WBA世界スーパーバンタム級王者。好戦的な選手。オルランド・カニザレス戦、ケビン・ケリー戦、アンドレス・フェルナンデス戦を紹介します。
クラレンス・アダムズ(アメリカ)
身長166cm:オースドックス(右構え)
①オルランド・カニザレス 11R TKO クラレンス・アダムズ
(IBF世界バンタム級タイトル戦、1993年)
アダムズ:左ジャブ、右ストレート、左フック
カニザレス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:カニザレスがタイトル防衛。IBF2位のアダムズ。ケンタッキー州出身。15歳でプロデビュー。WBC米大陸王座(バンタム級)を獲得するなどこれまで無敗。これが初の世界挑戦。カニザレス(アメリカ・テキサス)は説明不要の安定王者。元々は小柄なフライ級だったが、腕っぷしとテンポの良い動きで連戦連勝。これが11度目の防衛戦となる。フランスでの一戦。力を入れてジャブ、右ストレートのアダムズ。王者カニザレスは安定した試合ぶり。足でリズムを取って、テンポ良くジャブ、右ストレート、左フック。アダムズは頑張って攻めるが、カニザレスはディフェンスして右パンチをヒットさせる。11R、ロープ際でアダムズが打たれたところでレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。アダムズは決して弱くはなかったが、カニザレスのディフェンスのテクニックと自由自在にパンチを打ち込むリズムボクシングにやられてしまった。その後もカニザレスは防衛を続け、16連続防衛。これはバンタム級の最多連続防衛記録であり、今でも世界記録である。)
②ケビン・ケリー 12R 引分 クラレンス・アダムズ
(WBUフェザー級王座決定戦、1995年)
アダムズ:左ジャブ、右ストレート、左フック
ケリー:右ジャブ、左ストレート、右フック
(感想:カニザレス戦後、二連敗を喫したアダムズ。その後は引き分けを挟んで連勝中。元WBC世界フェザー級王者ケリーとどんな試合をするのか? ラスベガス「シーザース・パレス」での一戦。右を器用に使うサウスポーのケリー。右ジャブ、左ストレートでカウンターを取る。アダムズはカニザレス戦のときのようにジャブ、ストレート、接近して連打。いいパンチを打つアダムズだが攻撃がとぎれがちで、左目が腫れていく。ケリーもいいパンチを打ってはいるが、ややディフェンシブなため決め手に欠ける。10R、打ち合い。12R終了、判定はドロー(ダウンシーンは無し)。映像ではケリーの方にパンチの正確さを感じた。やはりアダムズは攻撃のリズムが良くない。「攻めて、休む」というパターン。その隙を相手に突かれてしまう欠点がある。ケリーはこの次の試合でこの王座を獲得。デリク・ゲイナーらを相手に防衛に成功。)
③クラレンス・アダムズ 6R TKO アンドレス・フェルナンデス
(WBA世界スーパーバンタム級タイトル戦、2000年)
アダムズ:左ジャブ、右ストレート、左フック
フェルナンデス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:アダムズがタイトル初防衛。ケリー戦後に連勝を重ねたアダムズ。ネストール・ガルサ(メキシコ)を破ってWBA王者に。フェルナンデス戦は世界王者アダムズの初防衛戦。これまで39勝(18KO)3敗3分。メキシコのフェルナンデスは16勝(14KO)4敗。四連敗を喫した苦しい時期もあったが、直前の試合でNABA王座(スーパーバンタム級)を獲得してこのチャンスを得た。ウィスコンシン州マディソンでの一戦。フェルナンデスがガードを上げて速いワンツー、左ボディ打ちで攻める。カニザレス戦のときと比べるとガッチリした体になったアダムズはディフェンスしながら重いパンチで迎え撃つ。接近戦。時折フェルナンデスの右を被弾するが、パワーではアダムズが上か。5R、アダムズの右ストレートがヒット。6R、フェルナンデスのキズが悪化して試合終了。このキズがバッティングによるものなのかパンチなのかはわからないが、5Rの右ストレートではないかと思われる(ダウンシーンは無し)。アダムズは自分から攻める場合はやや難があるが、相手が攻めてくる場合には強さを発揮。負けながらも自分の特徴を生かすスタイルを見つけたようだ。この後、アダムズは二度目の防衛に成功して王座返上。IBO王座(スーパーバンタム級)を懸けてポーリー・アヤラ(辰吉丈一郎のWBC世界バンタム級王座に挑戦して敗北)と対戦したが、連敗。以後、世界王座に返り咲くことはなかった。)
①「IBF World Bantamweight Title
Orlando Canizales vs. Clarence Adams」
②「vacant WBU Featherweight Title
Kevin Kelley vs. Clarence Adams」
③「WBA World Super Bantamweight Title
Clarence Adams vs. Andres Fernandez」
オーランド・カニザレス(Orlando Canizales)のページ
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ケビン・ケリー(Kevin Kelley)のページ
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ポーリー・アヤラ(Paulie Ayala)のページ
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