2021年3月24日水曜日

スティーブ・コリンズ(Steve Collins)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBOのミドル級、S・ミドル級で世界二階級制覇、コリンズ。マイク・マッカラム戦、クリス・ユーバンク戦(初戦)、ナイジェル・ベン戦(初戦・再戦)を紹介します。

スティーブ・コリンズ(Steve Collins)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

スティーブ・コリンズ(アイルランド)

身長183cm:オーソドックス(右構え)

マイク・マッカラム 12R 判定 スティーブ・コリンズ

(WBA世界ミドル級タイトル戦、1990年)

コリンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

マッカラム:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:マッカラムがタイトル防衛。アイルランド・ダブリン出身のファイター、コリンズ。11歳でボクシングを始め、アマチュアでは国内王者に。プロ転向。連戦連勝でこれまで16戦全勝(6KO)。アトランチックシティで全米ミドル級王座を獲得し、トニー・ソーントン(後、クリス・ユーバンク、ジェームス・トニー、ロイ・ジョーンズ・ジュニアの世界王座に挑戦。全て敗れたが、王者が強すぎた)を破って初防衛に成功。「WBA5位」として世界初挑戦。王者マッカラムは36勝(31KO)1敗の二階級制覇王者。ニックネームは「ボディスナッチャー(「ボディ打ちが上手い選手」の意)」。ボストンで行われた試合。マッカラムが長いジャブからの右ストレート、そして得意の左フック。コリンズは接近してフック攻撃。ジャブで先手を取るマッカラムが相手の攻撃をディフェンスし、接近戦でもパンチを当てる巧さを見せる。10R、連続でフックを当てるマッカラム。判定は3-0。マッカラムがロング、ショートレンジの両方でコリンズを上回った。ダウンシーンは無し。コリンズはタフで良い右ストレートを打っていたが、ちょっと雑な攻め方。もっとジャブを使って試合を組み立てていけばよかったのでは?)


スティーブ・コリンズ 12R 判定 クリス・ユーバンク

(WBO世界S・ミドル級タイトル戦、1995年)

コリンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ユーバンク:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

8R:右ストレートでユーバンクがダウン

10R:右ストレートでコリンズがダウン

(感想:コリンズが二階級制覇。マッカラムに敗れた後、空位となったWBA王座をレジー・ジョンソンと争ったが判定負け。その次の試合で元WBA王者スンブ・カランベイにも判定負け。それでも諦めなかったコリンズ。クリス・ピアットをTKOで下してWBO世界ミドル級タイトル獲得。WBO世界ミドル級王者としてコリンズが英国の個性派ユーバンクに挑戦。アイルランドでの一戦。ジャブ連打からの右ストレートにキレがあり、思い切ったフックを相手を威嚇するかのように振るうユーバンク。コリンズのガチャガチャした打ち方のフックは的中率が相変わらずよくないが、ジャブからの右ストレートは効果的。2R、右フックで倒れるコリンズ(レフェリーはダウン扱いせず)。スピードとパワーのユーバンク、右ストレートのコリンズ、といった展開。8R、右ストレートがボディにヒットしてユーバンクがダウン。10R、絵に描いたようなユーバンクの左ジャブからの右ストレート(ワンツー)でコリンズがダウン。さらにジャブでコリンズが倒れたが、これもレフェリーはダウン扱いせず。判定は3-0。ユーバンクは試合中でも「余裕があるかのような妙なパフォーマンス」をすることで有名な選手だが、この試合ではコリンズのジャブ、ストレートに押されるシーンもあり、パフォーマンスをする余裕もあまり無さそうな感じだった。ボクサーとしてはユーバンクの方が優れていると個人的には思うが、コリンズは得意パンチを上手く生かした。再戦が行われ、2-1で再びコリンズが勝った。)


スティーブ・コリンズ 4R TKO ナイジェル・ベン

(WBO世界S・ミドル級タイトル戦、1996年)

コリンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ベン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:コリンズがタイトル防衛。マンチェスターでコリンズが四度目の防衛戦。相手は元世界二階級王者でWBO10位のベン(英国。ユーバンクのライバルでもある)。「ダーク・デストロイヤー」と呼ばれるハードパンチャーであるが、以前勝ったことがあるスラニ・マリンガに敗れ、WBC王座から陥落。これが再起戦となる。共に振りの大きいフックで接近戦。もみ合うような展開。3Rにはベンの左フックがヒット。前に出るベン。右でカウンターするコリンズ。4R、右フックを打った後、転倒するベン。足を痛めた様子。その後、ベンは横を向いて戦意喪失気味に。レフェリーストップ。ダウンシーンは無し。ジャブを使って距離を取った方が互いにパンチを当てることができたのではないかと思うが、二人とも接近戦を選んだ(コリンズが左ジャブ、右ストレートを得意とするため、ベンは特に接近戦を選んだのだと思われる)。接近して打ち合ったにもかかわらずクリーンヒットは少な目。ベンはパンチがあまり当たらないうえに転倒してダメージ。消化不良な結果。)


スティーブ・コリンズ 7R TKO ナイジェル・ベン

(WBO世界S・ミドル級タイトル戦、1996年)

コリンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ベン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:コリンズがタイトル防衛。マンチェスターでベンと再戦(ダイレクトリマッチ)。リングサイドでユーバンクが観戦。前回の続きであるかのように開始から接近戦。接近戦ではベンの方が当てるのが少し巧い。距離が空くとコリンズの左ジャブ、右ストレートが有効。コリンズの右ストレートが時折ヒット。6R終了でベンが棄権。ダウンシーンは無し。パンチがあまり当たらないうえに、右を打たれたベン。たぶんコンディションが良くなかったのだと思われる(この試合でベンは引退)。コリンズはその後、王座を二度防衛し、王者のまま引退。個人的にコリンズは不器用であるため好きなタイプの選手ではないが、「左ジャブからの右ストレート」は力強かった。英国を代表するユーバンク、ベンにそれぞれ二連勝したコリンズは「強豪」と言っても良いと思われる。)

①「WBA World Middleweight Title

Mike McCallum vs. Steve Collins」

②「WBO World Super Middleweight Title

Chris Eubank vs. Steve Collins」

③「WBO World Super Middleweight Title

Steve Collins vs. Nigel Benn」

④「WBO World Super Middleweight Title

Steve Collins vs. Nigel Benn」

マイク・マッカラム(Mike McCallum)のページ

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ナイジェル・ベン("The Dark Destroyer" Nigel Benn)のページ

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クリス・ユーバンク(Chris Eubank)のページ 

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