2024年1月5日金曜日

崔龍洙(チェ・ヨンス:Choi Yong-Soo)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界J・ライト級王者。日本でもおなじみの正統派ファイター。ビクトル・ウーゴ・パス戦、オルランド・ソト戦、松本好二戦を紹介します。

崔龍洙(チェ・ヨンス:Choi Yong-Soo)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

崔龍洙(韓国)

身長173cm:オースドックス(右構え)

崔龍洙 10R TKO ビクトル・ウーゴ・パス

(WBA世界J・ライト級王座決定戦、1995年)

崔:左ジャブ、右ストレート、左右フック

パス:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

5R:右フックでパスがダウン

9R:右ボディフックでパスがダウン

(感想:崔がタイトル獲得。「韓国史上最強王者」などと呼ばれた崔(大袈裟な表現だが、良い選手であったのは間違いない)。デビュー当初に敗北を喫してしまったが、その後は快調。韓国王座、東洋太平洋王座(いずれもJ・ライト級)獲得。日本で三谷大和に判定勝ち。ヘナロ・エルナンデスがWBA王座返上。WBA2位として崔が決定戦に出場、初の世界挑戦。WBA1位パスはアルゼンチンの選手。南米王座、アルゼンチン王座、WBAの地域王座(全てJ・ライト級)を獲得してきた。ただし、これまでの試合は全て地元。パスの地元アルゼンチンのサルタで行われた試合。互いにジャブ。端正なスタイルのパスは足を使ってジャブ、ワンツー。崔は右ストレート、左右フック、ボディ攻撃。精力的に攻める崔。パスはジャブは悪くはないが受け身の姿勢で、ピンチをクリンチでしのぐ。5R、右フックでパスがダウン。7Rに連打を見せるパスだが、全体的には崔が優勢。9R、右ストレートでパスがピンチ。そして右ボディでダウン。10R、攻められるパス。セコンドからタオルが投入されて試合終了。崔が攻撃力、特に右ストレート、右フックで勝利。パスはキレイなボクシングをしていたが、ファイティングスピリットに欠けた試合ぶりだった。その後もパスは多くの試合をこなしたが、勝ったり負けたり。ローカルな実力者にとどまった。)


崔龍洙 8R KO オルランド・ソト

(WBA世界J・ライト級タイトル戦、1996年)

崔:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ソト:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:右ストレートで2度、崔がダウン

8R:連打で2度、ソトがダウン

(感想:崔がタイトル防衛。三谷を相手に初防衛に成功した崔。これまで19勝(12KO)2敗。ソトと二度目の防衛戦。WBA1位ソトは27勝(19KO)2敗のパナマ人。WBAの地域王座(フェザー、J・ライト級)を獲得しているが、トム・ジョンソンのIBF世界フェザー級王座に挑戦したときは判定負け。これが二度目の世界挑戦。韓国での一戦。右ストレートで攻める崔。ソトは足で距離を取りながら速いジャブ、右ストレート、左右フックで応戦する。力強い右ストレート、左フックを打つソトだが、2R終わり頃には早くも左目が腫れてくる。3R、右フックで崔がピンチ。そして右ストレートでダウン。立ったが、さらに右ストレートで二度目。しかし、4Rには崔が盛り返す。ソトはシャープなパンチを打ち、手数も多いが慎重姿勢。8R、接近戦での打ち合い。連打でソトがダウン。立ったが、連打で二度目のダウン。今度は立てず、KO。崔が打たれながらもディフェンスと攻める姿勢で逆転勝利。ソトは「あと一発」というところで慎重姿勢に。中南米やアフリカには良いパンチを打つ選手が多いが、「攻めるが攻め込まないタイプ」も多い。もしソトが倒しに行くような好戦的な選手だったら、結果は逆になっていたかもしれない。その後もソトは地域王座戦で活躍を見せたが、WBO王座への挑戦は1RでKO負け。世界王座には手が届かなかった。)


崔龍洙 12R 判定 松本好二

(WBA世界J・ライト級タイトル戦、1997年)

崔:左ジャブ、右ストレート、左右フック

松本:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:崔がタイトル防衛。五度目の防衛戦。WBA9位の松本はサウスポー。パワーはそれほどでもないが連打とディフェンスでポイントを取るタイプ。日本フェザー級王座戦で長らく活躍。直前の試合では東洋太平洋フェザー級王座獲得。これが二度目の世界挑戦。前回は韓国で朴永均のWBA世界フェザー級王座に挑戦してTKO負け。再び韓国に乗り込んでの挑戦となる。足を使ってジャブを打つ松本。崔は右ストレート、接近してフック、ボディ打ち。接近戦でのもみ合い。互いのパンチがヒット。どちらかが一方的になることもなく12R終了。判定は3-0。ダウンシーンは無し。映像ではどちらが勝ったとは言い難い内容。松本の左ストレート、右フックがヒットするシーンもあったが、互角のラウンドのポイントを王者が取ったものと思われる。その後の二人。松本はフレディ・ノーウッドとWBA世界フェザー級王座を争ったが、TKO負け。それが最後の試合に。崔は八度目の防衛戦で畑山隆則の気迫に押される形で王座陥落。事実上のラストファイトはWBC世界スーパーフェザー級王者シリモンコン・シンワンチャーへの挑戦(12R判定負け)。一発で倒すようなパンチャーではなかったが、連打で前進するタフで勇敢なファイターだった。)

①「vacant WBA World Super Featherweight Title 

Choi Yong-Soo vs. Victor Hugo Paz

②「WBA World Super Featherweight Title 

Choi Yong-Soo vs. Orlando Soto」

③「WBA World Super Featherweight Title 

Choi Yong-Soo vs. Matsumoto Koji」

 

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