2022年12月7日水曜日

サントス・カルドナ(Santos Cardona)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

北米J・ウェルター級王者。多くの世界戦。ティム・レイボン戦、トミー・スモール戦、パーネル・ウィテカー戦ほかを紹介します。「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

サントス・カルドナ(Santos Cardona)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

サントス・カルドナ(プエルトリコ)

身長173cm:オーソドックス(右構え)


サントス・カルドナ 6R TKO ティム・レイボン

(J・ミドル級戦、1991年)

カルドナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

レイボン:左ジャブと右ストレート

(ダウンシーン)

5R:左ボディフックでレイボンがダウン

(感想:プエルトリコのカルドナ。ニューヨークでデビューし、勝利。以来、アメリカと地元プエルトリコを中心に連戦連勝。プエルトリコ王座(ライト級)、WBCの地域王座を獲得(J・ウェルター級)。しかし、サミー・フエンテス(後、世界王者に)に敗北、初黒星。テレンス・アリにも敗れたが、リビングストン・ブランブルを破って北米J・ウェルター級王座獲得。しかし、初防衛戦でジョン・ミーキンスにタイトルを奪われる。階級を上げて再起中。これまで21勝(13KO)3敗。直前の試合では実力者ケビン・ポンペイにTKO勝ち。レイボンはスラリとした黒人選手で、見た目と構え方がマーク・ブリーランドによく似ている。戦績は13勝(11KO)6敗2分。ここ最近は勝ったり負けたり。ルイジアナ州メテリーでの一戦。カルドナがガードを上げて右フック、左ボディ打ち。レイボンは右の打ち方がイマイチでディフェンスもできないため、よく打たれる。5R、左ボディでレイボンがダウン。5R終了後に棄権。ブリーランドに似ているのは見た目だけだったレイボン。ちょっと残念。カルドナはミーキンスに負けたときよりも積極的なスタイルになっており、パンチにはキレがあった。レイボンはその後、負けが込んで引退。)


サントス・カルドナ 8R TKO トミー・スモール

(J・ミドル級戦、1993年)

カルドナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

スモール:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

6R:フック連打でスモールがダウン

(感想:連勝中のカルドナ。これまで29勝(17KO)6敗の白人選手スモールと対戦。スモールはフリオ・セサール・チャベスにTKO負けしたり、決定戦でハリー・アローヨを下してWBFのJ・ミドル級王者になったりしたことがある選手。しかし、直前の試合で判定負けし、同王座を失っている。ニューヨーク州ロチェスターでの一戦。共にジャブ。スモールはジャブ、ワンツーが主な武器。カルドナは右ストレートを飛ばし、フックにはパワーがある。次第に手数と勢いでカルドナが優勢に。6R、連打でスモールがダウン。7R終了後、スモールが棄権。積極さとパンチのキレで勝利したカルドナ。どうやら「勝ちパターン」をつかんできた模様。スモールはその後、ラウル・マルケス、メルドリック・テーラー、ヘクター・カマチョらに敗北。中堅選手としてキャリアを終えた。)


パーネル・ウィテカー 12R 判定 サントス・カルドナ

(WBC世界ウェルター級タイトル戦、1994年)

カルドナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ウィテカー:右ジャブ、左ストレート、右フック

(感想:ウィテカーがタイトル防衛。WBC1位になったカルドナ。初の世界挑戦。王者ウィテカーはサウスポー。パンチを当てさせないテクニックで勝ってきた選手だが、パンチもそれなりにある。バージニア州ノーフォークでの一戦。互いにジャブを使ってストレートを当てようとする。ウィテカーのジャブ、左ストレートのカウンターがヒット。カルドナは攻めようとするが動きが鈍く、ぎこちない。11R終了後にハプニング。ゴング後のウィテカーのパンチにイラつくカルドナ(ラウンド中に上手く攻められず、さらにイラっときたのだろう)。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ウィテカーの細かいパンチを食っていいところなく負けたカルドナ。サウスポーが苦手だったのかもしれないが、パンチにキレが無かったことについては言い訳できない。ウィテカーはその後もフリオ・セサール・チャベスと引き分けて王座を防衛したり、フリオ・セサール・バスケスを破ってWBA世界J・ミドル級王座を獲得したり(四階級制覇)。しかし、オスカー・デラ・ホーヤ、フェリックス・トリニダードに敗北。他の世界王者同様、新世代のスターに取って代わられた。)


その後のカルドナ

バーノ・フィリップスに判定負け(WBO世界J・ミドル級王座戦)。再戦は2-1の判定負け。ブロンコ・マッカートとの同王座決定戦にTKO負け。NABO王座(ウェルター級)を獲得したが、WBO世界ウェルター級王座戦に敗北。試合間隔が長くなってきている状況でIBA王座戦。


サントス・カルドナ 12R 判定 サンチャゴ・サマニエゴ

(IBAジュニアミドル級王座決定戦、2000年)

カルドナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

サマニエゴ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

4R:左フックでサマニエゴがダウン

(感想:カルドナがタイトル獲得。これまで38勝(26KO)9敗のカルドナ(34歳)。サマニエゴ(26歳。ロベルト・デュランのいとこ)はパナマシティ出身で、31勝(25KO)5敗1分。パナマで連戦連勝。主戦場をアメリカに。NABO王座を獲得したが、WBO王座は獲得ならず(いずれもウェルター級)。バーノン・フォレストにTKO負けで北米王座獲得ならず。そこから四連勝でカルドナ戦。一定の実力はあるが、大きな試合を落としてきた二人。どんな試合を見せるか? フロリダ州マイアミでの一戦(リングアナは美女エイミー・ヘイズ、レフェリーはフランク・サントーレ)。互いにガードを固めてジャブ。スキンヘッドのサマニエゴは右ストレート、接近して左右フック連打。左フックを当てる巧さがある。カルドナはゴツいタイプのパンチで左右フック。どちらもパンチのキレはそこそこだが、一歩も譲らない接近戦を展開。4R、左フックでサマニエゴがダウン。その後も打ち合い。カルドナのボディ打ちが時折ローブローに(10Rほか)。当てるテクニックのサマニエゴ、パワーのカルドナ。12R終了。共に手を上げて自身の勝利をアピール。サマニエゴは勝ちを確信して大喜び。判定は極めて僅差の2-1。カルドナがパワーで勝利。ただ、どちらも良さ。負けたが、サマニエゴは「評価を落とす敗北」ではなかったように見えた。その後の二人。サマニエゴはWBA世界スーパーウェルター級暫定王座を獲得し、正規王者に格上げされた。カルドナは次の試合でかつてのホープ、トニー・アヤラ・ジュニアに判定負けして引退。世界挑戦のチャンスを何度も得たが、ついにメジャー団体の世界王座を獲ることはできなかった。)

                    

①「Super Welterweight 

Santos Cardona vs. Tim Rabon」

②「Super Welterweight 

Santos Cardona vs. Tommy Small」

③「WBC World Welterweight Title 

Pernell Whitaker vs. Santos Cardona」

④「vacnat IBA Super Welterweight Title 

Santos Cardona vs. Santiago Samaniego」


サミー・フエンテス(Sammy Fuentes)のページ

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ジョン・ミーキンス(John Meekins)のページ

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パーネル・ウィテカー(Pernell "Sweet Pea" Whitaker)のページ

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