2022年10月19日水曜日

オーティス・グラント(Otis Grant)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBO世界ミドル級王者。ショート連打とディフェンスで世界を獲得したサウスポー。ロニー・ブラッドリー戦、ライアン・ローズ戦、ロイ・ジョーンズ・ジュニア戦を紹介します。

オーティス・グラント(Otis Grant)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

オーティス・グラント(カナダ)

身長177cm:サウスポー

ロニー・ブラッドリー 12R 引分 オーティス・グラント

(WBO世界ミドル級タイトル戦、1997年)

グラント:右ジャブ、左ストレート、左右フック

ブラッドリー:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:ブラッドリーがタイトル防衛。ジャマイカ生まれでカナダ国籍のグラント。これまで28勝(16KO)1敗。子供の頃からスポーツ好きで、11歳の時にボクシングを始める(兄もボクサーで共にトレーニング)。アマチュアでは大きな大会で活躍。プロ入り後は、連戦連勝で北米ミドル級王座などを獲得、防衛。クインシー・テーラーにKO負けを喫したが、復活。北米王座を奪回し、防衛中。ニックネームは「Magic」(相手に合わせる変幻自在の戦いぶりを形容したものだとか)。ブラッドリーは25戦全勝(19KO)。ボクシング関係者からの評価も高い、強い王者。ラスベガスでの一戦。ジャブを連打するブラッドリー。グラントは左ストレートを狙う。互いに警戒してディフェンス。4R、左ストレートを食ってブラッドリーが後退。その後、時折互いに連打するがクリーンヒットは少ない。12R終了で引き分け。ダウンシーンは無し。互いに警戒し合って終わってしまった試合(スパーリングっぽい雰囲気も)。確かにボクシングは危険なものであり、ディフェンスは極めて重要なものではあるが、あまりディフェンスを重視するとエキサイティングな攻めができなくなる。ファンはそういう試合を見てどう思うだろう? グラントは器用だが、少しパワーが足りないようだ。)


オーティス・グラント 12R 判定 ライアン・ローズ

(WBO世界ミドル級王座決定戦、1997年)

グラント:右ジャブ、左ストレート、左右フック

ローズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:グラントがタイトル獲得。ブラッドリーが王座返上。イギリスの白人ローズとグラントがイングランドのシェフィールドで王座決定戦。ローズは英国期待の選手。IBFのインター王座(J・ミドル級) を獲得するなど、これまで全勝。サウスポー同士の一戦。共にジャブを使って左ストレートを狙う似たタイプ。右のガードを下げて戦うローズ。攻めの姿勢で右フックにパワーを込める。接近戦。互いにディフェンス。どちらかが一方的になることもなく終了。判定は3-0。ダウンシーンは無し。打ち合いの時にパンチを当てるちょっとしたテクニックでグラントがわずかに上回ったように見えた。3-0であるが、意外にも1、2ポイント差。グラントはもう少しで負けるところだった。) 


ロイ・ジョーンズ・ジュニア 10R TKO オーティス・グラント

(WBA・WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1998年)

グラント:右ジャブ、左ストレート、左右フック

ジョーンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

6R:右フックでグラントがダウン

10R:右ストレートでグラントがダウン

(感想:ジョーンズがタイトル防衛。WBO世界ミドル級王者グラントが二階級制覇に挑戦。王者は元々はミドル級だったジョーンズ。その戦いぶりにL・ヘビー級の重厚感は感じられないが、速いパンチで勝負。互いにジャブ。ジョーンズが速いストレートを打ち込むなど、パンチのキレとパワーでグラントを上回る。グラントは力強い左ストレートを打つが元々ディフェンシブなスタイルであるため継続的な攻撃ができない。6R、グラントは低い姿勢になったところに右フックを食ってダウンを喫し、7Rには手数を出せとレフェリー(アーサー・マーカンテ)から警告。10R、右ストレートでグラントがダウン。立ったが、セコンドからタオル投入で試合終了。グラントは守りから入る男。しかし挑戦者は攻めなければならない。普段の試合ぶりが結果となって表れた。その後、グラントはWBCのインター王座(S・ミドル級) を獲得、防衛する活躍を見せたが、世界王座に返り咲くことはなかった。もう少しパンチがあれば、といった選手だった。)

①「WBO World Middleweight Title 

Lonnie Bradley vs. Otis Grant」

②「vacant WBO World Middleweight Title 

Otis Grant vs. Ryan Rhodes」

③「WBA and WBC World Light Heavyweight Title 

Roy Jones Jr vs. Otis Grant」

ロニー・ブラッドリー(Lonnie Bradley)のページ

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ロイ・ジョーンズ・ジュニア(Roy Jones, Jr.)のページ 

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