2023年8月31日木曜日

ボビー・クラブツリー(Bobby Crabtree)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

KOされてもリングに上がり続けたヘビー級。ロドニー・フレージャー戦、トレバー・バービック戦、マイケル・モーラー戦を紹介します。

ボビー・クラブツリー(Bobby Crabtree)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ボビー・クラブツリー(アメリカ)

身長  cm:サウスポー

ロドニー・フレージャー 1R KO ボビー・クラブツリー

(ヘビー級戦、1984年)

クラブツリー:右ジャブ、左ストレート、左右フック

フレージャー:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

(ダウンシーン)

1R:左フックでクラブツリーがダウン

(感想:アーカンソー州のサウスポー、クラブツリーは中堅どころ。デビュー以来、戦績は悪くなかったが、ジェームス・ティリスにKO負け。英国でフレージャーと対戦。フレージャーはあのジョー・フレージャーの甥(顔と体つきが似ている)。これまで全勝。セコンドにはジョー・フレージャー。ジャブ、左ストレートで攻めるクラブツリー。フレージャーは足で距離を取ってジャブ、ストレート、接近してフック連打。そしてフレージャーの左フックがガツン。前のめりに倒れたクラブツリーは立てなかった。ロドニーは伯父(叔父?)さんと比べると慎重なタイプ。ただ、最後の左フックにはパワーがあった。ところが次の試合でTKO負け。カール・ウィリアムスの全米ヘビー級王座に挑戦して1RでKO負けしたのがラストファイトとなった(ウィリアムスは後にマイク・タイソンに1RでKO負け)。)

 

トレバー・バービック 5R KO ボビー・クラブツリー

(ヘビー級戦、1990年)

クラブツリー:右ジャブ、左ストレート、左右フック

バービック:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

(ダウンシーン)

1R:フック連打でクラブツリーがダウン

5R:右フックでクラブツリーがダウン

(感想:クラブツリーはフレージャー戦後、キャリアを重ねて46勝(43KO)21敗2分。KO率の高さと負け数がスゴイが、トニー・タッカー、フランチェスコ・ダミアニといった実力者には勝てない状態。バービックはこれまで36勝(27KO)7敗1分の元WBC王者。マイク・タイソンの強打を食らってリング上を転がりまくったことで有名だが、その時と比べるとやや体重が増えた感じ。ハリウッドでの一戦。やっぱり動きが重いバービック。クラブツリーは開始から積極的で、ジャブ、ストレート、左右フックでボディ攻撃。しかし接近戦はあまり得意ではないようで、クリンチが多い。バービックは動きは重いがパンチはパワフル。フック連打でダウンを奪う。その後もバービックは右フックを中心に攻める。クラブツリーは反撃するが、スタミナが続かない。4R、フック連打をマトモに浴びるクラブツリー。5R、右フックを食ったクラブツリーがゆっくりとダウン、KO。格闘技では打たれ続けてゆっくり倒れるのは非常に危険。もっと早くレフェリーは止めるべきだった。バービックはイマイチな試合をすることが多いが、この試合では珍しく力強かった。こんな強いバービックを見たのは1980年のジョン・テート戦以来かも。その後、バービックはブランクを作りながらリングに上がり続け、最後の試合は2000年。その間、カナダ王座を獲得する活躍。しかし、プライベートではトラブルが目立ち、最後は殺害されて人生を終えた。)


マイケル・モーラー 2R TKO ボビー・クラブツリー

(ヘビー級戦、1991年)

クラブツリー:右ジャブ、左ストレート、左右フック

モーラー:右ジャブ、左ストレート、右フック   

(感想:ただでさえ二線級のクラブツリーが危険な相手と一騎打ち。モーラーはこれまで25戦全勝で全KO勝ち。元WBO世界L・ヘビー級王者であり、ヘビーに転向して世界を狙う状況。アトランタで行われたサウスポー同士の一戦。先制攻撃を仕掛けるクラブツリー。しかし、モーラーはディフェンスし、逆にシャープなジャブ、右フックを叩き込む。1R終了間際、連打され、ロープにもたれるクラブツリー。左目の下を負傷したクラブツリーは棄権。モーラーが楽勝(ダウンシーンは無し)。モーラーには打たれ弱さがあるため、クラブツリーの先制攻撃は決して悪い作戦ではなかった。ただ、スタミナが続かないのがクラブツリーの欠点。トニー・タッカー、フランチェスコ・ダミアニ、レナルド・スナイプス、ジョージ・フォアマン、マイク・ウィーバー、マイケル・ドークス、タイレル・ビッグスらにKO負け。ケニー・キーンとWBFのクルーザー級王座を争ってKO負け。しかし再戦でキーンに勝利して王座獲得。実に豊富なキャリアとなったクラブツリー。通算戦績は56勝(51KO)35敗2分(KO負けは30回)。「ヘビー級」という体重無制限の階級で実力者と戦い続けた勇敢な男。しかし、ダメージはかなりあるのでは?)

①「Heavyweight 

Rodney Frazier vs. Bobby Crabtree」

②「Heavyweight 

Trevor Berbick vs. Bobby Crabtree」

③「Heavyweight 

Michael Moorer vs. Bobby Crabtree」

トレバー・バービック(Trevor Berbick)のページ

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マイケル・モーラー(Michael Moorer)のページ

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