2020年11月6日金曜日

グレンウッド・ブラウン(Glenwood Brown)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ウェルター級で二度の世界挑戦。ソウル・マンビー戦(再戦)、メルドリック・テーラー戦、ミゲル・サンタナ戦ほかを紹介します。「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

グレンウッド・ブラウン(Glenwood Brown)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

グレンウッド・ブラウン(アメリカ)

身長171cm:オーソドックス(右構え)

グレンウッド・ブラウン 12R 判定 ソウル・マンビー

(WBAアメリカス、ニューヨーク州ウェルター級タイトル戦、1989年)

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

マンビー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ブラウンがタイトル獲得。ニュージャージー州出身のブラウン。左フックが強いファイターで、これまで21勝(17KO)1敗。ニックネームは「The Real Beast(ホンモノの野獣)」(ジョン・ムガビは「The Beast(野獣)」。ムガビよりも凄いのか? という気がしてくるニックネーム)。14歳でボクシングを始め、アマチュアで優秀な成績(弟もアマチュアで活躍。プロ入りしたのだろうか?)。プロ入り後、パワーを生かして連戦連勝。ところが41歳の大ベテランで元WBC世界J・ウェルター級王者のマンビーに2-1の判定負け(振りの大きいフックでマンビーが勝利)。マンビーは優れたテクニックを持つ選手ではあるが、世界を狙うブラウンとしては負けてはいけない相手。そして、ニューヨークで再戦。共に大振りのパンチでクリンチが多い。パンチのスピードと左フックのパワーでブラウンがポイント上、優勢か。判定は3-0。ブラウンが雪辱(ダウンシーンは無し)。ブラウンの振りの大きいパンチは当たれば迫力、外れたら残念、という感じのもの。良く言えば「迫力がある」、悪く言えば「正確さに欠ける」。古い時代の選手のような雰囲気もあった(マンビーよりも古豪?)。その後もマンビーは負けが多かったが、リングに上がり続けた。)


メルドリック・テーラー 12R 判定 グレンウッド・ブラウン

(WBA世界ウェルター級タイトル戦、1992年)

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

テーラー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:左フックでテーラーがダウン

4R:連打でテーラーがダウン

(感想:テーラーがタイトル防衛。マンビーとの再戦後、WBAのインター王座、全米王座(いずれもウェルター級)を獲得したブラウンだが、モーリス・ブロッカーに2-1の判定で敗れてIBFタイトル奪取ならず。その再起戦で「WBA3位」としてWBA王者テーラー(フリオ・セサール・チャベスとの試合で有名な二冠王)に挑戦。フィラデルフィアでの一戦。1R、共に速いジャブと連打。ブラウンは力んだ打ち方。その分、スピードでテーラーが上回る。しかし、左フックでテーラーがダウン。4Rにもダウンを追加(ダメージは浅い感じ)。その後はブラウンのフック攻撃にテーラーはジャブ、右ストレート、回転の速い連打で対抗。ブラウンの振りの大きいフックはブロックでディフェンスされてしまう。判定は3-0。観客がスタンディング・オベーションしたほどのスピーディーな打撃が見られた試合。テーラーが手数&ディフェンスで勝利。二度ダウンを奪ったにもかかわらず、ブラウンはポイントで挽回されてしまった。しかし、勝ったテーラーも厳しい。この次の試合で三階級制覇を狙ったが、テリー・ノリスにKO負け。クリサント・エスパニャとWBA世界ウェルター級王座の防衛戦を行ったが、KO負け。その後もリングに上がり続けたが、世界戦での勝利はブラウン戦が最後となった。)


グレンウッド・ブラウン 10R 判定 ミゲル・サンタナ

(ウェルター級戦、1992年)

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

サンタナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:テーラーに負けた再起戦。サンタナはプエルトリカン。デビュー以来、連戦連勝だったこともあり、プエルトリコのライト級王座を獲得したことがあるが、グレグ・ホーゲンのIBF世界ライト級王座への挑戦は失敗。テレンス・アリ、パーネル・ウィテカー、バディ・マクガートらに敗北するなど、一定のレベル以上の選手には勝てない中堅どころ。ニューヨークでの一戦。共に速いジャブ、振りの大きいフック、空振り。積極的に攻めるサンタナ。応戦するブラウン。最終ラウンド終了後、勝利を確信している様子のサンタナ陣営。判定は2-1でブラウン。パワーが評価されたか。ダウンシーンは無し。ブラウンが再起戦に辛勝。もっとジャブを出せばよかったのに、といった感じの内容だった。サンタナはその後もリングに上がり続けたが、負け続けた。)


④エドウィン・クレト 10R 判定 グレンウッド・ブラウン

(J・ミドル級戦、1992年)

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

クレト:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:テーラー戦後、ブラウンは二連勝(WBA・WBC3位)。クレトはプエルトリコのベテラン選手で、主戦場はアメリカ。デビューから勝ち続けたが、タイロン・クローリー(後、世界挑戦。世界王者にはなれず)に判定で初黒星。その後はロビン・ブレイク、リビングストン・ブランブル、グレグ・ホーゲンらに敗北。実力者には敵わない中堅どころ。ニューヨークでの一戦。しっかりしたパンチを打つクレト。ジャブ、ワンツー、左右フックボディ打ち。ブラウンはいつものようにパワー。大振りの右フックやコンビネーション(ワンツーからの左フック、左フックからの右ストレートなど)で攻めの姿勢。攻められてクリンチに逃げるクレト。4R、ブラウンの左フックがヒット。その後もクレトはワンツー、ボディ打ち、クリンチ。ブラウンはフック、空振り。10R終了。共に両手を上げて自身の勝利をアピールするが、ブラウンは冴えない表情。判定は2-1。映像で観た感じではブラウンがパワーで勝ったように見えたが、スプリットデシジョン。どうやら接近戦でのクレトのボディ連打が評価されたらしい。世界ランカーが格下に苦杯。リングに上がれば一対一、フィフティ・フィフティ。クレトはクリンチは多かったが、良いパンチを持っていた。その後の二人。クレトはその次の試合でアーロン・デイビスにTKO負け。さらに二敗してキャリア終了。ブラウンは勝ったり負けたりで苦難。IBOミドル級タイトルを獲得したが、結局、メジャータイトルは獲れなかった(「IBOタイトル」はメジャー?)。狙いすぎのスタイルが災いしたようだ。しかしながら、熱戦だったメルドリック・テーラー戦での戦いぶりで彼はファンの記憶に残り続けるだろう。)


①「New York State Welterweight Title

Glenwood Brown vs. Saoul Mamby」

②「WBA World Welterweight Title

Meldrick Taylor vs. Glenwood Brown」

③「Welterweight 

Glenwood Brown vs. Miguel Santana」

④「Super Welterweight 

Glenwood Brown vs Edwin Curet」

ソウル・マンビー(Saoul Mamby)のページ

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メルドリック・テーラー(Meldrick Taylor)のページ

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モーリス・ブロッカー(Maurice Blocker)のページ 

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