2020年1月26日日曜日

オーランド・カニザレス(Orlando Canizales)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

兄弟で世界王者になったカニザレス兄弟の弟、オーランド・カニザレス。ケルビン・シーブルックス戦、ビリー・ハーディ戦、ウィルフレド・バスケス戦を紹介します。

オーランド・カニザレス(Orlando Canizales)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

オーランド・カニザレス(アメリカ)
身長163cm:オーソドックス(右構え)

オーランド・カニザレス 15R TKO ケルビン・シーブルックス
(IBF世界バンタム級タイトル戦、1988年)
カニザレス:左ジャブと左右フック
シーブルックス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでシーブルックスがダウン
15R:右ストレートでシーブルックスがダウン
(感想:カニザレスがタイトル獲得。テキサス州ラレド出身のカニザレス。「兄弟ボクサー」で、兄ガビーはWBA世界バンタム級王者だったことも(後、WBO王座も獲得)。フットボール好きだったが、身体が小さいためボクサーに。アマチュアで経験を積み、プロへ。連戦連勝だったが、ポール・ゴンザレス(オリンピック金メダリスト)と北米フライ級王座を争って判定負け、初黒星。以来、連勝中。王者のシーブルックスは勝ったり負けたりの選手(ガビーに負けたことも)。負けながら実力をつけていったようで、王座決定戦でKO勝ち。カニザレス戦は四度目の防衛戦となる。アトランチックシティで行われた試合。会場ではアレクシス・アルゲリョが観戦。カニザレスは例の「首を振ってパンチを流すディフェンス」とフットワークを使いながら回転の速い連打をポンポン飛ばす。アウトボクサータイプのシーブルックスはジャブで距離を取りたいところだが、カニザレスに押される場面が多くなったため打ち合いに出る。シーブルックスもバランスがいい良い選手だが「当てるテクニック」でカニザレスが上回る。15R、強烈な右ストレートでシーブルックスがダウン。カニザレスが二度ダウンを奪って快勝。ここから長い「カニザレス時代」が始まる。)

オーランド・カニザレス 8R KO ビリー・ハーディ
(IBF世界バンタム級タイトル戦、1991年)
カニザレス:左ジャブと左右フック
ハーディ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
3R:左フックでハーディがダウン
8R:左フックでハーディがダウン
(感想:カニザレスがタイトル防衛。カニザレスの六度目の防衛戦。ハーディは英国バンタム級王座を獲得している選手で、ガードを上げてジャブ、ストレートを使う正統派。この試合は再戦。前回は「12R判定」でカニザレス。相手の手の内が互いにわかっている状況でどんな試合になるか、といったところ。カニザレスはフットワークで相手を中心に周りながら出入りする忙しい戦法。ハーディはガードを上げてジャブ、ストレート。2R、ハーディが右フックでグラつく。それをきっかけに流れはカニザレスに。3R、強烈な左フックでハーディがダウン。自由自在にハーディを追い回すカニザレス。8R、またしても強烈な左フックでハーディがダウン、失神KO。パワーと当てるテクニックで圧勝したカニザレス。腰には旧型のIBFベルト。セコンドについていたWBO王者になったばかりの兄ガビーも弟の勝利を喜んでいた(兄弟でIBFとWBOの世界バンタム級王座を保持。短期間ではあったが)。)

ウィルフレド・バスケス 12R判定 オーランド・カニザレス
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1995年)
カニザレス:左ジャブと左右フック
バスケス:左ジャブと左右フック
(感想:バスケスがタイトル防衛。IBF世界バンタム級タイトルを16度防衛し、世界バンタム級タイトルの連続防衛世界記録を更新したカニザレス。王座を返上し、次のステージへ。バスケスは日本でもおなじみの強打者。元WBA世界バンタム級王者でもある二階級制覇王者(後にフェザー級も獲得して三階級制覇)。王者バスケスが33歳、カニザレスが29歳。カニザレスはフットワークで周りながらジャブを使う。バスケスはベタ足でジリジリと前に出て強打を振るう。両者ともディフェンスができる選手だが、この日のバスケスはパンチにスピードとキレがあった。「パワーの差」で判定はバスケス(2-1)。ダウンシーンは無し。カニザレスは良く言えば「テンポがいい」、悪く言えば「軽い」、といったところ。プロボクシングは「強いパンチを評価する世界」。パワーで上だった「バスケスの勝ち」で正しかったのではないかと。HBOのレダーマンの採点は「116-112でカニザレス」。そういう見方もアリ、の競った内容だった。その後もカニザレスはマイナー王座を獲得したり、ジュニア・ジョーンズと遅すぎた対戦をしたり(カニザレスの判定負け)。スピードとパワーがあった「IBF世界バンタム級王者時代の初期」が彼のベストだったと思われる。) 

①「IBF Bantamweight Title
Kelvin Seabrooks vs. Orlando Canizales」
②「IBF Bantamweight Title
Orlando Canizales vs. Billy Hardy」
③「WBA Super Bantamweight Title
Wilfredo Vazquez vs. Orlando Canizales」

ケルビン・シーブルックス(Kelvin Seabrooks)のページ
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ウィルフレド・バスケス(Wilfredo Vazquez)のページ

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