2021年2月3日水曜日

フロイド・パターソン(Floyd Patterson)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

アリ、リストン、ヨハンソンとの試合で有名な世界ヘビー級王者、パターソン。アーチー・ムーア戦、モハメド・アリ戦(初戦・再戦)を紹介します。

フロイド・パターソン(Floyd Patterson)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

フロイド・パターソン(アメリカ)

身長183cm:オーソドックス(右構え)

フロイド・パターソン 5R KO アーチー・ムーア

(世界ヘビー級王座決定戦、1956年)

パターソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ムーア:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

5R:左フック、連打で2度、ムーアがダウン

(感想:パターソンがタイトル獲得。「Gentleman」と呼ばれた優等生パターソン。「ガゼルパンチ」と呼ばれる必殺技の使い手。ノースカロライナ州の貧しい家庭出身。ニューヨークに移住し、14歳でボクシングを始める。アマチュアで立派な成績。1952年のヘルシンキオリンピックではミドル級で金メダル。ニューヨークでプロデビュー。連勝だったが、ジョーイ・マキシム(元世界L・ヘビー級王者。シュガー・レイ・ロビンソンとの熱戦で有名)に初黒星。その後は全勝。ロッキー・マルシアノが王者のまま引退したため、シカゴでの王座決定戦に出場。42歳の世界L・ヘビー級王者ムーアは左のガードを下げて打つジャブと腕をクロスさせる独特のディフェンステクニックの持ち主。21歳のパターソンがジャブと連打。右ストレート、左フックが強いムーア。両者、足を止めて打ち合い。5R、パターソン得意の飛び込んで打つ左フックがヒットしてムーアがダウン。立ったもののダメージが深いムーアは連打でさらにダウン、KO。若いパターソンが新王者に。42歳の相手に勝っても自慢にはならないかもしれないが、ムーアはパワーがあり、事実上のフィニッシュになった(最初のダウンを奪った)パターソンの左フックはかなり強烈だった。)


モハメド・アリ 12R TKO フロイド・パターソン

(世界ヘビー級タイトル戦、1965年)

パターソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アリ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

6R:左ジャブでパターソンがダウン

(感想:アリがタイトル防衛。パターソンはムーア戦後、四度の防衛に成功したが、インゲマル・ヨハンソンとの歴史に残る激戦。一度は王座を奪われたが、奪回、防衛。しかし、ソニー・リストンに連続1ラウンドKO負け。終わったような感じの存在に。五連勝し、アリに挑戦。アリはリストンを番狂わせで破った男。これが二度目の防衛戦となる。ラスベガスでの新旧対決。ゴング前、リング上で挨拶するジョー・ルイス、ロッキー・マルシアノ。ぴょんぴょん跳ねるようなフットワークとジャブのアリ。パターソンはジャブを使いながら得意の左フックを狙う。フットワークとスウェーでパターソンの攻撃をかわすアリ。パターソンは接近戦に持ち込みたいが、アリの速いジャブと連打で近づくことができない。6R、左ジャブの連打でパターソンがヒザをつくダウン。ジャブを食って動きが鈍くなっていくパターソン。12R、パターソンは打たれっぱなしになり、レフェリーは試合を止めた。全盛時代のアリ。驚異的なハンドスピードとパワーで相手を圧倒。普通、速いパンチを打つとパワーが落ちるものだが、アリのパンチにはスピードとパワーの両方があった。そのため、全盛時代のアリと戦った選手はみんな「普通の選手」になってしまい(ソニー・リストンですら)、パターソンもその一人になった。)


モハメド・アリ 8R TKO フロイド・パターソン

(北米ヘビー級タイトル戦、1972年)

パターソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アリ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:アリがタイトル防衛。三年のブランクを経て帰ってきたアリ。ジョー・フレージャーに敗れて世界ヘビー級王座を奪回できなかったが、その後、北米ヘビー級タイトルを獲得。その防衛戦でパターソンとニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」で再戦。アリはフットワークとジャブを使うが、体重が増えたせいなのか、前回ほどのスピードは無い。パターソンは意外に力強い。アリの苦手な左フックで攻め、ボディをフックで叩く。右ストレートにはパワーがありそうだが、アリの左右フックは手打ち気味。7R終了でパターソンが棄権。ジャブによるダメージかもしれない。ダウンシーンは無し。アリは勝ったが打たれるシーンも。パターソンはこれがラストファイトになった。引退後のパターソン。ニューヨーク州アスレチックコミッションのコミッショナーを務めたり、1991年に「国際ボクシング殿堂」入りを果たしたり。養子のトレイシー・ハリス・パターソンやドノバン・レイザー・ラドックを指導するなど、トレーナーとしても活躍。しかし、残念なことにパターソンのライバルだったヨハンソンと同様、アルツハイマー病に苦しみ、前立腺ガンで亡くなった(2006年、71歳)。)

①「vacant World Heavyweight Title

Floyd Patterson vs. Archie Moore」

②「World Heavyweight Title

Muhammad Ali vs. Floyd Patterson」

③「NABF Heavyweight Title

Muhammad Ali vs. Floyd Patterson」

インゲマル・ヨハンソン(Ingemar Johansson)のページ

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ソニー・リストン(Sonny Liston)のページ

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モハメド・アリ(Muhammad Ali)のページ

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