WBO世界J・フェザー級王者。サウスポーの白人ファイター。ペドロ・デシマ戦、ヘスス・サルード戦、ケルビン・シーブルックス戦を紹介します。
ジェシー・ベナビデス(アメリカ)
身長163cm:サウスポー
①ペドロ・デシマ 3R TKO ジェシー・ベナビデス
(J・フェザー級戦、1988年)
ベナビデス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
デシマ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:右アッパー、右フックで2度、ベナビデスがダウン
(感想:テキサス出身の白人サウスポー、ベナビデス。アマチュアでは300戦以上経験(タイトルも獲得)。しかし、ロス五輪(1984年)には残念ながら出場ならず。グレグ・リチャードソン(後、WBC世界バンタム級王者として来日。辰吉と勝負)に2-1で勝利して、全米J・フェザー級王座を獲得するなど、これまで21戦全勝(16KO)。あの「クロンクジム」所属(ハーンズ、マクローリーでおなじみのデトロイトのジム。黒人ばかりかと思っていたが、白人のベナビデスも所属。そのボクシングセンスを評価されたらしい)。ラスベガス「シーザース・パレス」で危険なデシマと対戦。セコンドにはエマヌエル・スチュワード。デシマはアルゼンチンの選手で、ハードパンチャー。足でリズムを取ってジャブ、強烈な右ストレートを打ち込む。ベナビデスは相手の強打を警戒し、ジャブで距離を取りながら左ストレートを狙う。3R、右アッパーがカウンター気味に決まってベナビデスがダウン。これが完全に効いてしまい、右フックで再びダウン。立ったが、猛烈なフック連打を浴びてレフェリーストップ。ベナビデスはほとんど何もできなかった。デシマは恐ろしい選手。サウスポーが相手でもジャブ、右ストレートをガンガン打って仕留めてしまう。後、サウスポーのポール・バンキを粉砕してWBC世界J・フェザー級王座を獲得。来日し、畑中清詞の挑戦を受けた。)
②ジェシー・ベナビデス 10R 判定 ヘスス・サルード
(J・フェザー級戦、1990年)
ベナビデス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
サルード:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:デシマ戦後、連勝のベナビデスが元世界王者と対戦。会場ではベナビデスの妻と幼い娘が観戦(妻子の目の前でKOされたらどうなるんだろう?)。サルードは元WBA世界J・フェザー級王者。「ハワイアン・パンチ」と呼ばれるハードパンチャーでこれまで33勝(16KO)3敗。狙うように一発ずつ強打するタイプ。ベナビデスが慎重に距離を取ってジャブ、ディフェンス。パワーで勝負するサルード、ジャブと連打のベナビデス。10R、激しい打ち合い。判定は2-0。ベナビデスのパンチは軽めだったが手数が評価されたと思われる。ダウンシーンは無し。見所は10Rの打ち合い。ベナビデスはサウスポーであるが、オーソドックス(右構え)のときの方が強いパンチ(特に右フック)を打っていたような気がする。サルードは狙いすぎ。パワーがあっても手数が少なく、しかも当たらないのでは意味がない。パンチ力のわりにはKO数が少な目なのはそれが理由か?)
③ジェシー・ベナビデス 1R TKO ケルビン・シーブルックス
(全米J・フェザー級タイトル戦、1990年)
ベナビデス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
シーブルックス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:右フック、フック連打で2度、シーブルックスがダウン
(感想:ベナビデスがタイトル防衛。サルード戦の次の試合は元世界王者との防衛戦。挑戦者シーブルックスは元IBF世界バンタム級王者。世界王座奪回を目指してオルランド・カニザレスと再戦したがKOされてしまい、これが再起戦。これまで27勝(21KO)14敗。負けがエラい多いが実力はある。ジャブ、右ストレートを使い、左フックにはキレとパワーがあるシーブルックス。ところがベナビデスの右フックで動きが止まる。さらに右フックで前のめりにダウン。連打で二度目のダウン。コーナーで連打されてレフェリーストップ。シーブルックスは良いパンチを打っていたが1RでKO負け。打たれ弱くなっていたのだと思われる。妻と娘の前で力強い勝ち方をしたベナビデス。後は世界タイトルを獲るのみ、という状況に。)
①「Super Bantamweight
Jesse Benavides vs. Pedro Decima」
②「Super Bantamweight
Jesse Benavides vs. Jesus Salud」
③「USBA Super Bantamweight Title
Jesse Benavides vs. Kelvin Seabrooks」
ペドロ・デシマ(Pedro Decima)のページ
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ケルビン・シーブルックス(Kelvin Seabrooks)のページ
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