全勝で世界を獲ったS・ミドル級、ティオーゾ。白仁鉄戦、ポール・ウィテカー戦、ダン・モーガン戦を紹介します。
クリストフ・ティオーゾ(フランス)
身長184cm:オーソドックス(右構え)
①クリストフ・ティオーゾ 6R TKO 白仁鉄
(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1990年)
ティオーゾ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
白:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右ストレートで白がダウン
3R:右ストレートで白がダウン(?)
(感想:ティオーゾがタイトル獲得。「ボクシング兄弟」のティオーゾ(弟ファブリスも優秀な選手。後、世界王者に)。ロサンゼルス・オリンピックではライトミドル級で銅メダル。プロ入りしてこれまで25戦全勝(17KO)。欧州ミドル級王座を獲得。アメリカでも試合をしている。47勝(43KO)2敗の王者、白はハードパンチャー。素早い動きでシャープなパンチを打ち込むのではなく、ジリジリ接近して重いパンチを「ドスンドスン」と当てていくタイプの強打者。フランスで行われた一戦(ティオーゾの世界戦は全てフランス)。ティオーゾがジャブを連打して、右ストレート。白は右ストレートと左フックを狙う。2R、左ジャブからの右ストレートで白がダウン。3R、右ストレートで白はダウン寸前になるが踏みとどまる。(相手が倒れていないのに)さっさとニュートラルコーナーへ行くティオーゾ。(ダウン扱いして?)レフェリーがカウントを取る。6R、白が連打され、マウスピースが飛んだところでストップ。白は右ストレートは悪くなかったが、いきなりの左フックは空振り。ジャブで先手を取られて後手に回ってしまった。ティオーゾはジャブを多く出し、右ストレートもタイミングが良く、ラッシュをかけるときのフック連打に迫力があった。)
②クリストフ・ティオーゾ 8R TKO ポール・ウィテカー
(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1990年)
ティオーゾ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ウィテカー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
8R:左フックでウィテカーがダウン
(感想:ティオーゾがタイトル初防衛。ウィテカーはアメリカの白人選手。ウィルフレド・ベニテス、マシュー・ヒルトンと対戦して敗れているが、北米S・ミドル級タイトルを獲得、防衛してこの世界挑戦のチャンスを得た。共にジャブとストレートを基本とする戦い方。丁寧に当てていくティオーゾ。ウィテカーはパワーを込めたフック。8R、左フック連打でウィテカーがダウン。さらに連打でレフェリーストップ。ウィテカーはワイルドな攻めを見せたが、パンチの正確さでティオーゾが上回った。初防衛戦にしてはタフな相手だった印象。後、ウィテカーはKO負けで北米王座から陥落。それが最後の試合となった。)
③クリストフ・ティオーゾ 2R TKO ダン・モーガン
(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1990年)
ティオーゾ:左ジャブ、右ストレート、左フック
モーガン:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでモーガンがダウン
(感想:ティオーゾがタイトル防衛。ティオーゾの二度目の防衛戦は注目の全勝対決。ミネソタ州出身のモーガン。ダリル・ミラー(日本でミッキー・ロークと戦った男)に勝利するなど、これまで全勝。一体どんなスゴイ奴なのか、といったところ。しかしながら実力差が。1Rからティオーゾの右ストレートがヒット。2R、左フック連打でモーガンがダウン(ウィテカー戦と同じような倒し方だった)。コーナーにモーガンを追い詰めて連打、レフェリーストップ。モーガンはジャブは悪くなかったが、それ以外のパンチはもう一つ。出血したもののティオーゾが圧勝。しかし、ここまで。次の防衛戦でパナマのビクトル・コルドバの大きなフックを食らってKO負け、王座陥落。階級を上げてジェフ・ハーディングのWBC世界L・ヘビー級王座に挑戦したがKO負け。世界戦が全てフランスで行われたこと、その相手が国際的にマイナーな選手だったことから地味な存在で終わってしまったのが残念。)
In Chul Baek vs. Christophe Tiozzo」
②「WBA World Super Middleweight Title
Christophe Tiozzo vs. Paul Whittaker」
③「WBA World Super Middleweight Title
Christophe Tiozzo vs. Dan Morgan」
白仁鉄(In Chul Baek)のページ
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ジェフ・ハーディング(Jeff Harding)のページ
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ファブリス・ティオーゾ(Fabrice Tiozzo)のページ
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