レスター・エリス（Lester Ellis）「世界の強豪ボクサー：ボクシング・ブログ」

オーストラリア出身、IBF世界Ｊ・ライト級王者エリス。柳煥吉戦、ロッド・セクエナン戦（初戦）、エルネスト・エスパニャ戦を紹介します。

レスター・エリス（オーストラリア）

身長 cm：オーソドックス（右構え）

①レスター・エリス 15R 判定 柳煥吉

（IBF世界Ｊ・ライト級タイトル戦、1985年）

エリス：左ジャブ、右ストレート、左右フック

柳：右ジャブ、左ストレート、左右フック

（感想：エリスがタイトル獲得。イギリスに生まれ、オーストラリアに移住したエリス。家庭に問題があったらしく、そのうっぷんを晴らすためか12歳でボクシングを始める。アマチュアで好成績を上げた後、プロ入り。地元メルボルンを中心に試合をし、連戦連勝（日本の佐々木聖を破った星も含む）。ニックネームは「Master Blaster」（「倒し屋」という意味らしいが、オーストラリア映画の『マッドマックス/サンダードーム』にそういう名のキャラがいた。それと関係あるのだろうか？）。19歳でこの世界初挑戦。柳は東洋太平洋フェザー級王者だったが、王座決定戦でIBFタイトル獲得。これが二度目の防衛戦。メルボルンで行われた一戦。ジャブを中心に試合を進める正統派のエリス。サウスポーの王者の柳は坊主頭にヒゲ（まるで少林寺モノのカンフー映画に出てくるキャラみたいな選手）。前傾姿勢で左ストレートを狙う（ビック・ダルチニアンに似たスタイル）。互いにジャブを打ち合い、接近戦ではフック攻撃。エリスはジャブ、連打。柳は狙いすぎで少し手数が少ない。15R終了で判定は２－１。エリスのジャブと手数が評価されたと思われる。ダウンシーンは無し。エリスがまぶたと頬を切るなどかなりの激戦となった。柳は個性的な男。2Rと3Rの終了時にはコーナーに戻るエリスに妙なアピール。「何だ、コイツ？」とエリスは思ったに違いない（何とも思ってないかも）。柳は次の試合で文泰鎮（ロッキー・ロックリッジのWBA世界Ｊ・ライト級タイトルに挑戦してTKO負け）に判定勝ちしてキャリアを終えた。）

②レスター・エリス 13R KO ロッド・セクエナン

（IBF世界Ｊ・ライト級タイトル戦、1985年）

エリス：左ジャブ、右ストレート、左右フック

セクエナン：右ジャブ、左ストレート、左右フック

（ダウンシーン）

13R：連打でセクエナンがダウン

（感想：エリスがタイトル初防衛。メルボルンで行われた初防衛戦。挑戦者セクエナンはフィリピンの選手。柳煥吉とIBFタイトルを王座決定戦で争い、２－１で敗れた男。タフで荒っぽいサウスポーで、1R開始から接近戦を仕掛けて左右フックを乱打。応戦するエリスだが、打たれる（2R）。エリスはジャブで距離を取りながらフック連打する作戦。次第に左目が腫れてくるセクエナン。13R、連打でセクエナンがついにダウン、KO。エリスは初防衛に成功したが、二連続でサウスポーのファイターと激しい試合。このような試合ばかりでは体がもたないのでは？　と思うような内容だった。そんなエリスの次の防衛戦の相手は同じオーストラリアのバリー・マイケル。セクエナンはその後もリングに上がり続け、エリスと再戦したり、アメリカでロジャー・メイウェザーに判定負けしたり。世界は獲れなかったが、ボクサーとして多くの経験を積んだ。）

③レスター・エリス 10R 判定 エルネスト・エスパニャ

（ライト級戦、1987年）

エリス：左ジャブ、右ストレート、左右フック

エスパニャ：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（感想：全勝で世界王者になったエリスだが、1985年にバリー・マイケルに負けて王座転落。その後もリングに上がり、メルボルンでエスパニャと勝負。エスパニャは元WBA世界ライト級王者。元世界王者同士の対戦。ジャブの打ち合い。右ストレートと体ごと叩きつけていくような左フックを打つエリス。エスパニャは得意の伸びのある右ストレートと左右フック。判定は３－０（ダウンシーンは無し）。動きのスピード、アグレッシブさでエリスが勝利。勢いで押し切った。その後のエリス。日本人ボクサーは世界王座を失って引退するケースが多いが、エリスの場合は世界王座陥落後の方が長く、マイナータイトルをいくつも獲得。ラストファイトは2002年。オーストラリアの人気者として活躍した。）

①「IBF World Super Featherweight Title

Hwan Kil Yuh vs. Lester Ellis」

②「IBF World Super Featherweight Title

Lester Ellis vs. Rod Sequenan」

③「Lightweight 

Lester Ellis vs. Ernesto Espana」

バリー・マイケル（Barry Michael）のページ 

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アルツロ・フライアス（Arturo Frias）のページ