重量級で二階級制覇。「ボクシング兄弟」の弟。マイク・マッカラム戦、エリック・ルーカス戦、ネート・ミラー戦ほかを紹介します。
ファブリス・ティオーゾ(フランス)
身長185cm:オーソドックス(右構え)
①ファブリス・ティオーゾ 12R 判定 マイク・マッカラム
(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1995年)
ティオーゾ:左ジャブ、右ストレート、左フック
マッカラム:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでマッカラムがダウン
(感想:ティオーゾがタイトル獲得。「ボクシング兄弟」のティオーゾ(ファブリスの兄はWBA世界S・ミドル級タイトルを獲得したクリストフ・ティオーゾ)。ニックネームは「The Bear(熊)」(大きい体格を例えたものと思われる)。ニューヨークでデビュー。以来、フランスを主戦場に連戦連勝。フランスのL・ヘビー級王座を獲得し、全勝のままバージル・ヒルのWBA世界L・ヘビー級王座に挑戦したが2-1で敗北。欧州L・ヘビー級王座を獲得、防衛し、この二度目の世界挑戦。王者マッカラム(ジャマイカ出身)は「ボディ・スナッチャー」と呼ばれ、左ボディ打ちが巧い三階級制覇王者。フランス・リヨンで行われた一戦。ティオーゾは兄クリストフと同様、ジャブ・ストレートを基本とする正統派。マッカラムはキレのあるジャブを飛ばす。ティオーゾが重い感じのパンチを使い、2Rにダウンを奪う。その後、ジャブの打ち合い。最終ラウンド、勝利を確信しているのか、ティオーゾは打ち合いを避け、ラウンド中にもかかわらず手を上げたりして勝利をアピール(負けてたらどうすんだ?)。判定は3-0。元々J・ミドルだったマッカラムはL・ヘビーの選手ではない。パワーの差でティオーゾが勝った(のだと思う)。両者に大きな力の差は無いように感じた。)
②ファブリス・ティオーゾ 12R 判定 エリック・ルーカス
(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1996年)
ティオーゾ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ルーカス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:右ストレートでルーカスがダウン
(感想:ティオーゾがタイトル初防衛。挑戦者はこれまで18勝(5KO)1敗2分のルーカス(カナダの白人)。KO数は少ないがアグレッシブな選手。カナダ王座、WBC米大陸王座(いずれもS・ミドル級)を獲得しているが、ブライアント・ブラノン(後、ロイ・ジョーンズのIBF世界S・ミドル級王座に挑戦して2RでKO負け)の北米S・ミドル級王座への挑戦は判定負けに終わっている。フランス・サンテティエンヌで行われた一戦。互いにジャブ・ストレート、そして左フック。しかし、パワーに差があり、ティオーゾの重いジャブにルーカスは押され気味。3R、攻めるルーカスだが、右ストレートでダウン。ティオーゾが優勢で12R終了。判定は3-0。負けたが思い切りのいい打ち方で頑張ったルーカス。後にWBC世界S・ミドル級タイトルを獲得。)
③ファブリス・ティオーゾ 12R 判定 ネート・ミラー
(WBA世界クルーザー級タイトル戦、1997年)
ティオーゾ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ミラー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ティオーゾが二階級制覇。L・ヘビー級王座を返上し、クルーザー級に転向したティオーゾ。連勝し、この世界挑戦。王者はこれまで30勝(26KO)4敗のミラー。オーリン・ノリスをKOして王座を奪取し、四度の防衛戦は全てKO勝ち。ただ、KO数は多いが、もう34歳。ラスベガス「Thomas & Mack Center」で行われた一戦。ジャブの打ち合い。ミラーは右ストレート、ティオーゾは左フックを狙う。もう一つ盛り上がらない展開のまま12Rを消化。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ティオーゾは勝ったが、階級を上げて動きも重くなった。ミラーはパンチもあるし、見た目も名前も強そうな感じ。しかしながら、攻撃のリズムが悪く、ぎこちない感じだった。打たれ弱いわけではないのだからもっと思い切って「ガツン」と打っていって欲しかったところ。その後、ミラーはIBA、IBOといったマイナー王座戦。オーリン・ノリス(再戦)、トーマス・ハーンズらに敗北。「王者」としてリングに上がったのはティオーゾ戦が最後となった。)
④ファブリス・ティオーゾ 2R TKO エゼキエル・パイシャオ
(WBA世界クルーザー級タイトル戦、1998年)
ティオーゾ:左ジャブ、右ストレート、フック
パイシャオ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:連打でパイシャオがダウン
2R:右ストレートでパイシャオがダウン
(感想:ティオーゾがタイトル防衛。ミラーから奪ったWBA王座の初防衛戦は1RでのTKO勝ちだったティオーゾ。二度目の防衛戦。挑戦者パイシャオはブラジル人(褐色の肌)。ブラジル王座戦(L・ヘビー級)でKO負けしたが、後に同王座獲得。しかし、南米王座(L・ヘビー級)、IBFラティノ王座(クルーザー級)は獲れず。このところ地元で連勝中。フランスのモン=ド=マルサンでの一戦(レフェリーはジョン・コイル)。パイシャオが白いコスチュームで自信タップリに入場。次いでティオーゾがWBAベルトを腰に巻き、コスチューム無しで入場(王者の風格)。ゴング。互いにジャブ、ストレート。ただ、「パンチの重さ」「重厚感」はティオーゾ。重いフック連打、左フックのダブル。左ボディが効いたパイシャオ。ラウンド終了間際に連打でダウン。2R、重いパンチをまとめるティオーゾ。強烈な右ストレートでパイシャオがうつぶせにダウン。レフェリーが直ちに試合を止めたほど痛烈な倒れ方だった。ティオーゾが圧勝。動きのスピードはそこそこだったが、重くて正確なパンチ。パイシャオは全体的に軽めだった印象。クルーザー級では厳しかったか。これが最後の試合に。その後もティオーゾは王座を連続KO防衛。しかし、バージル・ヒルに何と1RでKOされ、王座陥落。階級を下げ、かつて獲れなかったWBA世界L・ヘビー級王座獲得。初防衛戦でダリウス・ミハエルゾースキーにTKO勝ち。ブランク後、一試合やって引退。ヒルにKOされたのは残念だが、競争が激しい重量級で実績を残すことができた。)
①「WBC World Super Middleweight Title
Mike McCallum vs. Fabrice Tiozzo」
②「WBC World Super Middleweight Title
Fabrice Tiozzo vs. Eric Lucas」
③「WBA World Cruiserweight Title
Nate Miller vs. Fabrice Tiozzo」
④「WBA World Cruiserweight Title
Fabrice Tiozzo vs. Ezequiel Paixao」
マイク・マッカラム(Mike McCallum)のページ
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エリック・ルーカス(Eric Lucas)のページ
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ネート・ミラー(Nate Miller)のページ
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クリストフ・ティオーゾ(Christophe Tiozzo)のページ
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