WBA世界J・フェザー級、WBO世界フェザー級王者。アグレッシブなファイター。トニー・ベロイ戦、マウリシオ・ステッカ戦、ホルヘ・パエス戦(再戦)を紹介します。
ルイ・エスピノサ(アメリカ)
身長173cm:オーソドックス(右構え)
①ルイ・エスピノサ 4R TKO トニー・ベロイ
(WBA世界J・フェザー級王座決定戦、1987年)
エスピノサ:左ジャブ、右ストレート、左フック
ベロイ:右ストレートと左フック
(ダウンシーン)
4R:右ストレートでベロイがダウン
(感想:エスピノサがタイトル獲得。アリゾナ州出身のエスピノサ(フィリピンのルイシト・エスピノサとは別人。念のため)。高校時代はアマチュアレスリングをやっていたとか。「レナード vs. デュラン」の再戦を観て、ボクシングに挑戦することに。素質があったようで、アマチュアでは好戦績(タイトルも獲得)。プロ入り後も正確にジャブ、ストレートを当てていく正統派スタイルで、これまで21勝(16KO)1敗。現在、連勝中。ベロイはドミニカの選手で、20勝(19KO)1敗。アリゾナ州フェニックスでの試合。ジャブで先手を取るエスピノサがペースを握る。ベロイは思い切りのいい右ストレートと左フックで前に出るが、ジャブが少ない。4R、右ストレートでベロイがダウン。そして連打でレフェリーストップ。ベロイはパンチは強そうだったが、ジャブを出さないためエスピノサに狙い打ちされた。ボクシングはやはりジャブが基本。)
②ルイ・エスピノサ 7R TKO マウリシオ・ステッカ
(WBO世界フェザー級タイトル戦、1989年)
エスピノサ:左ジャブ、右ストレート、左フック
ステッカ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
7R:右ボディフックでステッカがダウン
(感想:エスピノサが二階級制覇。フリオ・ヘルバシオにWBA世界J・フェザー級王座を奪われたエスピノサ。その後、ヘスス・ポールに判定負け、ペドロ・デシマにTKO勝ち、ホルヘ・パエスと引き分け(IBF世界フェザー級王座戦)。そしてイタリアで二度目の二階級制覇挑戦。王者ステッカはイタリアの英雄。ロサンゼルスオリンピック(1984年)のバンタム級金メダリスト(兄はWBA世界J・フェザー級王座を獲ったことがあるロリス・ステッカ)。これまで36戦全勝。これが二度目の防衛戦。ジャブとフットワークのステッカ。エスピノサはジャブで接近して連打する。エスピノサが好戦的なため、ステッカも打ち合いに応じる。テンポが速く、激しい打撃戦。時折、インサイドから右アッパーを決めるステッカ。しかし7R、右ボディでステッカがダウン。立ったがギブアップするかのような形で試合終了。ステッカもいいパンチを打っていたが(特に右のパンチ)、攻める姿勢と得意の右でエスピノサが押し切った。初黒星のステッカ。後、この王座を決定戦で奪回。)
③ホルヘ・パエス 12R 判定 ルイ・エスピノサ
(IBF・WBO世界フェザー級王座統一戦、1990年)
エスピノサ:左ジャブ、右ストレート、左フック
パエス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:パエスが王座統一。ステッカに勝利して二階級制覇を達成したエスピノサ。その次の試合はパエスとの再戦。前回は引き分け。今回はどんな内容になるか? 試合地はラスベガス「ヒルトンホテル」。ベルトと風船を持ったセコンドらに先導されてパエスが派手に入場。ゴールドのガウンにトランクス。会場ではこのタイトルを狙うトロイ・ドーシーが観戦。パエスがディフェンスしながら意表を突くようなタイミングでパンチを打つ。エスピノサはジャブから入っていく。時折、振りの大きいパエスのパンチがヒット。判定は2-1。ダウンシーンは無し。パエスの独特のスタイルと変則的な攻めを警戒したのかエスピノサは慎重な戦いぶりだった。もっと攻めて欲しかったところ。パエスは派手なスタイルとパフォーマンスで目立っていたが、攻めが一貫しておらず、あまり良いボクシングではなかった(そういったスタイルのため、人気があった一方、ギリギリの綱渡り的な防衛が多かった)。その後のエスピノサ。リングに上がり続け、全米フェザー級王座を獲得したが、世界王座戦では敗北。正統派スタイルの良い選手。J・フェザー級時代が全盛期だった印象。)
Louie Espinoza vs. Tommy Valoy」
②「WBO World Featherweight Title
Maurizio Stecca vs. Louie Espinoza」
③「IBF・WBO World Featherweight Title
Jorge Paez vs. Louie Espinoza」
マウリシオ・ステッカ(Maurizio Stecca)のページ
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