2024年1月12日金曜日

ラクバ・シン(Lakva Sim)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界J・ライト級、ライト級二階級制覇王者。接近戦での連打が武器のモンゴリアン。崔龍洙戦、畑山隆則戦、白鍾権戦を紹介します。

ラクバ・シン(Lakva Sim)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ラクバ・シン(モンゴル)

身長171cm:オースドックス(右構え)

崔龍洙 12R 判定 ラクバ・シン

(WBA世界J・ライト級タイトル戦、1997年)

シン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

崔:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:崔がタイトル防衛。モンゴル・ウランバートル出身のシン。本名はドガルバータリン・ヒャグワ。アマチュアで優秀な成績。プロではこれまで5戦全勝(4KO)。試合数はエラい少ないが、デビュー戦で地域タイトルであるPABA(WBA傘下の組織)のライト級、三戦目でJ・ライト級王座を獲得し、WBA1位にランク。王者の崔は21勝(13KO)2敗で、三谷大和との試合で日本でもおなじみ。これが四度目の防衛戦。韓国での一戦。似た戦い方をする二人。ジャブ、右ストレート、接近して左右フック。共に特に左フックが得意な様子。やや力んだ打ち方で、パンチのキレはそこそこ。接近戦。フック連打、ボディ打ち。崔がディフェンスの隙を突くパンチを時折ヒットさせる。9R、互いにバッティング。10R、崔が激しく連打(会場が沸いた)。12R終了。判定は2-1(ダウンシーンは無し)。映像ではパンチの正確さとディフェンスで崔が勝ったように見えた。大きな力の差はあまり感じられなかったが、シンはやはりキャリアが浅かったか。その後の崔。王座を防衛し続けたが、畑山隆則に敗れ、王座陥落。)


ラクバ・シン 5R KO 畑山隆則

(WBA世界J・ライト級タイトル戦、1999年)

シン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

畑山:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

5R:ワンツーで畑山がダウン

(感想:シンがタイトル獲得。これまで10勝(9KO)1敗1分のシンがWBA1位として再び世界挑戦。畑山(22勝(17KO)2分)は崔龍洙を判定で下して王者に。これが二度目の防衛戦。有明コロシアムでの一戦。共に速くパワフルなジャブ。接近戦では左右フック、ボディ打ち。シンは右ストレート、右フック、畑山は左フックをヒットさせる。5R、恐ろしく速くパワフルなワンツー(左ジャブからの右ストレート)で畑山がダウン。立ったが、ロープ際で滅多打ち。レフェリー(スタンリー・クリストドーロー)は試合を止めた。全体的にシンが右ストレートで優勢だった試合。ダウンのワンツーは実に強烈なもの。まるで大橋秀行をダウンさせた時のリカルド・ロペスのような倒しっぷりだった。惨敗だった畑山だが、一年ぶりの再起戦でWBA世界ライト級王者ヒルベルト・セラノ(ベネズエラ)に挑戦してKO勝利、二階級制覇達成。坂本博之らを相手に防衛にも成功した。)


白鍾権 12R 判定 ラクバ・シン

(WBA世界J・ライト級タイトル戦、1999年)

シン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

白:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

10R:左ショートで白がダウン

(感想:白がタイトル獲得。シンの初防衛戦。WBA10位の白(韓国)はこれまで20戦全勝(18KO)。韓国王座、東洋太平洋王座(いずれもライト級)を獲得している。韓国・釜山での一戦。コーナーから派手に花火が上がって1R開始のゴング。長いパンチを使う白。距離を取りながらジャブ、右ストレート、左フック。シンはパンチにキレがあり、正確なジャブ、接近してショートフック。打たれながらも精力的に手数を出す白は左フックが効果的。5R、右フックで白がグラつく。6R、右アッパーで白がピンチ。8R、シンがヒジを使って減点。終盤はシンが優勢。10R、左ショートで白がダウン。12R、右ストレートで白がダウン寸前に。判定は2-1。パンチの正確さではシン。しかし、序盤、中盤に手数を多く出した白が「物量作戦」で勝利。負けて悔しいシンはリングに座り込んだ。後、シンはWBA世界ライト級王座を決定戦で獲得して二階級制覇を達成したが、初防衛戦で敗北。二度世界王者になったが、いずれも防衛できなかった。優秀な選手ではあったが、ボクシングは素質だけでは勝てない。「試合運び」が重要。それを身に付けるには様々なパターンに対処する経験が必要。シンの場合はやや地味なスタイルだったのも原因と思われる。白もまた短命。二度目の防衛戦でホエール・カサマヨールにTKO負け、王座陥落。それが最後の世界戦となった。)

①「WBA World Super Featherweight Title 

Choi Yong-Soo vs. Lakva Sim」

②「WBA World Super Featherweight Title 

Hatakeyama Takanori vs. Lakva Sim」

③「WBA World Super Featherweight Title 

Lakva Sim vs. Jong Kwon Baek」

崔龍洙(チェ・ヨンス:Choi Yong-Soo)のページ

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畑山隆則(Hatakeyama Takanori)のページ

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ホエール・カサマヨール(Joel Casamayor)のページ 

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