2023年2月8日水曜日

フランク・ライルズ(Frank Liles)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界S・ミドル級王者。長身&サウスポーのテクニック。マイケル・ナン戦、セグンド・メルカド戦、ザファ・バロゴー戦を紹介します。

フランク・ライルズ(Frank Liles)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

フランク・ライルズ(アメリカ)

身長189cm:サウスポー

フランク・ライルズ 12R 判定 マイケル・ナン

(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1994年)

ライルズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

ナン:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:ライルズがタイトル初防衛。ニューヨーク出身のライルズ。これまで25勝(16KO)1敗1分。アマチュアでは優れた選手ではあったが、ロイ・ジョーンズに敗れ、ソウル五輪には出場ならず。「クロンクジム」と契約してプロデビューしたが、あまりボクサーとしては売れず。連勝を続けるが、ティム・リトルズに敗れて一歩後退するなど、イマイチうまくいかないキャリア。北米S・ミドル級タイトルを手に入れた後、スティーブ・リトルを破ってWBA世界S・ミドル級タイトル獲得。知名度の高い元王者ナンを破って、人気を上げることができるかどうか。挑戦者ナンは43勝(28KO)2敗。かつては「セカンド・トゥ・ナン(ナンに勝てる者なし)」と言われた選手だが、リトルに敗れて王座陥落。ミドル級時代と比べると動きのスピード、パンチのキレが落ちている状況。エクアドルで行われた一戦。共にサウスポーで似たような戦い方。トランクスも同じようなタイプ。どちらもスピードが無い。互いにジャブ、左ストレート、右フック。接近戦ではスキンヘッドのライルズがコンビネーションを使う。7R、ナンが何やらエキサイト。9R、共に良いジャブを打つ。判定は3-0。ダウンシーンは無し。やはりナンは全盛期と比べるとスピードが無かった(「スロー映像」かと思ったぐらい)。スピードで勝ってきた選手が階級を上げると動きが極端に鈍くなることがよくある。ライルズもナンも体を絞ってミドルでやればもっと良い試合になったかもしれない。) 


フランク・ライルズ 5R TKO セグンド・メルカド

(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1997年)

ライルズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

メルカド:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:右フックでメルカドがダウン

(感想:ライルズがタイトル防衛。アメリカで五度目の防衛戦。メルカドはエクアドルの選手でWBA12位。これまで19勝(11KO)4敗1分。IBFのインター王座(ミドル級)などを獲得しているが、バーナード・ホプキンスと空位のIBF世界ミドル級王座を争ってTKO負け。ライルズ戦は三度目の世界挑戦。しかし、直前の試合でTKO負けを喫しており、勢いのある状況ではない。左右の構えの違いはあるが、パンチのスピードは同じくらいの両者。1R、右フックでメルカドがダウン。攻めようとするメルカドだが、ライルズはかわして長いパンチを当てる。2R、メルカドの頭がヒット。3R、メルカドがローブロー。5R、ライルズが右フックを決め、さらにラッシュでレフェリーストップ。ライルズが格下を下して防衛。スピードは無かったが、ダウンを奪うことはできた。拳自体が頑丈なのかも。後、メルカドは連敗続きでキャリアを終えた。) 


フランク・ライルズ 12R 判定 ザファ・バロゴー

(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1997年)

ライルズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

バロゴー:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

9R:右フックでライルズがダウン

(感想:ライルズがタイトル防衛。六度目の防衛戦はサウスポー同士。バロゴーはトーゴの選手でWBA6位。これまで33勝(28KO)2敗1NC。WBCのインター王座(S・ミドル級)を獲得するなど、なかなかの戦績。しかしながら、マシなのはジャブぐらいのもので、ストレートとフックがキチンと打てない困った選手。左フックを振るたびにラビットパンチになってしまう。そんな相手を持て余すライルズ。ジャブで突き放そうとするがパンチにキレがないため接近を許し、後頭部を打たれる。全く面白くない展開が続いたが、9R、右フックでライルズがダウン。しかし、その後はそれまでと同じで、バロゴー、ライルズがそれぞれ減点されるオマケ付き。判定は3-0。「世界戦」にしては非常にレベルが低かった感じ。バロゴーはこれまでどんな相手にどんな勝ち方をしてきたのだろう? しかし、つまらない試合になったのはライルズが原因。「一流ボクサーの条件」にはスピード、パワー、テクニックなどがあるが、ライルズには飛び抜けたものが無かったような気がする。確かにライルズのような「背の高いサウスポー」は相手からすると「やりにくさ」という強みはあり、あのマイケル・ナンを破った実績もあるが、「強豪」とは言い難いところがある。結局、ライルズは七度王座を防衛。引退後は日本でK-1選手の指導をしたとか。)

①「WBA World Super Middleweight Title 

Frank Liles vs. Michael Nunn」

②「WBA World Super Middleweight Title 

Frank Liles vs. Segundo Mercado」

③「WBA World Super Middleweight Title 

Frank Liles vs. Jaffa Ballogou」

マイケル・ナン(Michael Nunn)のページ

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バーナード・ホプキンス(Bernard "The Executioner" Hopkins)のページ 

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ティム・リトルズ(Tim Littles)のページ
(ジェローム・ケリー戦、ジェームス・トニー戦、フランク・ライルズ戦(再戦))

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