全米S・ミドル級王者。スリムな体型でジャブ、ストレート。ジェローム・ケリー戦、ジェームス・トニー戦、フランク・ライルズ戦(再戦)を紹介します。
ティム・リトルズ(アメリカ)
身長180cm:オースドックス(右構え)
①ティム・リトルズ 5R KO ジェローム・ケリー
(ミドル級戦、1991年)
リトルズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ケリー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右ストレートでケリーがダウン
5R:右フックでケリーがダウン
(感想:コネチカット出身のリトルズ。兄弟がアマチュアボクサーであったことから自身もリングへ。アマで好成績(タイトルも獲得)。ニックネームは「ドクター」(「冷静な試合ぶり」を形容? フランキー・ランドールの「外科医」と同じような意味だと思われる)。これまで14戦全勝(11KO)。左のガードを下げてジャブ。右ストレートには伸びがあり、キレのある左フックでボディを強打。ケリーは試合数はリトルズより多いが、負けの方が多い選手。ミルトン・マクローリーに2RでTKO負けするなど、いわゆる「かませ」といったところ。2R、速い右ストレートでケリーがダウン。その後、足とジャブで距離を取ろうとするケリー、追うリトルズ。5R、フック連打からの右フックでケリーがダウン、KO。結果は妥当なところ。リトルズはパンチの打ち方がいい。ジャブをしっかり打っていく慎重さもあった。)
②ジェームス・トニー 4R TKO ティム・リトルズ
(IBF世界S・ミドル級タイトル戦、1994年)
リトルズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
トニー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:右フックでリトルズがダウン
4R:右ストレート、フック連打で2度、リトルズがダウン
(感想:トニーがタイトル防衛。全米S・ミドル級王座を獲得、防衛するなどこれまで24戦全勝(15KO)のリトルズ。IBF1位として初の世界挑戦。王者「ライツアウト」トニーは二階級王者で41勝(27KO)2分。攻撃力、ディフェンスの勘があり、ボクシング関係者から高く評価されている男。ロサンゼルス「オリンピック・オーディトリアム」で行われた注目の無敗対決。共に左のガードを下げた構えからジャブ。リトルズの武器である右ストレートをかわすトニー。3R、右フックでリトルズがダウン。4Rにも二度ダウンで終了。あのリトルズが全くいいところなくKO負け。最も得意なパンチをかわされてしまっては勝ち目は無かった。トニーは動きはゆっくりだが、相手のパンチをキレイにディフェンスし、パンチは正確でパワーがあった。)
③フランク・ライルズ 3R TKO ティム・リトルズ
(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1996年)
リトルズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ライルズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:左フックでリトルズがダウン
2R:右フックでリトルズがダウン
3R:フック連打でライルズがダウン。右フックでリトルズがダウン。
(感想:ライルズがタイトル防衛。これは再戦。初戦はリトルズの全米S・ミドル級タイトルを懸けて行われ、リトルズが判定勝ち。リトルズがWBA1位として二度目の世界挑戦。王者ライルズは背の高いサウスポーでこれまで28勝(17KO)1敗1NC。これが四度目の防衛戦。英国で行われたアメリカ人同士の一戦。1R、共にジャブ。右ストレートを狙うリトルズだが右フックが効いてしまい、左フックでダウン。2R、ライルズのクリンチを嫌がるリトルズがラビットパンチで減点。さらに右フックでダウン。3R、強引に仕掛けたリトルズが連打でダウンを奪う。ところがラウンド終了間際、右フックがカウンターとなってリトルズがダウン。立ったが、フラついてレフェリーストップ。二度目のチャンスも惨敗だったリトルズ。荒っぽい攻め。初回にダウンして焦ったのだろうか? 荒いファイトは隙を作ってしまうため良くないが、何が何でも勝とうという気迫は評価したい。雪辱を果たしたライルズ。凡戦をしてしまうこともよくある選手だったが、この試合ではパンチに正確さがあった。後、リトルズはブランクを作り、カムバック。2RでTKO負けし、リングを去った。)
①「Middleweight
Tim Littles vs. Jerome Kelly」
②「IBF World Super Middleweight Title
James Toney vs. Tim Littles」
③「WBA World Super Middleweight Title
Frank Liles vs. Tim Littles」
ジェームス・トニー(James "Lights Out" Toney)のページ
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フランク・ライルズ(Frank Liles)のページ
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