで快勝。岡部、アポロ、柏葉には強さはあったが、アルレドンドには伸びるジャブとパンチを食わないテクニックがあった。その後の二人。柏葉は東洋ライト級王座獲得。ビラフロアのWBA王座への挑戦はKO負け。アルレドンドは次の試合で上原康恒(後のWBA王者)に判定負け。六度目の防衛戦で柴田国明に敗れ、王座陥落。再起戦でアルフレド・エスカレラにも敗れて三連敗。その後も多くの試合をこなしたが、世界戦は無し。ラストファイトはWBC世界J・ウェルター級王者の金相賢とのノンタイトル戦でKO負け。実力者と多く対戦した充実したキャリア。日本人にはマネできないような伸びるパンチ、多彩な左を持つ男だった。)

①「WBC World Super Featherweight Title 

Ricardo Arredondo vs. Okabe Susumu」

②「WBC World Super Featherweight Title 

Ricardo Arredondo vs. Apollo Yoshio」

③「WBC World Super Featherweight Title 

Ricardo Arredondo vs. Kashiwaba Morito」

柴田国明(Shibata Kuniaki)①のページ

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サムエル・セラノ(Samuel Serrano)のページ 

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