WBA世界スーパーフライ級暫定王者。ロベルト・バスケス戦、デュアンペッチ戦、ピチチャイ戦(再戦)、ギレルモ・リゴンドウ戦を紹介します。
ドリアン・フランシスコ(フィリピン)
身長165cm:オースドックス(右構え)
①ドリアン・フランシスコ 10R TKO ロベルト・バスケス
(WBAインター・スーパーフライ級王座決定戦、2009年)
フランシスコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バスケス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
5R:連打でバスケスがダウン
10R:右ストレートでバスケスがダウン
(感想:フランシスコがタイトル獲得。父もボクサーだったフランシスコ。デビュー以来、無敗。バスケス(パナマ)は元WBA世界ライトフライ級、元WBA世界フライ級暫定王者のサウスポー。日本でもおなじみの選手(坂田健史と対戦)。フィリピンで行われた一戦。ダイジェスト映像で観戦。変則的なタイプのフランシスコ。両腕を下げたノーガード状態でジャブ、ストレートを突き刺すように打ち、大振りのフック。サウスポーのバスケスはパワーはあるがディフェンシブ。5Rのダウン。10R、ロープ際に追い込まれたバスケスが右ストレートでダウン。立ったが、バスケスのセコンドがリングインして終了。フランシスコは器用さに欠け、スタイリッシュでもなかったが、思い切りの良い打ち方、攻める姿勢には迫力があった。)
②ドリアン・フランシスコ 10R KO デュアンペッチ・ゴーキャットジム
(WBA世界スーパーフライ級暫定王座決定戦、2010年)
フランシスコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
デュアンペッチ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
6R:右フックで2度、デュアンペッチがダウン
10R:右フックでデュアンペッチがダウン
(感想:フランシスコがタイトル獲得。タイで行われた試合。この試合の相手もサウスポー。デュアンペッチはタイの実力者。素晴らしい戦績の持ち主でPABAのスーパーフライ級王座を防衛してきた。タイ人らしく、ガードを上げてジャブ、左ストレート。フランシスコはバスケス戦と比べて洗練されたスタイルに。しっかりディフェンスしながらジャブ、右ストレートを飛ばし、キレとパワーがある左フックでボディを叩く。接近戦では共に手数が多いが、互いにディフェンス。回転が速い連打を打つデュアンペッチ。フランシスコの大きめのパンチが時折ヒット。6R、攻めるデュアンペッチだが、右フックでダウン。その後、挽回しようとデュアンペッチは攻めるが、10R、連打からの右フックでうつぶせにダウン、KO。フランシスコがディフェンスと思い切ったパンチで快勝。これが最後の試合となったデュアンペッチ。スピードがあって良い選手ではあったが、ディフェンスされてしまった。)
③ドリアン・フランシスコ 1R KO ピチチャイ・ツインズジム
(IBFパンパシフィック・スーパーバンタム級暫定王座決定戦、2012年)
フランシスコ:左ジャブと右ストレート
ピチチャイ:右ジャブと左ストレート
(ダウンシーン)
1R:ワンツーでピチチャイがダウン
(感想:フランシスコがタイトル獲得。WBA世界スーパーフライ級暫定王座を初防衛戦で失ったフランシスコ。フィリピンでタイのピチチャイと再戦(初戦はフランシスコが勝利)。ピチチャイは勝ったり負けたりの選手。WBOの地域王座などに何度も挑戦しているが全て敗北し、王座を獲った経験がない。どんな内容の試合になるか? フランシスコがサウスポーのピチチャイにジャブからの右ストレートをクリーンヒットさせてアッサリKO。とても早いKO劇。しかしながら、パンチにはキレがあり、倒れたピチチャイは終了後も立てないほどのダメージを負った。)
④ギレルモ・リゴンドウ 10R 判定 ドリアン・フランシスコ
(WBCスーパーバンタム級インターナショナル・シルバー王座決定戦、2015年)
フランシスコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
リゴンドウ:右ジャブ、左ストレート、左フック
(感想:リゴンドウがタイトル獲得。フランシスコはこれまで28勝(22KO)3敗1分。WBA世界スーパーバンタム級王者リゴンドウ(キューバ)と「シルバー王座」なるものを懸けてラスベガスで対戦。サウスポーのリゴンドウはこれまで15戦全勝(10KO)。試合数は多くないが、あのノニト・ドネアに勝つなど中身が濃いキャリア。右を器用に使うリゴンドウ。足のスタンスを広めに取って右ジャブを連打し、踏み込みが速い左ストレート。フランシスコは得意のジャブ、ストレートを打つがディフェンスされる。リゴンドウがジャブ、そして左ストレートでカウンター。同じような展開が続く。最終ラウンドは足を使ってエスケープするリゴンドウ。判定は3-0。ダウンシーンは無し。サウスポーを倒してきたフランシスコだが、リゴンドウとはやりにくそうだった。「強さ」より「やりにくさ」が勝つ試合は正直なところエキサイティングではない。「ボクシング」というものを突き詰めていくとこういう試合になる、ということか。フランシスコはその後、ブランク気味でキャリアを終え、引退後はトレーナーになった。)
①「vacant WBA International Super Flyweight Title
Drian Francisco vs. Roberto Vasquez」
②「vacant WBA Interim World Super Flyweight Title
Drian Francisco vs. Duangpetch Kokietgym」
③「vacant IBF Interim Pan Pacific Super Bantamweight Title
Drian Francisco vs. Pichitchai Twins Gym」
④「vacant WBC International Silver Super Bantamweight Title
Drian Francisco vs. Guillermo Rigondeaux」
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