右ストレートが武器だったタフな白人ミドル級ファイター。ボビー・チェズ戦、ロビー・エプス戦、ロビー・シムス戦を紹介します。
テディ・マン(アメリカ)
身長178cm:オースドックス(右構え)
①ボビー・チェズ 8R 判定 テディ・マン
(ミドル級戦、1981年)
マン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
チェズ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:マンはアイルランド系でニュージャージー州出身。ジャブを使いながら相手に接近するファイター。戦績は悪くはなかったが、このところ苦戦。ベテランのベニー・ブリスコに判定負けしたことがある。チェズもまたニュージャージー出身の白人。この試合の時点ではデビューから10連勝(8KO)。後に世界二階級制覇。アトランチックシティ(マンの主戦場)での一戦。ジャブ、そして右フックを狙うマン。ただ、攻撃が単発で、ジャブ以外は空振りが多い。チェズはなかなか器用。ジャブを連打して右ストレート、左フック。打ち方も良い。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。チェズが手数、連打の回転の速さで勝利。ただ、目が腫れ、チェズにとっては決して楽な試合ではなかった。もしマンがコンビネーションを使うタイプだったら、もっと接近した内容になっていたに違いない。)
②テディ・マン 10R 判定 ロビー・エプス
(ミドル級戦、1982年)
マン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
エプス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:このところ連勝中のマン(25勝(13KO)8敗)。エプスはこれまで30勝(13KO)1敗の有望選手。当時全勝だった新鋭ドワイト・デイビソンを判定で下したこともある。アトランチックシティでの白人同士の一戦。共にジャブ。エプスは打ち下ろすような右ストレート、左ボディフック。マンはジャブを器用に当て、接近してぎこちなくフック連打。相手と距離を取った場合はジャブ、右ストレートが効果的なエプスだが接近戦は苦手のようで、攻められると後退してロープに詰まってしまう。接近してねちっこく攻めるマン。10R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。マンは不器用さを感じる選手ではあるが、左ジャブ、右ストレートは意外に良い。負けたエプスは次の試合でトニー・アヤラ・ジュニアにTKO負け。攻められると弱いところがあった。接近戦が得意ではない欠点をフットワークなどでカバーできなかったのが残念。)
③ロビー・シムス 10R 判定 テディ・マン
(ミドル級戦、1983年)
マン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
シムス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレート、右フックで2度、シムスがダウン
(感想:上位陣に苦戦するマン。このところジェームス・グリーン、ダグ・デウィット、ファン・ドミンゴ・ロルダンらに敗北。ただし、ロルダン戦は判定負け。強打で有名なロルダンのパンチに倒れなかったタフさは見事なもの。シムスはこれまで16勝(13KO)3敗1分のサウスポー。後に世界挑戦を二度経験する男で、あのマービン・ハグラーの弟。アトランチックシティでの一戦。兄ハグラーが会場で観戦する中、シムスが攻める。勢い余って空振りしたり、バランスを崩したりするなど、ちょっと攻めが粗い。マンはいつものように左を使いながら右を当てようとする。そして右ストレートがキレイに入ってシムスがダウン。さらに右フックで二度目のダウン。1RでKOか? と思われたが、シムスは左ストレートのカウンターで反撃。心配そうな表情のハグラーだが、その後、シムスは足で距離を取ってジャブ、左ストレート。攻める姿勢では負けていないマンだが、クリーンヒットではシムスの方が多い。判定は2-1。シムスがパンチの正確さで逆転勝利。マンは勝てなかったが後に世界挑戦する選手を相手に最後までよく頑張った。その後、マンは二連敗で引退。タイトルは獲れなかったが、タフさと右ストレートで記憶に残る選手である。)
①「Middleweight
Bobby Czyz vs Teddy Mann」
②「Middleweight
Robbie Epps vs Teddy Mann」
③「Middleweight
Robbie Sims vs Teddy Mann」
ボビー・チェズ(Bobby Czyz)のページ
-----------------
ロビー・シムス(Robbie Sims)のページ
0 件のコメント:
コメントを投稿