WBO世界J・ライト級王者。パワフルな左ボディが武器。カルロス・ロドリゲス戦、ロベルト・カスタノン戦、ブライアン・ミッチェル戦を紹介します。
ダニエル・ロンダ(フランス)
身長166cm:オースドックス(右構え)
①ダニエル・ロンダ 8R 判定 カルロス・ロドリゲス
(ライト級戦、?年)
ロンダ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ロドリゲス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:フランス生まれの黒人ロンダ。アマチュアで活躍し、1980年のモスクワ・オリンピックに出場(メダルは獲得ならず)。プロデビューからキレイに白星を並べてきた。なかなかバランスの良い選手で、ガードを上げてブロックしながらジャブ連打、右ストレート。そして左右フックでボディ攻撃。打ち方も良い。「カルロス・ロドリゲス」はよくわからない選手(「BoxRec」の記録には「カルロス・ロドリゲス」の名が無い。「カルロス・エルナンデス」はあった。仕方がないので「カルロス・ロドリゲス」と呼ぶことにします)。ロドリゲスも良い選手。ジャブを伸ばし、左でボディ打ち。一発ずつパワーを込めて打っていくタイプ。ただ、振りが大きいことと、攻撃が単発なのが少し残念。ロンダが時折、相手のガードの隙を突くアッパーを入れる。判定でロンダ。ロドリゲスも良いパンチを打っていたが、手数でロンダ。ダウンシーンは無し。)
②ロベルト・カスタノン 9R TKO ダニエル・ロンダ
(欧州J・ライト級王座決定戦、1982年)
ロンダ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
カスタノン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
6R:連打でロンダがダウン
9R:右ストレートでロンダがダウン
(感想:カスタノンがタイトル獲得。フランスのJ・ライト級王座を獲得したロンダが欧州王座を狙って初の海外試合。カスタノンはダニー・ロペス、サルバドル・サンチェスが王者だった頃にWBC世界フェザー級王座に挑戦したことがあるスペインの選手。スペイン・レオンでの一戦。共にジャブ。ロンダは距離を取りながら長いジャブ。カスタノンはアップライトスタイルからのショートパンチで前に出る。ロンダは右ストレート、左フックなどが強そうだが、下がりながら打つため効果が薄い。ロンダが倒しに行くような姿勢ではないため、カスタノンの短いパンチも当たらない。インターバル中に座らないカスタノン(ジョージ・フォアマン方式?)。6R、ワンツー(左ジャブからの右ストレート)からの左フックでロンダがダウン。9R、右ストレート(?)でロンダがダウン。カウントの途中でカスタノンのセコンドがリングインして試合終了。映像では最後のシーンがよくわからなかった。レフェリーは「まだ終わってない、リングから出ろ」みたいなゼスチャーをしていたが、その後「試合終了」のゼスチャー。レフェリーのよくわからない動きはともかく、カスタノンがダウンを奪ったパンチは見事なものだった(特に6Rのコンビネーション)。ロンダは消極的な試合ぶり。いいパンチを打っていたが下がるシーンが多く、得意のボディ打ちは見せず。相手に勝たせてあげた、という感じの戦いぶり。何がしたかったのだろう?)
③ブライアン・ミッチェル 15R 判定 ダニエル・ロンダ
(WBA世界J・ライト級タイトル戦、1987年)
ロンダ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ミッチェル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:ワンツーでロンダがダウン
12R:右ストレートでロンダがダウン
(感想:ミッチェルがタイトル防衛。フランス王座戦では勝利するが、欧州王座が獲れないロンダ。これまで41勝5敗1分。世界挑戦のチャンス。王者ミッチェルは南アフリカの白人(34勝1敗2分)。派手さには欠けるが、安定した試合ぶりで王座を防衛。ロンダ戦は三度目の防衛戦となる。フランス・グラヴリーヌでの一戦。リズミカルな動きをするミッチェル。上体を動かしながらテンポよくジャブ、ストレート、左フック。ボディ打ちを決めるなど、パンチを当てるのも巧い。ロンダもジャブ。3R、ワンツーでロンダがダウン。その後も先手を取るミッチェル。ロンダはジャブは出してはいるが、どういうわけか相手を見てしまって手数が少な目。12R終了間際、カウンターの右ストレートでロンダがダウン。判定は3-0。ミッチェルの巧さが印象に残った試合。ロンダはパンチ自体はキレがあって悪くはなかったが、得意のボディ攻撃が少なかったり、相手の動きに合わせてしまって後手に回ったり。実力にふさわしくない戦い方をしてしまった。その後、ロンダは念願の欧州王座獲得、連続防衛。再びWBA王座を狙ったが、ヘナロ・エルナンデスに惨敗。カメル・ブ・アリを判定で破ってWBO王座獲得。しかし、初防衛戦でジミー・ブレダルに判定負けして王座陥落。優秀な選手で素質は一級品。もっとアクレッシブに倒しに行く選手だったら、もっと活躍していたのではないか? 戦う姿勢に問題があった選手だった。)
②「vacant EBU Super Featherweight Title
Roberto Castanon vs. Daniel Londas」
③「WBA World Super Featherweight Title
Brian Mitchell vs. Daniel Londas」
ブライアン・ミッチェル(Brian Mitchell)のページ
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ヘナロ・エルナンデス(Genaro Hernandez)のページ
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